或いはひとつの可能性



第8話・掲げられた反旗





  「あ、もう、すっかり暗くなっちゃったわね。ごめんね、リエちゃん、つきあわせちゃって。

  お父さん、心配しちゃうわね」

  「いえ、いいんですよ。お父さん、今日は遅いって言ってたから・・・・うちに帰っても、どうせ一人ですし・・・・」
   
  「お母さんも働いているの?」
  
  「・・・・私が生まれたとき、産褥熱で・・・・。セカンド・インパクトと戦争の直後で混乱してて、医療も不十分で・・・」

  「・・・そう・・・・あなたもセカンド・インパクトで・・・・変なこと聞いちゃってごめんなさいね・・・・」

  「あっ、こっちこそ急に暗くなっちゃって、ごめんなさい・・・・私、生まれたばかりで、顔も覚えてないんですよ。

  だから、本当はなんか実感が沸かないんです・・・・」

  「・・・・・ねえ、リエちゃん、よかったら、うちでご飯食べていかない?」

  「え、でも、急にお邪魔しちゃうと、ご迷惑じゃ・・・」

  「そんなことないわよ! 食事はね、みんなで食べる方がおいしいんだから」

  「・・・そうですね・・・わたしもそう思います・・・・じゃ、お言葉に甘えちゃおうかな」

  「遠慮なんかせずに、いらっしゃいよ。ほーらぁ、シンちゃんも、ぼうっとつっ立っていないでなんか言いなさいよ」

  「あ、料理、ぼくがいつも作ってるんだけど、その、良かったら、食べていってくれる・・・かな?」

  「あーら、公平にジャンケンで食事当番決めたんじゃないの!! 」

  「・・・・・僕はジャンケン・・・弱いのに・・・・・」

  「私、料理好きですよ。毎日作ってるし。まだ作り終わっていないんだったら、手伝うわよ」

  「あ、ありがとう。助かるよ。」

  リエはミサトが食事に誘ってくれて、心底嬉しかった。

  (・・・・暗い家に帰って電気をつけて、ご飯の用意するのは・・・・やっばり気が滅入るもの・・・・)

