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こんな初音ちゃんはイヤだ(笑) その壱

「すごい記憶力だなー」
「えへへ」
 初音ちゃんは照れながら後ろ頭を掻いた。
「根本的に頭がいいのかな」
「そんなことないよー。…だって、テストの答とかは
ちっとも覚えられないもの。わたしね、昔から文章の
意味とか内容とかはすぐに忘れちゃうんだけど、物の
色とか形とかは、結構簡単に覚えちゃうんだ」
「へぇ、変わってるっていうか…」
「うん、たとえばね、一度Hしたことのある人なら、
絶対にアレの形は覚えてるの。でも、名前は思い出せ
ない、そんなのばっかり」
「…」
 俺の中の初音ちゃんのイメージが音を立てて崩れて
いった(笑)


こんな初音ちゃんはイヤだ(笑) その弐

「でも基本の顔が良くないから、あんまり長い時間は
覚えてられないけど」
 初音ちゃんは微笑みながら、ぺろっと舌を出した。
 その仕種がとても可愛かった。
「…とにかく、神経衰弱は俺の完敗だよ。もう勝てる
気がしないや」
「じゃ、別のことしようよ」
「別のトランプゲーム?」
「ううん、もっと違うこと」
 初音ちゃんは目を輝かせて言った。
「違うことって?」
「ケラチョ狩りとかオヤジ狩りとか…」
「…」
 俺の中の初音ちゃんのイメージが音を立てて崩れて
いった(笑)


初音ちゃんパニック 再び

「アホか! なんで俺がそんなことしなきゃいけない
んだ!? それに俺のどこがスケベズラだ!」
「そのものじゃないの。ねぇ、初音?」
「た、確かに耕一お兄ちゃんはスケベズラずら…」
 突然振られた初音ちゃんは、訳の分からないことを
喋った(ってなんだこりゃ(笑))


かおりちゃんの正体

「あの子、わたしのこと気に入ってるみたいなの〜。
それが問題ないよ〜」
「いいじゃないか。仲良くしてやれよ。あの子のこと
嫌いなのか?」
「…き、嫌いじゃないけど…」
「だったら、いいじゃないか」
「ちっともよくなあぁーーーーいッ!」
 梓は、突然大きな声で叫ぶと、はっと我に返って、
またすぐ声を落とし、俺たちに近づいた。
 そして、ヒソヒソ声で…、
「…あの子、ゼーレだって噂なのよ〜〜〜〜〜〜!」
 蒼い顔でそう言った。
 あうッ! 何故に人類補完計画!?(謎)


だからなんなんだ?

「あの子、わたしのこと気に入ってるみたいなの〜。
それが問題ないよ〜」
「いいじゃないか。仲良くしてやれよ。あの子のこと
嫌いなのか?」
「…き、嫌いじゃないけど…」
「だったら、いいじゃないか」
「ちっともよくなあぁーーーーいッ!」
 梓は、突然大きな声で叫ぶと、はっと我に返って、
またすぐ声を落とし、俺たちに近づいた。
 そして、ヒソヒソ声で…、

「…あの子、やおいだって噂なのよ〜〜〜〜〜〜!」
 蒼い顔でそう言った。

「やおい…ってなに?」
 初音ちゃんがキョトンとした顔で訊いた。
「やおいだよ、やおい。男の子同士が好きな女の子
のこと!」
 梓がヒソヒソ声で言った。
「ええ〜ッ! あのお姉ちゃん、おた…モガッ!」
 驚いて大声をあげた初音ちゃんの口を、咄嗟に梓が
押さえた(笑)


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