霧の加賀白山、祝・室堂センター改築     

ガスの御前峰

■目的地:白山・御前峰(2702.2m)
■日にち:2002年7月20日(土)
■天気:曇り 山頂はガス(涼しい)
■同行者:裕太(10才)
■アクセス:
  自宅 発 7/19(17:00)=(名神・北陸 道)=福井北IC=市ノ瀬(22:30) 300km
  市ノ瀬(5:00)=臨時バス=別当出合(5:15)    (↑マイカーはここまで)

■コースタイム:
  別当出合 発(5:20)〜中飯場(6:00)〜別当覗き(6:45)〜甚之助小屋(7:20-7:30)〜
  南竜分岐(8:10-8:20)〜黒ボコ岩(8:55)〜弥陀ヶ原〜五葉坂〜室堂(9:30-10:30)〜
  御前峰(11:10-11:15)〜高天ヶ原〜室堂(11:50-11:55)〜エコーライン分岐(12:15)〜
  南竜道合流(13:00)〜南竜分岐(13:15)〜甚之助小屋(13:30)〜中飯場(14:30)〜
  別当出合 着(15:00)

【白山へ】 今年の梅雨は雨が少ないかなと思っていたら、つじつまを合わせるように
二つの台風が大雨を引き連れてきた。昨晩は雷も鳴ったことだしそろそろ梅雨明けか。
市ノ瀬のビジターセンターへ電話してみた。先ほど下りてきた人に聞くと砂防新道は
支障なしとのこと。昼下がりになっておもむろに支度に掛かる。

【雲掛かる】 別当出合でバスを降りると不動の滝より上は雲に隠れていた。
ここで朝の腹ごしらえをする人も多い。裕太は少し歩いてからでいいという。
吊橋が面白いようだ。朝露が葉の縁に並んでいる。轟々と水の音が響く中を登る。
中飯場で裕太の腹ごしらえ。さてまだ先は長い。相変らず空は曇り。
 
大長山方面は晴れてきたが...
【花たち】 センジュカンビの白い花。この花を見ると白山に来たなと感じる。
マイヅルソウやゴセンタチバナ、高度を上げると道端にいつもの花たちが迎えてくれる。
順調に裕太は高度を上げて甚之助小屋に到着。小休止。別山は雲の中である。
先へ行くとキヌガサソウが林の奥に咲いている。ハクサンチドリも現われてきた。
 
池でおたまじゃくし発見
【雪解け水】 南竜分岐。5年前、家族で一息入れた所だ。裕太は2度目なのだが
記憶にないらしい。この上は彼にとっては心躍る快挙である。黒ボコ岩へ向う。
途中に現われる沢の水に手を当て、その冷たさを実感する裕太。花の多いくねくね
道を登ると黒ボコ岩。みんな風を避けて岩陰で休憩している。

【霧中】 黒ボコ岩から弥陀ヶ原はすぐである。霧で周囲は白い。ここまで頑張った
息子に景色の素晴らしさを見せてあげられないのは残念だが、本人はそれなりに
楽しんでいるようだ。カッパの上着を羽織ってから歩く。人が増えてきた。
 今年は五葉坂が歩ける。室堂の工事が終わったのだろう。ハイマツの中の岩が
ゴロゴロした道を登る。ここが結構長く感じる。下りてくる人たちが裕太を見て
励ましてくれたのはありがたかった。

【室堂センター】 やがて平坦になるとガスの中から見慣れぬ建物が出現。
人でごった返している。この落成の室堂センターは通り抜けになっており、五葉坂側の
入口から郵便局などもある中を抜けると山頂側の出入り口。ここは近年見慣れた風景で、
やっと着いたと実感する。
 水滴を含む風が強いので外のベンチで憩う人は少ない。空いているところに座って昼食に
しようとしたが風でコンロが使えず、室堂センターの軒下に移動。裕太は暖かいものが
いいという。新調の小型コンロを持ってきて良かった。真夏なのにカップラーメンの
ぬくもりが嬉しい。腹が膨れたら、リュックをセンター内に置かせてもらい神社にお参り
して山頂を目指す。神社の横にはクロユリが咲き乱れていた。
 
山頂への途中
【ガスの中】 裕太は足が軽い。空身なのに足取り重たい自分に体力低下を実感する。
着衣は霧ですぐに濡れてしまう。眼鏡も水滴だらけ。かけない方がよく見える。
一人なら断念するところ、裕太はぴょんぴょんと登っていっては私が追いつくのを
待つを繰り返す。
 やがて石垣が現われ山頂の白山奥宮へ到着。すごいガス視界3m。我が子の雄姿を
撮影してさっさと下りる。
行き交う人に誉められるのが嬉しくて調子に乗って「こんにちは」と自分から挨拶し
だすが返事をしてくれない人が二人ほど続くと止めてしまった。子供は大人の鑑なり。
 室堂に戻ると相変わらずの人である。水を補充して足下ごろごろの五葉坂を下り、
まだ人が多いであろう七曲がりを避けてエコーラインを採る。
 
エコーラインもガス
【残雪】 木道はガスの中に消えている。この景色に裕太、感激。こんな風景が気に入るとは
なかなか渋い。やがてお花畑が出てくる。ハクサンコザクラは花弁が水に濡れてかわいそう。
下りにかかる頃、万才谷へ退く残雪がまだあった。
真夏の雪は裕太に嬉しかろう。しかし傾斜もあるので上の縁を触ってみるのがやっと。
お花畑のあとはササの中を下りていくがニッコウキスゲが斜面の中に鮮やかな黄をちり
ばめている。
 
お花畑
【下り】 南竜分岐前後で小雨模様となるが大したことはなかった。砂防新道を下りていると
大きなリュックの人や団体さんとたくさんすれ違う。昼下がりの小雨模様を過ごせば
明日は晴れるかも知れないなぁ。濡れた岩の上で滑らないように気をつけて下りるが、
それでも予定より早い。高度を下げるごとに暑さが忍び寄ってくる。
 別当出合で一息つくと直ぐに「バスが出ますよ〜。」の触れ。あわてて乗り込み市ノ瀬へ。
シャツを着替えて、靴をサンダルに履き替えるとホッとする。裕太は轟音のとどろく
川の方へ少し散歩しようと余裕である。見上げる山は白い雲の中である。

【夕立】 車で白峰村を通ると白山祭りの山車が出ていた。勝山に抜けて取立山を見、
「水芭蕉」で一風呂浴びていたら夕立。20分程で止んだ。さっぱりして帰路につく。


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2002.8.4. BY M.KANE