    
  「あ、高橋は、ジャガイモの皮むいてくれるかな?」

  「ええ、お茶の子、さいさいよ。高橋リエちゃんの料理の腕、しかと目に焼きつけておきなさいよ!!」

  「あ、速いね・・・しかも綺麗にできてる・・・・」

  「ったりまえじゃない! で、次はなにするの?」

  「じゃ、そこの鶏肉を揚げてくれる?」

  「あ、これじゃ駄目よ。温度が低すぎるもん」

  「ご、ごめん。その、料理始めたの、ほんとに最近だから・・・」

  「まあ、一朝一夕には上達しないわよ。私も、子供の頃はよく失敗したし・・・」
 
  「でも、碇君は幸せね」

  「なんで、毎日、食事作るのって、結構大変だよ。釈迦に説法だと思うけど・・・」

  「・・・・食べてくれる人がいるじゃないの・・・・大事なことよ」

  「そうだね。ここにきて、食事がおいしくなったような気がする・・・もちろん、自分が作ったものだからかも

  しれないけどね」

  
  「いただきます」
  
  「あら、から揚げ、おいしいじゃない! うん、これはいけるわ。ビールに合うわよ!!」

  「高橋が作ったんです、それ」

  「やっぱり女の子よね。味が繊細で、いいわよ」

  「そんなあ、誰でもそれくらい作れますよぉ。それに、ほら、碇君のカレーもなかなかですよ」

  「ねぇ、リエちゃん、シンちゃんのこと、よろしくお願いね。転校してきたばかりで、あんまり慣れてないと思うから」

  「ええ、お安い御用です。なんでも面倒みちゃいますよ」

  「よかったわね、シンちゃん。あれー、なーに赤い顔してんのよ!」

  「べ、別に赤い顔なんてしてませんよ、もうっ」

  「・・・・碇君・・・・うまく言えないけど・・・・がんばってね・・・・私たちのために・・・」

  「リエちゃん・・・あなた・・・もしかして」

  「すいません・・・今日、学校で、うっかり口を滑らして・・・あれのことを・・・」

  「シンちゃん、だめじゃないの。ま、あれのことは、いろんなところから漏れちゃっているし、

  知れ渡るのも時間の問題だったからね。明日、手を打っておくわ。副司令からたっぷりお小言言われるわよ。

  覚悟しときなさいよ。」

  「ここをクビにはならないんですか?」

  「こんなことぐらいで、いちいちクビにしてたら、パイロットが何人いても足らないわよ」

  「ミサトさんは、NERVで何をなさってるんですか?」

  「作戦部長よ。こういうことはよそでは言わないでね。」

  「はい、わかってます。NERVやエヴァのことはよそでは言いませんよ。でも、すごいですね!!」

  「運がつよいのが見込まれたのかもしれないわね」

  「まさかぁ、ほんとですかぁ」

  「意外とそんなものかもしれないわよ。古い話になるけど、日露戦争の日本海海戦で司令官を務めた東郷提督は

  海軍内では実戦能力を殆ど評価されていなかったのよ。それで、開戦時には退役寸前で閑職に回っていたんだけど、

  その性格と運がつよいことを見込まれて海軍大臣が抜擢したのよ」

  「へえ、そうなんですか。運が強いことも大事なんですね。じゃあ、宝くじとか、当たりまくりでしょう?」

  「・・・・・ま、まあ、ああいうのはね、小さな話だからね・・・こんなところで、その・・・運を使っちゃってもねぇ」

  「・・・・・そ、そうですよね。・・・・・あの、ミサトさん、その、差し出がましいことを言ってもいいでしょうか?」

  「なあに? 別に構わないわよ」

  「NERVのことなんですけど、私は、この街を救ってくれたこと、とっても嬉しくおもっているんです。

  学校のみんなも殆どの人が同じ気持ちです。でも、父を始めとして、大人の人たちは、NERVとぶつかることがあまりにも

  多いんで、NERVを毛嫌いしています。確かに機密は重要ですし、いろいろと公表できないこともあると思いますが、

  何でも秘密、というんではなくて、公表できることはもっと公表するようにしていかないと、いざというときに市民の協力を

  得られないんじゃないでしょうか。もっとも、市民の協力なんて不要だ、というんなら、そんな必要はないでしょうけど・・・」

  「市民の協力は必要よ・・・・そうね、確かに、NERVは秘密主義でやってきたから、評判はよくないわね。

  でも、実際にこうして襲ってきた使徒を倒した実績を上げたんだから、もう少し情報を公開して、市民から評価してもらっても

  いいわね・・・・。時期をみて上の方と話してみるわ。ありがとね、リエちゃん」

