SVA東京市民ネットワークNEWS LETTER「里程標」第3号

食べ物を通しての国際交流実践編(タイ料理のススメ)


 食べることは世界共通、食べ物を通して親しくなったり、言葉を覚えたりすることができる。世界には様々な料理があり、イタリア料理やフランス料理、さらには中華料理など美味しいものは沢山あるけど、タイ料理もその中で遜色ないうまさ。では、タイ料理にチャレンジしてみよう。

(タイ料理おたくの白石孝・東京市民ネット)


タイ料理にぞっこん

 タイに旅行した人の何割かはタイ料理の虜となってしまい、各地のタイ料理店を彷徨い歩くという行動パターンにおちいる。一方では、あの臭い、あの辛さとは二度と出会いたくないという人もいるし、例えば「タイラーメン(パーミーナームかクオッティオナーム)はいいけど、カレーは食べられない」とか「マンゴスティンはうまかったけどドリアンのあの臭いはもういい」といった御仁もいらっしゃるのだ。どちらにしても、私からすれば食べ物からタイという地域を感じてもらったわけだから、それはそれで国際理解のひとつだろうと考えている。

似て非なる食べ物

 ただ、このニュースの読者にはほとんどいらっしゃらないと思うが、いわゆるパッケージ・ツアーで行って食べるバンコクやパタヤの料理をタイ料理とそのまま信じてもらわない方がよいことは明らかである。さらに言えば、パッケージ・ツアーでなく個人旅行の場合でも観光客相手の店で食べるものは、かなり違う食べ物のような気がする。
 やっぱり、タイの人が普通に食べているそんな普通の料理店というか食堂で食べてもらいたい。タイ語がわからなくたって何とかなるさ。ただし、一人旅行の場合は、どうしても屋台とか一品料理とかしか食べられないから、一人旅行の時でもたまには誰かを誘って賑やかにテーブルを囲み、何品もとって食べてもらいたい。

作ってみようタイ料理

 さて、話は戻るが日本に戻ってきてタイレストランに通い始めると、すぐ壁にぶつかることになる。それは、値段が高いことと「辛くない」とか「タイっぽくない」とかいう点だ。カレー(ゲーン・キィヨワン)が一人前千何百円もする、ニンジンで代用したソモタムも千円以上、これでは財布がもたないこと自明の理。ではどうするか、作ってしまおうタイ料理、てなわけで私の場合は料理に挑戦した次第である。
ということで、今回は入門タイ料理。

材料がないと作れないか

 タイ料理には様々な調味料や香辛料などが使われているからそう簡単に作れないのでは、といった疑問があるだろう。もちろん、本格的に作る場合や料理の種類、例えばトム・ヤム・クンやカレーなどはそう言える。しかし、サラダ類や炒めものの場合は比較的簡単に作ることが出来る。ポイントは、タイ醤油であるナムプラーを手に入れることである。
 タイ料理の味の中心を占めるのが、ナムプラーとレモン(マナオ)それに唐辛子なので、ナムプラーだけは必要不可欠、よく秋田の「しょっつる」で代用出来ると書かれているが、今やむしろナムプラーの方が入手しやすい。で、その入手方法だが、アメ横、大久保、錦糸町あたりの専門食材店だけでなく西武デパートや紀国屋、スーパーサカガミなどかなり一般的に販売されるようになった。ぜひ、醤油やケチャップと並べて常備してほしい。
 さらに唐辛子だが、本当は冷凍された生の小青唐辛子(ピッキヌー)があれば言うことない。しかし、一味唐辛子でも十分、タイの赤粉唐辛子や韓国の赤唐辛子とはやや異なるが、まあ何とか使える。
 では、どんな料理が作れるのか。まず、一番簡単なのはサラダ類だ。タイでは「ヤム○○」例えば、春雨サラダは「ヤム・ウンセン」、イカサラダは「ヤム・プラームック」という。これらの味付けは、ナムプラー、レモン、砂糖、唐辛子のドレッシングでそこそこのものとなる。それで、野菜や魚介類とか肉類を適当にあえれば、タイ風になる。もっともさらに旨味を出すためにはひと工夫必要なのだが、とりあえず味を少しずつ出していってみよう。
 少し上達すれば、その辺のタイ料理屋に負けない位のサラダが食卓に並ぶようになるのだ。

ある日のタイ料理を食べる会の料理紹介


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