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●2000/03/30 萩焼と食わず嫌い 仕事仲間にお供して山口県の萩まで行ってきた。 全行程高速&車中泊でなく布団での睡眠&贅沢な食事と、車中泊野郎の私としては初めてといってもいいお大尽旅行だった。色々と面白かった。 で、萩では名産の萩焼を買ってきた。コーヒーカップを二揃い。 車中泊野郎の例に漏れず、これまで私は旅先でお土産を買うことはなかった。 今回も買うつもりなどなかったのだが、連れが店に入って萩焼を見比べているのでしかたなく付き合って見ていたのだ。 で、見ているうちに猛烈に欲しくなってしまった。 いやー、いいっすよ、萩焼。陶磁器になど興味はなかったけど、建築や工業デザイン方面は好きなので、興味を持つ素地はあったのかもしれない。 焼物の値段は数千円クラスから数万円クラス、そして数十万円クラスと色々だったが、やはり高い物はいい。素人目にもそれは分かった。お、これいいなと思う物はたいがい、数万円以上のものだった。数千円クラスで同程度の出来の物を探そうとしても、やはりなかなか見あたらないのだ。 これまではツーリングで楽しむ地元のものとしては温泉くらいしかなかったのだが、これからは土産物屋も見てみようと思ったです。 で、いま早速、近藤守氏作のコーヒーカップでネスカフェを飲んでる。 味は相変わらずだが、いつもよりちょっと贅沢な時間を味わってマス。 ![]() これがその萩焼のコーヒーカップ数千円也。 微妙なコーヒー色の濃淡と無骨な形が気に入った。 ●2000/03/24 美しい風景 4年前に免許を取って、安い中古車で狂ったように日本各地を走り回って感得したことが3つある。 ひとつは、日本は美しいということ。 ふたつ目は、自分がどこに立っているのか改めて思い出したこと。(観念的な話にあらず,別項で) そして三つ目が、「善良な市民」ほどタチの悪いものはないということ。(別項で) 新潟県入広瀬村と福島県只見町の県境の峠、六十里越。ここをJR只見線とR252が越えている。 入広瀬の中心部を過ぎて道が登り始めるあたりに、いくつか花壇がある。 古い花壇だがきちんと手入れされ、周囲は念入りに掃除されていた。そして素朴な花が植えられていた。 いや、感動しましたよ。私は思わずシートの上で居ずまいを正して、その地元の人たちの心遣いに、心の中で手を合わせて感謝した。頭の下がる思いでしたよ。 その花壇を過ぎ、峠道をさらに登っていくうち、私は沿道の風景のただ事ではない美しさに気づき、ラジオを消した。なにも特別な風景ではない。ごく平凡な山と木々の眺めが延々続くだけ。それが極めて美しく感じられるのだ。 恥ずかしながら私は自分の目で見て回るまで、日本が美しいなんて一度も意識したことはなかった。戦後教育を受けた若造だから、欧米コンプレックスの塊だったよ。 しかしこの場所のように、観光地でもなんでもないけど美しい場所は、日本のあちこちに存在する。なかなか巡り会えないけど。 翻って、一大観光地である京都や長崎の観光スポット付近の町並みを見てみれば、これはもう目を覆いたくなるような惨状だ。 思わず居ずまいを正してしまうほど神聖ななにか――。 エロゲはR252の花壇を手入れしている地元の爺さんと同じように、ユーザーを感動させているだろうか? 大っぴらにユーザー批判する度胸はないので、こういった無難な締めで。 ●2000/03/15 匿名掲示板 なんとはなしに、自分の名前と昔関わったゲームの名前で検索をかけてみた。 そうしたら、少しだけど自分以外のページが引っかかった。 読んでみると、我ながら「こりゃあ場外ファールだなあ」と思うようなゲームでも、みんな褒めてくれてた。嬉しかったよ。 