VLSI Technology  【個人用DBです】
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                    1997 作成中



DIF 目次


*****日本語訳*****


7章 拡散
  7.1 INTRODUCTION

 Si中の不純物原子の拡散はシリコンICプロセスにとって重要です。シリコンやガリウムの伝導 度の型(N型、P型)を変えるのに拡散技術を用いる考え方は1952年にPfnnの特許によって 知られるようになりました。その時以降、拡散によってシリコンにドーパントを導入するのにいろい ろな方法が、不純物分布・トータルの不純物濃度やその均一性・再現性の制御、生産コストを低減す るためにバッチ当たりの生産できるウェーハ数のUPについて研究されてきました。拡散技術はバイ ポーラデバイスに対してはエミッター・ベース・コレクターの形成に、MOSデバイスに対してはド レイン・ソースの形成とポリシリコンへの不純物導入に用いられてきました。幅広い濃度に対して拡 散するドーパントが、いろいろな方法で用いられてきました。最も一般的な方法は、(1)高温状態 で蒸気による化学的方法で拡散させる(2)ドープ(不純物を入れた)したSiO2膜から(3)イ オン打ち込みを行った層からの拡散とアニール、です。結晶ダメージのない浅く狭い接合を形成する ため、シリサイドからの拡散が精力的に研究されています。  10E11/cm^2から10E16cm^2以上のトータル不純物濃度を正確にインプラ技術はコントロー ルできるので、VLSIウェーハ処理工程において可能な限り化学的方法やドープ(不純物を入れた) したSiO2膜の利用から置き換えられようとしています。サブミクロンレンジのデバイスサイズの 縮小に従い、不純物原子の移動を可能な限り少なくしようとした結果、インプラ種の電気的活性度は、 RTA法( Rapid Thermal Anneling Technique )に依存するようになってきています。このため、 VLSIのデバイス技においては、シリコンの拡散についての研究は、非常に浅い接合を形成するた めに不純物原子をシリコン中に導入する方法は重要でなくなってきています。一つの例は、低温に置 けるシリサイドソースからの拡散です。シリサイドソースからの拡散については9章で議論します。 サブミクロンレベルでの原子の移動、シリサイドあるいはポリシリコン層とシリコン表面との界面に おける不純物原子の相互作用が、最も重要な課題になってきています。  しかし、多くのSICやいくつかのVLSIは現在でも拡散技術を使用し、また逆説的だが、シリ コンへの不純物拡散技術の理解の進歩はここ数年の研究で得られています。これは、多くの大学や 研究機関で研究対象になっていることを意味しています。不純物拡散への理解は、SICやVLSI 技術の評価の理解の手助けをしてくれます。  拡散の研究の一つの目標は、実験データからモデルを改良し、理論的に予想される拡散現象の予想 を改良することにあります。拡散技術の研究の究極の目的は、プロセスパラメータから半導体デバイ スの電気的特性を計算することにあります。拡散理論は2つの観点から開発されてきました。:(1) フィックの拡散式の拡張(フィックの第2式)、(2)原子論<これには、点欠陥・原子空孔・侵入 型原子との相互作用を含む>[文献12]。理論の拡張は、境界条件と不純物原子の拡散係数を適切に 与えることで、フィックの拡散式を解くことで拡散現象を説明しようとするものです。ドーパント原 子の拡散係数は、実験結果(表面濃度、接合深さ、不純物濃度分布のように)から決定することがで きます。そしてフィックの式のかいも同様に決定できます。シリコンにおいて、不純物濃度が低い領 域に置いては、測定結果は簡単に計算される拡散定数を元にした、フィックの拡散式の解とよく一致 します。これらの場合には、原子の相互作用を考慮する必要がないのです。しかし、不純物濃度が高 い領域に置いてシンプルな拡散式に基づく不純物分布と不純物拡散はフィックの拡散式い従わないよ うに見えます。拡散による濃度分布は濃度に依存した拡散効果が含まれていることが明らかになって いるので、濃度依存拡散を考慮したフィックの拡散式が、高濃度領域で用いられています。濃度依存 の拡散式は、濃度分布の解析やボルツマン-マタノ分析によって決定されています。  点欠陥-不純物モデルにもとづいた多くの拡散モデルが、濃度依存の拡散や変則的な拡散現象による 実験結果を説明するのに提案されています。原子的拡散モデルは現在でも精力的に研究が進んでいま す。シリコン中のIII族とIV族原子の拡散の理論と実験結果は、いくつかのプロセスモデルと合体され てきています。10章でプロセスモデルについて詳細に議論します。プロセスモデルは現在も開発中 なので、モデルの限界を意識しておく必要があります。SUPREM-IVのようなコンピュータプログラ ムはSTANFORD大学で開発された点欠陥式を含んだ連続式を解いて拡散と酸化現象をシュミレ ーションします。これは、1986年7月に発表されました。いくつかのシュミレーションモデルが 研究機関で開発中です。MCNC(Microelectronics Center of North Carolina )で開発されてい るPREDICTは実験モデルで修正、拡散式を統合した信頼の置けるプロセスシュミレーターです。

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