研究テーマ->メディアアート->メディアアートについて->メディアアートで使用される入力装置 〜楽器編
 MIDIコントローラも広い意味でセンサーの一種です。 例えば、キーボードは、指の動きを感知するセンサーですし、 ブレスコントローラーは、空気の流れを感知するセンサーです。
 また、珍しいセンサーが組み込まれている MIDIコントローラもあります。 例えば、YAMAHAのMIBURIは、体全体の動きを感知するセンサーが組み込まれていて、 ダンスをすることで、演奏ができるようになっています。また、脳波の動きを感知して、それをもとに音楽を演奏させることができる IBVAという製品もあります。I-CUBEと呼ばれる製品では、本体に、タッチセンサーや光センサーなど のセンサーを繋げて使用できるようになっています。
 
電子楽器
現在の電子楽器のほとんどは、MIDIというインターフェイスを備えています。このMIDIインターフェイスがあれば、MIDIケーブルというケーブルで、PCと楽器を接続できるわけです。(PCのMIDIインターフェイスは、USB等で接続できるものが、ローランド等から販売されています。)
MIDIを使用すると、VJソフトなどとの連携も簡単なので、メディアアートの作品で、MIDIを仕掛けに利用している作品は、たくさんあります。

構成としては、上のようになります。通常のパソコンのキーボードが、楽器に変わっただけで、あまりたいしたことは無いのです。ただし、パソコンのキーボードだと、文字として入力が受けられますが、楽器の場合は、MIDIメッセージで入力が送られてくるため、これを処理するためのプログラムを作成する必要があります。

動画を見る 3GP形式(IEで再生できます)
ヤマハのMIDIコントローラで、笛を吹きながら、蛇の画像を操ります。蛇の画像はDirectXを使用して描画しています。
電子楽器からの入力をFLASHで受け取る
FLASHを使用して、メディアアートの作品が作られることがあります。FLASHは、マウスか、キーボードからの入力しか受けられず、電子楽器はもちろん、その他のセンサーからの入力は受け取れない仕組みになっています。
FLASHを、電子楽器やその他のセンサーからの入力で操作するには、それらの入力装置からの情報を、文字に変換し、それをFLASHに受け渡す必要があります。
こちらで、電子楽器から送られてくるMIDIメッセージを、文字に変換してFLASHに送るプログラムを公開しています。

カオスパッド
カオスパッドは電子楽器ではないのですが、MIDIメッセージを送出できる装置で、VJさんなどがパフォーマンスでよく使用しています。

下記の椿昇氏の作品は、カオスパッドからの入力をVJソフトのTOUCHで処理しています。(椿氏は、私の知り合いの現代美術アーティストで、私は、下の作品のプログラムの一部を担当しています。)

マイクの音圧を利用する
マイクから拾ってきた音圧をMIDI信号などに変換してくれる機器があります。
動画を見る 3GP形式(IEで再生できます)
動画の最初のほうは、MIDIアウトの付いた電子楽器です。動画の後半は、生のスネアドラムの音をマイクで広い、MIDI信号に変換してビデオの再生位置を操作しています。