早春丹波・粟野と703m山 

 
703m山西の鞍部へ
■目的地:703m山 <山域:丹波・京丹波町和知>
■2.5万図:和知
■日にち:2009年3月1日(日)
■天気:晴れのち曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  西河内橋 発(9:55)〜238m標高点(10:15)〜林道終点(10:30)〜稜線(10:45)〜粟野560.5m(11:05-11:10)〜
  523mP(11:30)〜562mP尾根との合流点(12:00-12:20)〜林道(12:35)〜林道すぐ上の尾根(12:45)〜
  703mP(13:10-13:15)〜鞍部(14:05)〜643mP(14:20)〜林道(15:05)〜ゲート(15:35)〜西河内橋 着(16:00)

 昨日に続いていい天気。少し雲がある。本当は一日晴天だった昨日に行くはずだった。運転中に地図を
忘れたことに気づいて、泣く泣く引き返したのでありました。今日は順調に和知に入り、西河内に向かう。
昨秋、自転車で訪れたので、駐車できそうな所もめぼしがついている。集会所の近くの広い路側。
 
谷の奥に粟野
 北の養立川に沿って歩き始める。5分ほど行くと右手に谷が分かれ、その林道を辿る。
静かな山間に畑仕事の人がひとり。この谷は林道がふた筋遡っている。山側にはずっと柵が張ってある。
谷は北へ曲がっていき、向かいの西側の斜面は素晴らしいほどの全面冬枯れ。ワクワクしてくる。
238m標高点辺りでさらに東へ谷が分かれる。粟野560.5mの南に入り込んでいく谷である。
この谷へも地図にない林道が延びていた。林道入口は柵が閉じている。本谷の方も柵があるようだ。
この東の谷へ柵の紐を解いて中に入り、また結び直す。

 杉の倒木があるが軽トラが十分通ることができる幅だ。沢が心地よい音で流れ、ミツマタが咲く。
谷を登っていと斜面の上の方から明るい雑木林が誘う。汗が出てくる。林道がいつの間にか細くなって
一人がやっと通れる仕事道に変わった。沢から外れて右手の植林の中、源頭部を登って稜線に乗った。
粟野560.5mとその南のCa515mコブとの鞍部だと思う。東斜面は雑木林なので、この雰囲気の中で小休止。
 
粟野への尾根みち
 北へ尾根を辿っていく。粟野へ登っていくと木々の間からわずかな展望が見え隠れ。山頂は東西に長い。
三角点のすぐ北では、東側の木が低くてまとまった眺めが得られた。向かう北尾根の先には冬枯れ帽子を被った
703mピーク。北東にも雑木に包まれた気になるピークがあるが名前はわからない。
 
粟野から703m山
 北の尾根を歩いていく。素朴な雑木林で西側は植林が多い。踏み跡は明瞭。
天気が良くて暖かくなったのだろう、いつのまにかズボンの裾にダニが着いていた。この先、時々はらい落としては進む。
林道が近くなる頃、右手にいい感じの雑木コブ。562m山へ派生する尾根だ。気になったので少し立ち寄ろうと右に
入ってみる。北面に地図にない真新しい林道が降りてきていた。雑木の尾根に沿うように続いている。少しがっかり。
南面の雑木の中で、ごとごとと音を立てて二頭の鹿が逃げていった。
 
562m山への尾根
Ca560mピークまで行ってみるが疎林で展望はない。703m山に向かうべく北に目を向けると、鉛色の雲が寄ってきた。
北風もある。はらりと雨粒も飛んで来る。上は吹きさらしで寒いかもしれないので、この南面雑木林で昼食にする。

 ダニが嫌になったので、新しい林道を歩くとすぐに地図にある山腹の林道に合流した。
法面土手のうち一番低いところから尾根の続きに乗る。来た方の尾根先端、林道上からは、南西に鉢伏山から
三峠山、長老ヶ岳、地蔵杉、気になる北東ピークまでぐるりと見渡せる。しばし鑑賞。
 
林道上から東 (右に地蔵杉)
 703m山を目指して植林の中、尾根を北西に進む。なぜか林床に苔がはびこる一角があるのは不思議だった。
植林から雑木林になって岩が出てくる。落ち葉敷きつめたピークに着く。黄色いプラ杭があった。木々は多いが
冬枯れで見通しが利く。なかなか良い所なのだが、空は雲が覆ってしまっている。当初予定では、安直にここから
北東尾根に行こうと思ったが、この天気だし時間もかなり遅い。素直に南東尾根の643m山へ向かう。
 
(奥の)長老ヶ岳と登ってきた尾根(中央)
 ところが、この尾根筋が宝の山でした。私にとってはの話ですが。
南面が伐採されてネットもあり無惨な反面、展望は抜群。歩いて来た尾根や長老ヶ岳、昨年雪でのたうち回った
空山の尾根筋、鉢伏山まで欲しいまま。さらに尾根を西に歩けば落ち葉の冬枯れが続く。
こんな所に居るということだけで幸せです。ぶらりぶらりと雰囲気を噛みしめながら歩いていく。

 643m山に着くと、西側が植林。地図を出して下りる方角を決める。地図は破線道が南についているが、
この南の道、ピーク直下は倒木などで不明瞭。南下してすぐに尾根が三つに分かれる様子となり、真ん中を採る。
炭焼跡に似たまだ新しい石積みが現れる頃、右手から仕事道が自分の尾根に入ってきた。あとはこの道を下りるだけ。
それでも所々判りにくい。この道を歩く間、北西の597m山が気になります。道脇の雑木林も捨てがたい
雰囲気がありました。なかなか良い所なのです。
 
雑木劇場からの去りがたい尾根
 地図にあるようにCa360m辺りで尾根を横切り、東面を斜めに下りて林道。地形図はすぐ林道に下りるように
示してあるが、かなり斜面を北にトラバースして下りていく。途中の崩壊しかけた斜面はちょっと緊張。
林道に出ると気が緩んで、のほほんとせせらぎを聞きながらの南下。

 そうだ、そろそろ春の花も顔を出しているかもしれない。崖を見ていたら、ありました。セリバオウレンの清楚な白。
最初は3輪ほどだったのが、歩いていくと群生の所も出てきてかなり足止めを食ってしまう。
 
春の使い なんちゃって
 西河内の集落に出る前に、お約束のように柵があり、紐を解いて通るとまた結び直します。
静かな集落を通って、上りに使った谷の横を過ごし車に戻ります。703m山の素晴らしさが際立つ歩きでした。
なお、今回のルートは鈴北さんのレポートを参考にさせて頂きました。ありがとうございました。


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2009.03.22. BY M.KANE