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怒りの鉄拳

「あんまりジロジロ見ないでよー」
 自分の部屋を物色されてる当の梓は、恥ずかしそう
に言った。

「この部屋を見てると、先輩の女らしい部分がよーく
分かるような気がします。学校じゃみんな、よく先輩
のこと、ガサツとか、女らしさのカケラもないとか、
そんなことばかり言ってますけど…」
 かおりちゃんのその発言に、俺は調子を合わせて、
話し掛けた。
「そうそう、あと、乱暴モノだとか、『胸だけ女』と
か、実は女装した男だとか…」
「そうそう!! あとゴリラ女とか、脳筋オンナとか
ってのもありますよね」
 かおりちゃんがさらに話題を膨らます。

「ふ・た・り・と・も、
…この部屋から出てけぇ!!
 梓が切れて叫んだ。


それが梓先輩の魅力なのよ

「この部屋を見てると、先輩の女らしい部分がよーく
分かるような気がします。学校じゃみんな、よく先輩
のこと、ガサツとか、女らしさのカケラもないとか、
そんなことばかり言ってますけど…」
「でもわたしは、先輩が本当はとってもらしいコト
に気づいてるんだ!」
 かおりちゃんは屈託のない笑顔で言った。
「…大きなお世話だよ」
 ボソリと梓が呟いた。
 …おお、人を見る目が全然ないじゃないか。(笑)


ゲームのし過ぎ

「アズサッ!」
 俺は梓の両肩を掴んで後ろの壁に押し当てると、
「オマエ〜ッ! よくも千鶴さんの前で恥をかかせて
くれたな!」
 思いっきり睨み付けてそう言った。
 梓はやや怯えた表情を見せると、
「ゴ、ゴメンナサイ…。私が悪かったの…」
 廊下の床を見つめながら謝った。
 あ、あれ?
 なんだ、突然しおらしくなりやがって…。

「でも、一緒に帰って友達とかに噂されると困るし…」
 なんだ、突然藤崎しおりらしくなりやがって…。
 って、何故にときメモ!?


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