ポートランド日記                                     スズキメディア

8月31日(金)──31日目


 Cは保健婦さん(9月3日の日記でも登場するリン・ヨシハラさん)と一緒に在宅の病気の子どものところへ。今回のCの渡米の目的のひとつは、病気や障害のある子どもたちが地域でどんな援助を受けているかを調査することだから、こうした保健婦さんとの行動は重要なようだ。

 日通から船便の荷物が届く。ちょうど1か月かかったことになる。これで、ようやく荷物が全部揃って、考えていた生活ができるようになる。でも、日本を発ってくるとき、あれこれ忙しくて最後は荷物をいい加減に詰め込んできたので、いろいろ足りない物がある。でも、実際は、ほとんどポートランドで手にはいるので、買ってしまえばいい。考えてみると、こんなにいっぱい荷物を送らないでもよかったような気もする。

 丘の上のコンビニ「ペイド・パントリー」へ。
 ポートランドでは、ビールやコーラなどの缶やペットボトルを買うときには、デポジットを支払う。ビールの缶の場合一本五セントだからたいした額ではないが、缶を返して取り戻せるなら取り戻したい気もする。
 街を歩いているとホームレスの人たちが、大きな袋を抱えて、ゴミ箱から缶やペットボトルを取り出している。これで小銭を稼ぐわけだ。
 でも、缶やペットボトルどこへ持っていくのだろう。それで、試しに「ペイド・パントリー」へ持っていったが、店の人はただ受け取っただけで、お金はもらえなかった。
 さて、どうしたら、お金が取り戻せるのか、よくわからない。

 帰りに、ブックストアのあるバードホールに寄ってみたが、ここのカフェテリアが、日本食とメキシコ料理を出しているのに気がついた。もう昼の時間は終わっていたが、ここにはまだ来たことがない。案外、おいしいかもしれない。来週は行ってみることにしよう。

 夕食は、炊き込みご飯。これは簡単でおいしいくていい。日本から、「通販生活」で購入したおいしいと定評のある炊き込みご飯の素を持ってきた。真空パックになっているからかなりもつ。しめじ御飯、山菜御飯などあるが、これに鶏肉を入れて炊くとかなりいける。

 隣の112号室にいるオーストラリアの御夫婦は中国系。当然、毎日作っている料理は中華料理。豆腐はよく使っているようだが、彼らが買ってくる豆腐はどうもおいしくないらしい。僕らは、レンタカーで日本食品店の豆腐を買ってくるが、これは新鮮でけっこうおいしい(木綿豆腐でちょっと固いのが玉に瑕だが)。
 そのオーストラリア人の旦那さんと話をしていて、今度彼らのために豆腐を買ってきてあげる話になった。
 旦那さんは、お医者さんで、オーストラリアの西海岸に住んでいるそうだ。ポートランドには一週間滞在して、このあと、ナッシュビル、アトランタ、ボストンなどを回るらしい。

 先々週8月18日にオードリーさんとギルさん夫妻にダンさん・マイケルさんのところで会ったときに、「今度サタデーマーケットに行きましょう」という話をしていたので、オードリーさんに電話をしてみる。
 明日、車で迎えに来てくれて、一緒にサタデーマーケットに行くことになった。


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