実をいえば私は、真面目であるということをあまり評価しないのだけど、お客さんが私の「場外ファール」の数々を真摯に評価してくれているのを読んで、ホントに感謝したくなった。 で、こんな日記で暴露話めいたことを書いたりして悪いナってちょっと反省した。 エロゲ屋も雑誌屋もユーザーも、概ね満足している状況なんだし、殊更面倒なこと書かないほうがいいのかナって思ったよ。 でもまあ、僕は巳年の生まれだから書いちゃうんだけど。 さて、美少女ゲームのWebページはどこも紳士的なのに、どうして匿名掲示板は荒れてるのかなって思った。普段、ゲームに関しては雑誌も掲示板もまず読むことはないんだけど、たまたま目にする機会があったのだ。ていうか2ちゃんねるなんだけど。 で、驚いたのが、意外とゲーム屋が書き込んでいるんだよね。匿名で。まあ、Niftyでもそうだと思うけど。 私がエロゲ屋を廃業していたら(つまりあらゆる会社と利害関係がなければ)議論に参加したんだけど、辛うじてまだ現役なので、そういう連中を窘めることは差し控えた。 だからといってこんなところで呟いてもしかたないのだが、本質的な問題を孕んでいるので書いておく。 商売人が同業他社について発言する場合には、自分のページでなり、署名を入れるなり、身分を明らかにしなければいけない。これは大前提だ。これがアンフェアであるということが理解できないのは、違法コピーの構図とまったく同じだ。 この世界の一員として、美少女ゲームのファンの人には申し訳ないと思う。 ●2000/03/12 ソフ倫の功績 たまにはソフ倫を褒めてみる。 ソフ倫のメリット,デメリットを差引勘定した場合、損をしている人間は実は少ない。ソフ倫を非難するメーカー,ユーザーは多いが、大部分がその恩恵を受けているのである。 ソフ倫の表向きの目的は倫理の追求だが、実際には売り上げの確保を至上目的としている。 自主規制に関しては、警察さえ納得させればいいのであって、本質的な倫理の問題はどうでもいいのだ。 当初からの目論見通りソフ倫は機能し今に至る。 最も恩恵を受けたのはユーザーだろう。「ソフ倫以前」よりも商品性の高い(つまり過激な)ゲームが供給され続け、それは今後も、よほどのイレギュラーがない限り保証されているからだ。 またメーカーにとっても、色々不満はあろうが、少なくとも過激度に限れば、以前よりも安心して開発できている。(近親相姦等の問題があるにせよ、大抵の商売人にとっては大した問題ではないはずだ) 大雑把に言えば、我々のすべてがソフ倫の恩恵を受けているといって過言ではない。 メーカーもユーザーも、ソフ倫を批判するならば、この恩恵を捨てる覚悟でいなければならない。その信念がなければ、結局はソフ倫と同じ穴の狢ということだ。 しつこいようだけど、倫理の前に著作権。 ●2000/03/06 鮭のバター焼き キングサーモンにクレイジーソルトと胡椒を振って、たっぷりのバターで焼く。 焼きすぎないように気をつけて、フライパンのままアツアツのうちにポッカの食卓レモン数滴、マヨネーズをつけて食べる。 はあー、こんなに手軽で安いのに、なんて美味しいんでしょ。 こんな時ばかりは、こんな無職ヒッキーみたいな生活もいいです。 しかし野生の熊にしてみれば、こんな楽しみは堕落もいいところですな。人類の文明文化の歴史はオタク化の歴史なのだなあ。 ●2000/03/02 自分にひとめぼれ? テレ朝、夕方のニュースで面白い実験をやっていた。 ひとめぼれの実験だ。 日本人は世界でもひとめぼれすることの多い国民らしい。 ひとめぼれする相手は大抵この3パターンのいずれかに似ているということだ。 1.親(兄弟姉妹) 2.自分 3.(初恋の人や好きなタレントなど)普段から意識している人物 実際に20人の男女を引き合わせて実験していたが、実験後、心理学者が被験者の男性の家におもむき、実験で選んだひとめぼれの相手のルーツはどこにあるかを調べた。 