花
- 庭に百日紅の花が咲いている。いつもの年より遅いような気がする。
地球誕生は今から４６億年前、この百日紅のような花をつける植物は７千万年前ぐらいだろうか。人間はせいぜい２百万年前。百日紅の方がずっと先輩なのに、今は人間の方が威張っている。
いくら威張っても、生き物は必ずいつか死を迎える。人間の場合は長寿を求めて医学を発達させ、薬を求め続けているが自然には逆らえない。それでも生き物は永遠に生き続けようとする。個々の生き物は死から逃れられないが、子孫を作ることで生き続ける。こうして現在地球上には様々な生物が生息している。
花は植物が子孫を作る手段である。しかし花は子孫を作るためにだけ咲くとは思えない。そういう未来の問題ではなく、むしろ現在の自分自身のために咲いているように見える。そうでなければ美しい形と色をつけ、芳しい香りを放つ必要はなく、たとえばシダ類のように無味乾燥な胞子をつけて、風に運ばせればよい。
「花の命は短くて・・。」という言葉があるが、花の美しさはこの短命とも大いに関係があるような気がする。花はその現実を予感しているいるのではないだろうか。それが花の「華やかさ」を超え「美しさ」となっているのではないだろうか。造花にはそういう意味で美しさは感じられない。
花は子孫を増やそうとして咲くが、自分だけでは子孫を作ることができない。蝶のような昆虫の助けが要る。逆に昆虫は花の美しさや芳香がわかるのだろうか。あるいは昆虫は単に蜜のためだけに花に群がるのだろうか。昆虫の感覚は理解する術もないが、花が美しい彩りを見せたり芳しい香りを放ったりしていることを考えると、昆虫はこれらを感じていると考えた方が自然である。
つまり花と昆虫はコミュニケーションしている。言い換えれば両者の間には「和」ができている。
もっと広く、人間、人間以外の動物、花を付ける植物、花を付けない植物、細菌、これらを育んでいる地球。その中に競争と平和があり、それがバランスされて過去・現在・未来がある。バランスが崩れると未来はなくなる。
花は平和の象徴として心に留めたい。
インターネットについて思うこと
Chiba Computer Club (CCC) 竹之内 和明 「通信用語の基礎知識」（著者の了解済）から転載
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現在は「猫も杓子もインターネット」というご時世です。私はパソコン通信をやっている人間ですが、インターネットには全く縁がありません。
だから詳しい内容についてはほとんど無知ですが、自分なりに考えてみたことをまとめてみました。
インターネットは、ニフティなどの商用ネットや、草の根ネットのようにどこか特定できる場所にホストマシンがあるわけでなく、世界各地にあるコンピューターをつないだようなもの（実は私もまだよく理解できていないのですが、こう考えてよいでしょう）です。 もともと科学者同士の情報交換のために作られたものが、一般に公開されたという経緯からこのようになっています。
当然、世界各地のコンピューターがつながれているので、例えば日本にいながらアメリカのコンピューターから情報を得ることができるわけです。もし、実際に人間や品物がアメリカから日本へ移動したとすると、途中には様々な手続きを必要とします。しかしインターネットで情報を得る場合には、途中には何も障害はありません。私たちにとっては大変便利で結構な話ですが、国家の側からしてみれば大変やっかいな話になります。
例えば、ドイツにはナチスの活動を規制する法律があります。当然、インターネットにナチス関連のホームページを開くことはできないはずです。しかし、ホームページを国外に開いてしまえば、ドイツ国内からでも自由にアクセスすることが出来てしまうのです。 この例のように、インターネットに国境がないだけでに、各国で異なる法律の網をかいくぐった活動が出来るようになってしまいました。もし、犯罪組織がインターネットを利用したら大変なことになる、とよくマスコミで言われています。だからといって、インターネットに国家が介入して、情報の統制を行なうのはよいことではないはずです。
確かに、インターネットの普及には、光ファイバーケーブルなどのインフラ整備に国家の力は必要です。しかし、インターネットは、現在の国家のあり方になじまない面が多いように思われます。では、インターネットのあり方は変わるべきでしょうか。さらに、民族や宗教、人種を克服し、地球全体が一つの国家として成立しうるではないでしょうか。
もちろん、こうした理想論の実現には様々な障壁があるでしょう。しかし、努力する価値はあると思います。現在言われているようにインターネットの悪い面ばかりではなく、こういう明るい未来を実現しうる面にも、目を向けられてもよいように思います。私としては、平和な世界の実現の役に立ってくれることを希望してやみません。
この文章は、長男の高校の文化祭の時に貰ってきた冊子に載っていたものです。竹之内君は卒業しており、したがってＣＣＣのＯＢになるそうですが、私は感心して読ませてもらいました。
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