  「・・・・・使徒って、なんなんですか?」

  「え、碇君も知らないの?」

  「シンちゃんだけじゃないの。使徒が何かは誰もわからないわ。ただひとつはっきりしていることは・・・・・

  ・・・・私たちの敵だ、ってことよ」

  「また襲ってくるんですか?」

  「わからないわ。私のレベルでは、知らされていないことも多いのよ」

  「・・・・碇君、ミサトさん・・・私、信じてますから、NERVを・・・・・私たちの未来を護ってくださいね」

  「・・・・高橋・・・・」
  
  「リエちゃん、私たちはできる限りのことをするつもりよ。」




  その頃、高橋はまだ議会内にいた。

  普段はNERVに気兼ねしてあまり刺激的な発言をしないように自制していた議員たちであるが、

  本日発売の週刊誌の記事は彼らの背中を強く押すものだった。


  定例市議会は午前10時から開会するはずだったが、その前に開かれた幹事長・書記長会議で

  野党側は一斉に、ロボット問題についてNERV関係者を参考人として議会に招致するよう主張し、

  これに対して、与党側は

  「事態の真相については政府が調査中であり、本件は国政マターであるため、市議会での質疑は不適当」    
   
   と反論したが、野党側がこれを不服として審議拒否に入ったため、議会は空転していた。

  だが、実際のところは、全く違った空気が与党・自由改進党を支配していた。


  「幹事長、会派事務所に市民からの電話が殺到しています」

  「ああ、磐手君か。私の個人事務所も同じだよ。みんな、市議会で追求しろと言ってきてる」

  「そりゃそうでしょう。自分達の知らないうちに、まさに足元のジオフロントの中で、わけのわかんない巨大ロボットが開発され、

  あまつさえ、それが暴走し、市街地に損害を与えたとあっちゃ、みんな黙っちゃいませんよ。

  これまで議会がこういうことを取り上げないでいたのは、NERVに遠慮していたからだってこと、有権者は

  みんな薄々感づいてきていますよ」

  「そうは言ってもな、高橋君。第二新東京の党本部は、動いてはならんと釘を差してきているんだ」

  「三笠君のいうとおりだ。それに選挙が近い。今、ここで彼らを敵に回すと、苦戦を覚悟しなければならなくなるぞ」

  「しかし、松島さん。ここでとりあげない方が、市民の不信を買って選挙ではよけい苦戦することになりますよ」

  「筋論から言うとな、この問題は、国連が絡んでいるから外交問題に該当する。だから、衆議院の外交委員会で

  議論すべきなんだよ。地方議会の扱う問題の範疇を超えているんだ」

  「三笠君、ここの小選挙区から選出された吾妻代議士を通じて党本部に申し入れたらどうかね」 

  「だめですよ、八雲さん。彼は今朝から党本部での会合に出ていて連絡が取れないんです。」

  「なんで党本部は動くなといってきてるんですか?」

  「おそらく政府が表向きNERVに協力しているから、国政与党のわが党は身動きがとれないんだろう。」

  「いずれにせよ、議会の空転がまる1日以上になるのはまずい。有権者から裏交渉の疑いがかかる」

  「磐手さんの言う通りですよ。野党も審議拒否が思いのほか長引いたため、

  議会運営ルールを知らない市民から「審議に出て、その場で問題を糾せばいい」と突き上げられて、

  一部に軟化する兆しが出てきていますし・・・・」

  「高橋君、それは本当か?」

  「ええ、野党第一党の民主協同党は、労組出身議員が審議拒否を、市民運動出身議員が審議出席を、それぞれ主張して

   大きく揺れているようですよ」

  「そうか、そろそろ潮目が近いっていうことか・・・。みんな集まってくれ!! もうあまり時間がないようだ。

  そろそろ決断を下さなければならない」

  会派代表の高千穂が議員達を自分の机の近くに呼び集めた。

  「ここに3案ある。

  A案は、NERV問題を議題とすることには一切応じないというものだ。これをとると、党本部の

  指示を遵守することになるが、反面、市民からはNERVと同じ穴のむじなとみなされてイメージダウンになる。

  B案は、野党の要求を丸呑みして、ロボット問題をとりあげ、NERV関係者の財政委員会への参考人招致を認めると

  いうものだ。これをとると、党本部の指示に反することになり、下手すると除名も覚悟しなきゃいけなくなるが、

  有権者からは拍手喝采される。
 
