研究テーマ->着メロ・着うた->着信メロディのファイルフォーマット と拡張子
携帯各社の着メロのファイルフォーマットについての情報を提供します。
着うたのファイルフォーマットについては説明していませんので、
着うたのファイルフォーマットについて知りたい方は、着うた・携帯ムービーのフォーマットのページをご覧ください。
着メロ、着うたに関する各項目への目次は、携帯電話用着信音楽ファイル・携帯ムービーの索引ページにあります。
 
 
 

 

 
 
着信メロディのファイルフォーマット
 
フォーマットは携帯電話の会社により異なる
着信メロディは、携帯電話の数字盤から直接打ち込んだり、パソコンやインターネット上のファイルから取りこんだりすることができます。ですが、携帯電話はメーカーや機種ごとに着信メロディで使用できる音色や音数の制限が異なっています。このため、数字の打ち込み方、パソコンやインターネットで から転送できるファイルフォーマットは、携帯電話会社、メーカー、機種ごとに異なったものになります。
※携帯電話会社はキャリアと呼ばれ、docomo,SoftBank,au(KDDI)などがあります。メーカーは、NECやPanasonicなど、本体の製造メーカーのことです。
 SMAFとMFi
着信メロディのファイルの種類は、やみくもにメーカー、機種によって異なっているというわけではなく、やはり、ある程度の規格が決められています。ファイルフォーマットには大きく2つの規格があります。SoftBank(vodafone)やauで使用されているSMAFファイルとNTT docomoで使用されているMFiファイルです。(SMAFと、midiファイルを指すSMFは違うものですので注意してください。)SMAFのファイル拡張子は、MMF、MFiの拡張子は、MLDです。auの機種で、ポケットメロディというPMDの拡張子のものがありますが、中身は、ほとんど、MFiと同じです。(きっちりと調べたことはありませんが、PMDは、3G(第3世代)の携帯では、使用されていないと思います。)
また、数は少ないですが、それ以外のフォーマットもあります。たとえば、MFMという拡張子は三菱2機種と松下1機種でているようです。三菱2機種は24和音・松下が16和音で採用しているようです。この拡張子のものは、中国では、けっこうよく使われているみたいです。また、ノキアの機種では、スケーラブルMIDIという制約つきのMIDIフォーマットを使用しています。
2007年ごろから、MIDIファイル(SMF)を直接再生できる携帯電話も でてきました。特にSoftbankの3G携帯では、ほとんど(たぶん全部)の機種で、MIDIファイルを再生できるようです。ただし、iPhoneでは携帯内蔵の機能ではMIDIファイルは再生できません(2013年現在)。
 SMFと類似の構造
SMAFもMFiも、SMF(スタンダードMIDIファイル)によく似た構造を持っています。ファイルの中は、チャンクというブロックに分けられていますし、その中にはヘッダーやイベントデータが書き込まれています。ただし、通信でやり取りされる以上、ファイルサイズを小さくしなければなりませんから、そのような工夫がされています。例えば、SMAFもMFiも、ノートオンにあたるイベントはありますが、ノートオフのイベントにあたるものはありません。そのかわり、ゲートタイムが情報として付加されています。
その他、携帯フォーマットでは、リバーブが使用できないなど、使用できるメッセージが少なくなっています。
 各フォーマットの仕様
SMAFの仕様は、YAMAHAから公開されていました。 (現在も公開されているかどうかは不明ですが、おそらく、ある時点で公開を中止したのではないかと思います。)MFiの仕様は公開されていないようですが、インターネット上を探すと、独自に解析した結果を発表しているサイトを見つけることができます。
docomo着メロのフォーマッ トとデータSoftbank, auのフォーマッ トとデータのページでもある程度、説明しています。
 着メロファイルの作成方法
SMFのシーケンサー(楽譜を打ち込むソフト)にあたるソフトが幾つかありますので、それを使用してSMAFやMLDのファイルを作成することができます。また、SMFからSMAFやMFiにコンバートするツールも幾つかあります。「音楽研究所」でダウンロードできる 「着メロEXPRESS」や「自動作曲システム」でもSMFからSMAFやMFiのファイルを作ることができます。
着メロ作成の手順については、着信メロディの作成 をご覧ください。
着メロ作成のためのツールについては、変換ツールをご覧ください。
 着うた、着ボイスとしてのMFiとSMAF
MFiとSMAFのフォーマットは、着うた、着ボイスのファイルとしても使用されます。
詳細は、こちらをご覧ください。
 
海外の着メロ
 
中国の着メロ
中国の携帯電話で使用される着メロのフォーマットは、PMDやMMFなど、日本で使用されているもののどれかになります。また、MFMの拡張子のものも結構使用されているようです。(MMFとMFMは異なるので注意。)
ただ、日本の事情と異なるのは、これらのファイルフォーマット以外に、MIDIも再生できるようになっている点です。
 
着信メロディのファイルの拡張子 着うたのファイルの拡張子について知りたい方は、着うた、携帯ムービーの拡張子のページをご覧ください。
 
MLD
DOCOMOのMFiで使用される着メロファイルの拡張子です。 Faceという会社が仕様を決めたらしいです。
MMF
Softbankやauで使用されるSMAFという形式の着メロファイルの拡張子です。YAMAHAが仕様を決めたもので、YAMAHAのサイトから仕様書をダウンロードすることができます。
SPF
Softbankやauで使用されるSMAF Phraseという形式の ファイルの拡張子です。着メロというより、携帯アプリで使用する効果音、BGMなどのために使用されます。中は、SMAFの構造とだいぶ似ています。
PMD
ポケットメロディの意味で、auで使用される着メロファイルの拡張子です。中の形式は、MLDのファイルとほとんど同じです。
MFM
日本ではマイナーな拡張子です。mfmは三菱2機種と松下1機種でているようです。三菱2機種は24和音・松下が16和音で採用しているようです。中国では、けっこう使用されているようです。
SMZ、SMD
かなり前の着メロファイルです。今でもあるんでしょうか?
sp.mid
Scalable Polyphony MIDIという形式で、日本では、NOKIAなどの携帯電話で採用されています。携帯の発音可能数にあわせて、選択的にトラックを再生するような仕組みがフォーマットの中に組み込まれています。
TXT
RTTTL
 
Ringing Tones text transfer languageという形式で、テキストで書かれています。
EMY
eMelodyという形式で、Ericssonなどの携帯電話で採用されていました。日本ではあまり使われていないと思います。
IMY
iMelodyという形式で、Ericsson, Alcatel, Motorola, Siemensなどの携帯電話で採用されています。日本ではあまり使われていないと思います。
MID
DoCoMoの新しい機種など、PCで再生できるMIDIファイルをそのまま再生できる携帯電話もあります。
 
書籍とCDの紹介


携快電話 ケータイサウンドメーカー (説明扉付きスリムパッケージ版) は音楽CDやMP3ファイルなどの音楽データを携帯電話で再生できるファイルへ変換できるソフトです。