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ここでは、風鈴楽器の制作と演奏に関する情報を提供します。

NT札幌で使用したプレゼン資料です。
http://www.mu-tech.co.jp/inst/image/Furin_Gakki.pdf
 
 
風鈴楽器とは!?

 

風鈴 楽器とは、ドレミなど、音の高さの異なる風鈴を並べて、楽器として演奏できるようにしたものです。
風鈴は、ほぼ同じ大きさ、形のものでも、たたいてみると、異なった高さの音がします。ある風鈴は、「ド」の音が、別の風鈴は「ミ」の音がするといった具合ですから、ドレミファソラシド全部を集められれば楽器が制作できます。
風鈴楽器とは!?

 

8年かけてやっと完成!?
2003年の夏ごろ、風鈴楽器の制作を思いつき、実に8年かけて2011年の夏にやっと完成しました。
と言っても、8年間、集中して風鈴楽器の制作をしていたわけではなく、最初の頃は、ドレミファソラシドの音の風鈴を集めるために、篠原風鈴本舗や長浜にある風鈴の工房 、火箸風鈴の明珍本舗や、川崎の風鈴市奈良の風鈴祭りを見に行ったりといった感じでしたし、かなり長い時間、何もしない時期もあったという感じで、のんびりしたペースで制作していました。

ドレミファソラシドの音で風鈴を揃えるにはとても手間がかかります。また、夏の終わりぐらいになるとお店で風鈴が売っていないという状態になります。風鈴楽器の制作過程として細かく記録していますので、時間のある方はご覧ください。
初期は、買ってきた風鈴そのままを並べて、手でうちならしたりするだけでしたが、次に扇風機のような小型ファンで送風して鳴らすようにしました。さらに、サーボモータでウチワを動かして仰ぐ仕組みを実験しましたが、ノイズが多いため、現在は、ファンで送風するものに落ち着いています。
制作上の難点とこだわり
風鈴と言っても、ガラスでできた江戸風鈴や鉄でできた南部風鈴、ウィンドベルのようなものなど、色々なものがあります。楽器として制作する以上、音が大きく、よく響くものが有利ですし、壊れにくいもの、個体差の少ないもののほうが都合がいいです。
これらの条件を満たすのは、鉄でできた南部風鈴なのですが、風鈴楽器の風鈴はすべてガラスの江戸風鈴です。音にたいするこだわりと、見た目からそうしているのですが、たぶん、多くの人は、風鈴と言われてイメージするのは、ガラスでできた風鈴ではないでしょうか。夏の午後のそよ風をイメージさせるのは、やはり透き通ったガラスの風鈴ではないかと思います。
このように、「風流さ」というものを制作の主眼に置き、風鈴楽器も「風流楽器」の1つとして制作しています。
そこで諦められないのが、ウチワによる送風です。小型の扇風機のようなものでは風流さに欠けます。なので、今後はウチワによる送風を目指して制作を続けるつもりです。
楽器の構造と仕組み
楽器は、9つの風鈴台と電源から構成されています。出せる音は9種類なので、演奏する曲によって、風鈴を取り替えます。9つ以上でもかまわないのですが、現在使用しているテーブルに乗せられるのが9つなのでとりあえず9つにしています。
たとえば、ドレミファソラシドレの音にしてハ長調の曲を演奏したり、ドレミファソラbシドレにしてへ長調、ドレミファ#ソラシドレにしてト長調の曲を演奏することができます。
それ以外の調も可能ですが、取り替える風鈴の数が多いと面倒なのです。
それぞれの風鈴台には、風鈴2つと、ファン2つ、ボタン1つが取り付けられています。2つの風鈴は同じ高さのものにしてあります。たとえば、「レ」の音に割り当てている風鈴台では、レの音の風鈴が2つ取り付けられています。風鈴1つだけだと、音の鳴り方が寂しいので、2つにしてあります。風鈴はほとんど100均で買ったものです。(なので中国製の可能性が高い。。。)同じ製品でも、けっこう違った音がするのが不思議です。。。
風鈴には重りと風受けがついています。重りは、最初から風鈴についているガラス棒を取り外し、アルミ製のものに変えてあります。
形を工夫することにより、すこし風をうけただけでも、すぐに風鈴が鳴るようにしています。
ファンはPC用のファンで12Vのものです。稼働時にLEDが点灯するタイプのものを使用しています。電源はPC用のものをそのまま利用しています。
風鈴台のボディはアクリルで作られています。風鈴台は、そのへんで売っているものをそのまま利用するという都合の良いことは無理なので、自作しています。CNCという旋盤機を使用し、CADで書いた図面からパーツを切削して、組み合わせて作成しています。使用しているアクリル板の色は、オレンジ、グリーンなど、色々あったのですが、とりあえず涼しそう、ということでブルーにしています。
ボタンは、アクリルの底面に取り付けてあります。風鈴台を上から抑えると、スイッチがオンになり、通電する仕組みです。
風鈴音楽とヒーリング効果
風鈴をはじめ、ガラス系の楽器、ハンドベル、オルゴールなど、高い音のする楽器の音には癒し効果があるという記事をよく目にします。
「故郷」の演奏について、
音のゆらぎ解析君光のゆらぎ解析君を使用して、1/fゆらぎを調べてみた。
「過度のゆらぎ」と判定されたました。風鈴は、高周波成分がおおいので、もっともな解析結果でしょう。
周波数解析で1/fゆらぎの特性がみられなくても、風鈴の演奏が、1/fゆらぎの特性をもっていないということにはならず、別の角度から見てみる必要がありそうです。
演奏予定
10月に介護施設で行われる演奏会で演奏しました。
色々なところで演奏してみたいので、興味のある人は連絡ください。京都府(奈良市近く)在住ですが、関西圏なら問題ないと思います。(費用はいりません。)
デモや演奏の記録
11/10/24 ミック登美ヶ丘(奈良市・介護施設) マンドリン演奏グループとの共演
11/10/25 サンタ・マリア(奈良市・介護施設) マンドリン演奏グループとの共演
11/10/25 フレンド高の原(奈良市・介護施設) マンドリン演奏グループとの共演
11/08/7  ロボゴング14 大阪工業技術専門学校
 


12/02/17 Katakamuna(ライブイベント)
12/12/02 ゼスト ざ ほっとはあと(ゼスト御池)  GANK,回転式ハープ、風鈴楽器のデモ演奏。
2014年8月24日 読売テレビ 「大阪ほんわかテレビ」 ほんわか珍品コレクションのコーナーで紹介されました。

演奏動画