  C案は、妥協案だ。ロボット問題は取り上げるが、参考人招致は認めない。これをとると問題は議会内にとどまり、

  NERVへの影響は比較的小さいから、党本部も情状を酌量してくれて寛大な処分が期待できるし、

  市民の手前、我々のメンツも守られる。君たちはどれをとるべきと思うか、各自答えて欲しい」



  こうした内情は第二新東京市に置かれている党本部も同じだったが、彼らの方が一枚上手だった。

  「NERVは我々が予算委員会で彼らのことをとりあげようとすると、脅しを掛けてくる。全く不愉快極まりない」

  「今回の件は、彼らに灸を据えるいい機会だ。うまく使って彼らを牽制しておくべきだ」

  「しかし国会で取り上げれば必ず、後日、彼らから報復を受けるぞ」

  「党本部が率先して動くわけにはいかないな」

  「第三新東京市議会は、今回の件でNERVに、相当反発しているようだ」

  「我々は動かなくていい。事態を敢えて放置しておけば、第三新東京市議会がしびれをきらして暴発するはずだ」

  「我々は、彼らに足止めを食わせて、表面上はNERVに協力したポーズをとっていればいい」

  「暴発した第三新東京市議会の方はどうするんだ?」

  「財政委員会で取り上げる程度なら、事後的に高千穂代表を戒告処分に付せばいい。

   ただし、暴発しすぎて、参考人招致を認めれば、NERVの手前、強硬派の役員解任ないし除名もやむをえんな」



  5月29日午後7時、第三新東京市議会財政委員会は開会した。

  「これより委員会を開会いたします。初めに各派協議会から申し入れがあり、本日の質疑予定を一部変更し、

  国連直属特務機関NERVにかかる集中審議に切り換えたことをご報告いたします。」

  「委員長」

  「不知火君」

  「民主協同党の不知火でございます。まず初めに申し上げておきたいのですが、我々が強く要求した

  NERV関係者の参考人招致が自由改進党ほかの賛成を得られず、残念ながら実現しなかった点につき、遺憾の意を

  表明しておきたいと思います。続きまして、質問に入らせていただきたいと思います。建設部長にお聞きしたい。

  そもそもジオフロントの建設には市当局はどのように関与したのか、ご説明いただきたい」

  「壱岐建設部長」

  「ジオフロントについては、当時、国連の下部組織として活動していたゲヒルン、今のNERVの前身ですが、

  そこから大深度地下工法による地下空間開発を行う旨連絡があり、市当局としては、工事に伴う環境への影響を測定するため、

  環境条例第21条第1項に基づき、河川および地下水への影響、作業用自動車の排気に伴う大気汚染、削岩機ならびに

  作業用自動車の騒音等の項目について資料提出を求めたわけですが、超法規的権限を理由にいずれに関しても

  回答を得ることはできなかったわけでございます」

  「委員長」

  「不知火君」
 
  「では、なぜ、そうした訳の分からない工事を行っている場所から市街地中心部までの道路を市民の税金を使って

  市道として整備したのですか?」

  「壱岐建設部長」

  「ご質問の件は市道第21号線のことと思われますが、当該道路は以前から建設計画があり、沿線住民からも早期着工

  を求める請願が多数寄せられていたこともありまして、あの時期に漸く予算手当てがついたため、工事を粛々と

  実行したわけであります」

  「委員長」

  「不知火君」

  「それでは、たまたま、あの時期に着工したとおっしゃるわけですね」

  「壱岐建設部長」

  「さようでございます」

  「委員長」

  「不知火君」

  「当時、設計から開通まで相当のスピードで作業が行われたように記憶しておりますが、なにゆえ、そんなに工事を

  急いだのですか?」

  「壱岐建設部長」 

  「住民のニーズが強い案件について、他の案件より優先的に作業を行うことは多々、例が見られるところであります」

  「委員長」

  「不知火君」

  「では、住民部長、当時の市道21号線予定地の沿線住民数を教えていただきたい」

  「東雲<シノノメ>住民部長」

  「当時の資料によりますと、1200世帯2200人です」

  「委員長」

  「不知火君」

  「それはおかしいんじゃありませんか? 私は当時からここに住んでいますが、あのあたりは開発が遅れており、

  住民数はかなり少なかったはずですが」

