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![]() Hidaka mountain chain mountain fishing travel 2 |
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![]() 標高差はおよそ600m。 注意しなければならないのは、 枝沢を一本間違えれば、 とんでもない所に出てしまうこと。 常に枝沢地点では、 地図と磁石で入念にチェック、 慎重に高度を稼いだ。 |
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シュンベツ越えは、沢を登るにつれて傾斜がきつくなり、高度をグングン稼ぎながら登る。意外に難所と呼べるような大滝がないのが救いだった。 | |
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不安定なゴロゴロした石と流木がやたら多いのが印象に残った。ノコギリで邪魔な枝を切り払った跡が数箇所あった。恐らく、沢登りの人たちもこのルートを登っているに違いない。 | |
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ツルツルの岩盤はほとんどなく、写真のようなナメ滝でも細かい凹凸が入っており、安定した足場を確保しながら登ることができる。シャワーを浴びる気分で快適に登る。 | |
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![]() 岩場の凹凸がはっきりしており、三点確保が容易だ。 意外と早く源流部に達した。 難渋したのは荷の重さだけだった。 |
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![]() 標高700m地点で早くも伏流となる。 噴出す源流の水をコップに汲み、最後の喉を潤す。 冷たく、しこたま美味かった。 右の写真は、大雨で彫られたガレ場。 傾斜はきついが、笹薮を歩くより遥かに歩きやすい。 これがなかったら、標高差200m以上も地獄の藪こぎになるところだった。 日高の特徴は、尾根が近くなると傾斜が急激にきつくなり、 長い長い笹薮が待っている点だ。 |
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![]() 背丈以上の笹薮が密生している。傾斜がきつく、下の方向を向いた笹薮を掻き分けながら進むのだが、傾斜が緩い小段では、ヒグマが寝ているかもしれない。腰に下げている熊鈴をときおり手で大きく鳴らしながら登る。足場は、分厚い笹薮が重なり、スパイク付きの靴でも簡単に滑ってしまう。その度にエネルギーを奪われた。 |
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明るい尾根が見えると、勢い焦って登りがちだ。笹薮に逆らって馬力だけで登るとバテバテになることは明白。笹薮に逆らわず、掻き分けながら一歩一歩前進するのがコツとは分かっていても、いざ魔の笹薮に突入するとなかなか理屈どおりにはいかない。
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![]() 予防とすれば、皮膚に固着する前に発見し、退治する以外にない。休憩時に、衣服を入念にチェックすれば、小さな黒いダニが数匹動き回るのがわかる。稜線近くの藪こぎでは、5〜6匹も付着していた。見つけたらこまめに潰すことが被害を最小限に食い止める唯一の方法だ。さらに下山後、全身を点検すること。この点検は、一人では難しく、全裸を見せられるパートナーが必須だ。 |
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![]() 密生した藪にダケカンバが主体の森が広がっていた。 右の写真は、尾根に仁王立ちしていたミズナラの巨木。 まるで森の主のような風格、秋にはきっと凄いマイタケが生えるに違いない。 |
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![]() 笹薮の中に埋もれながら眺めたが、その絶景に疲れも吹っ飛んだ。耳を澄ますと、シュンベツ川の轟音が聞こえてくるではないか。地獄の笹薮で滅入った心がやっと躍り始めた。 |
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![]() 北海道と言えば針葉樹のイメージが強いが、上から谷を見下ろすとまるで違っていた。見渡す限り広葉樹の樹海だった。印象としてブナ帯の東北と何ら変わらず、むしろ重畳たる山並みに、これぞ「岩魚谷」という強烈な印象を受けた。 春は、残雪の上にダケカンバの淡い新緑が映え、秋には全山燃えるような紅葉になるに違いない。 |
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左は沢沿いに生えていたリンドウ、右は意外にも早く咲いていたトリカブトの花・・・トリカブトの根にはアコニチンという毒があり、かつてアイヌはこれを矢毒として狩猟に用いた。 | |
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日高のフキは、やっぱりデカイ。これでは秋田フキも負けそうだ。 | ダイモンジソウ。東北では、トリカブトもダイモンジソウも9月に咲く花で、私にとっては禁漁を告げる花だが、日高では真夏に咲いている。 |
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![]() 葉の縁は鋸状の切れ込みがあり、白い小花を多数つけるのが特徴。 清冽感を誘う代表的な花の一つ。 |
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![]() 車止めから歩いて二日目の夕方4時30分、 濁流と化したシュンベツ川にやっと辿り着いた。 ![]() その瞬間、健ちゃんが満面に笑みを浮かべて握手を求めてきた。 二人でガッチリ握手を交わした。 苦労に苦労を重ねただけに感激の大きさが伝わってきた。 流れの中央に居座る岩に飛び乗り、思わずバンザイ、バンザイ。 |
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イドンナップとの尾根を越え、下ってきた小沢の流れ。周辺に熊の気配がないかどうか、慎重に調査。特に問題はないとの判断で、この小沢出合い右岸にテン場を構えることに決定。 | |
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![]() ブルーシートは、遠くからでも目立ち、屋根の広さも大きいからヒグマを威嚇する効果があると思っている。 張ったとたん、雨が降り出してきた。私は流木を集め、健ちゃんは夕食の調達に出掛けた。ところが・・・ |
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![]() 困ったことにミミズやドバミミズの臭いで誘う唯一の釣法・餌釣りの道具は一切持ってきていなかった。この時ほど、餌釣りの準備をしてくるべきだったと悔やんだことはない。渓魚の楽園に辿り着きながら、今夜は魚なしの夕餉になってしまった。どうやったら唯一のタンパク源を釣り上げることができるだろうか・・・。 |