そうしたら、なんと彼の妹が、実験で選んだひとめぼれの相手にそっくり! ホントにクリソツ。母親もそっくりだという。 ただ、本人はそれに気づいていなかった。その男性は別に「妹萌え」の人でもなく、この事実が判明して、心底困惑したような、むしろ不愉快な表情を見せていた。この気持ちは、異性の兄弟姉妹のいる人はよくわかるでしょう。 人間は(日本人は特に)、自分では不愉快に思っていても、無意識のうちに近親(自分を含む)に似ている異性に引かれるものらしい。 で、私は先月の日記「ヒロインの変遷」で、ここ最近の不幸なヒロインの正体は自分であると書いた。 「やはりそーだったか!」と膝を打ちましたね。この手の問題は、個人的にずっと興味のあったことで、放送大学あたりで心理学の勉強をしたいなと思っていたのだ。 さらに、私の考えは上の予定にもある「エロゲはバイセクシャルに通じるか?」につながるのですが、来年、エロゲ屋を廃業したらホントにお勉強しようかと思いを新たにしたのでありました。 それから実験では、男は第一印象で好意を持った相手をずっと好きでいるが、女はすぐに心変わりするという結果も出ていた。これも面白い。 ●2000/03/02 身銭を切れば批評眼が具わる 救いのない話ばかりしても仕方ないので、今後は肯定的な話を。 門外漢にも関わらず、これからCGを始めようという方にアドバイス。 若いCG屋さんのPhotoshop盲信が気になります。 原画屋(つまり紙に絵を描く人)や16色CG経験者と、いきなりPhotoshopでCGを始めた人の間には、意識にだいぶ差があります。 Photoshopはアニメ絵のエディットに向きませんね。(それくらいの気持ちでいたほうがいいという意味) 具体的にはブラシと色選択のメカニズムに少々問題があります。(Photoshopの問題というか、ユーザーが注意すればいいことなんですが) その辺のPhotoshopの弱点を意識しつつCG作業を進めれば問題ないのですが、特に紙に絵を描いた経験がなく、いきなりCGを始める最近の人は、そのあたりの批評眼が決定的に欠けています。 仕事のツールに対する批評の欠如は、そのまま自分の描いたCGへの批評の欠如につながる。自分のCGがいいのか悪いのか判断できないのですから、これは致命的です。 で、私の提案ですが、Photoshopをピーコして使っている人は、是非、身銭切って買いなさい。いやでも批評精神が芽生えます。なにしろ10万(8-9万?)もしますからね。 10万もするのに、なにゆえ、こんなにインターフェイスがタコなのかとか、座標関連操作が貧弱なのかとか、新版ごとに糞重くなるのかとか(Win9xよりWin2000なら劇的に改善されるが)、不満がわき起こるはずです。ピーコしてたら見えないものが見えてくる。 となると自然、出来上がった絵も客観的,批判的に見られますね。きっと技量は上がるはずです。 批評性の欠如は停滞,衰退を招きます。それは日産(車の)やX68000(シャープのパソコン、ピーコ野郎の巣窟だった)やMac(Jobs以前の)やエロゲを見れば明らか。 Photoshopに限らず、身銭を切って批評しましょう。(雑誌屋はあてに出来ないので) それが未来につながるのデス。 ●2000/03/01 ジムニー 本日分の雑文削除。よって普通の日記。 夕飯後、散歩しに荒川の土手に向かう途中、ピカピカのジムニーを見た。 くそー、やっぱりカッコイイ。(顔がKeiならなお完璧なんだけどなー) 今年車検のエスクにはもの凄く愛着があるのだが、12万km過ぎてあちこちガタがきている。来年は絶対ジムニー(しかも新車)買ってやる。青もカッコイイけど学生っぽいから、やっぱり色は黒。 そのためには仕事、頑張らねば。 道南,道央、四国のヨサク、九州の国見峠、時間無制限で走りたいなあ。 |