  「東雲住民部長」

  「住民台帳を調べまして、このような数字を確認しております。」

  「委員長」

  「不知火君」
  
  「住民台帳が改ざんされたのではありませんか。当時、外部からの不正アクセスにより、重要データが損壊される

  事件が多発していたと記憶しておりますが・・・・・」

  「東雲住民部長」

  「先生ご案内の通り、そうした事件は多発しておりましたので、電算機のデータ保護対策に万全を期すべく、

  メイン・コンピュータの更新を行ったわけでございます」

  「委員長」

  「不知火君」

  「どのような変更を起こったのですか?」

  「壱岐建設部長」 

  「具体的な内容につきましては、ハッカー対策の都合上、ここで申し上げるわけにはまいりません。事情ご賢察のほど

  よろしくお願い申しあげます」


  高橋は気がついた。市の重要文書やデータはすべてある組織が保有しているスーパーコンピューターの中に格納されている
 
  ということに。

  「これは市当局を突ついても何も出てこないな。情報はすべてNERVのコントロール下にあるからな・・・・。

  やはりNERVを追いつめるには、動かぬ証拠を自分の手で掴んで突きつけなければ駄目なのか・・・・・・」


  これまでNERVがとってきた市議会軽視のツケが、今、議員たちの反発という形で精算され始めようとしていた。   

   

  高橋が帰宅したのは午前1時だった。

  集中審議は今日1日だけなのであるが、質疑が終わらないので、やむなく議場の時計の針を12時で止めたまま、

  財政委員会は白熱した審議を続けていたのである。

  「こんなに荒れた議会も久しぶりだな・・・・・・」

  高橋はハイヤーから降りると、市街地の夜景をみながら、ふと呟いた。

  「あれ、まだ電気がついてる。リエ、起きてるのかな。ただいま」

  「あ、お父さん、遅かったわね。」

  「なんだ、まだ起きていたのか。夜更かしすると、明日起きられなくて遅刻するぞ」

  「うん。もう寝る。」

  「晩飯はちゃんと済ませたんだろうね」

  「うん。今日は友達のうちでご馳走になったの。この近所なのよ、その子のうち」

  「ふーん、そんな子がいるうちがあったっけ? 最近になって引っ越してきた人かい?」

  「うん、つい1週間ぐらい前に転校してきた子よ」

  「へえ、でも、その子も災難だな。引っ越してきて早々、あんな事件が起こっちまって・・・・」

 
  リエは迷った。シンジとミサトのことを父親に話すべきかどうかを。

  「そうね。大変だったみたいよ、いろいろとあって・・・・・」

  (私は嘘は言っていないわ。実際に碇君はいろいろと大変だったんだもの・・・・)

  リエは初めて友達のことで父親に隠し事をした・・・・・。

  なんで父親に黙っていた方がいいと思ったのか、自分でもよく分からなかった。

  でも、彼女が父親に答えたとき、脳裏にはまぎれもなく、

  ミサトのマンションで、シンジと一緒に作った夕食を、彼とミサトと一緒に食べながら、

  にこやかに笑っている自分の姿が浮かんでいた。

  (これで・・・・いいの・・・・・。NERVの人がみんな悪いわけじゃないわ。

  少なくとも碇君とミサトさんは悪い人じゃない・・・・。いつか、お父さんが冷静なときに

  このことを話してみよう・・・きっと・・・・きっと分かってもらえるはずよ・・・・・・)



  同じ頃、コンフォート17の一室でシンジはSDATを聞きながら、ベッドに横たわっていた。

  「今日はいろんなことがあったな・・・・。鈴原に殴られたり、高橋とエヴァの話をしたり、ミサトさんが

  高橋をうちにつれてきて、一緒にご飯作って、みんなで食べて・・・・。夕食って、あんなに楽しくて

  おいしいものだったんだ・・・。高橋もすごく嬉しそうだった・・・・。高橋って、あんなにはしゃぐことも

  あるんだな・・・・。学校では、いつも明石が突っ走るのを押さえる役回りみたいにみえたのに・・・・。

  ・・・・いろんなことがあるのは、何も今日に限ったわけじゃないや・・・・ここに来た日から・・・・

  毎日がそうなんだから・・・なんかここでの一日は、第二新東京での1週間と同じくらいの長さのような気がする・・・・」


 
    つづく
   
  
第9話に進むには、このを押してください。

              「小説のありか」に戻るには、この を押してください。