研究テーマ->作曲法->音楽の知識があまり無い人向けの作曲法  
  作曲に関する手法を、独自の視点で解説します。ここで解説する方法は、音楽理論をもとにした一般的な作曲法とは異なっています。 ここで解説したいのは、ある手順に従って、音を並べていけば、誰でも、それっぽい曲が作曲できるということです。  
退屈なメロディにならないためにはバランスが大事
前の項目で、次の音を決める際、音の進行にバラつきをもたせました。同じ音や2度上下に進行する頻度を多くし、7度や8度など離れた音に進行する頻度は少なくしています。通常のヒット曲(やヒットしていない曲でも)でも、2度上下に進行する順次進行の頻度が多くなっています。
次の音を選ぶ際、2度上か下の音を選ぶというのは、非常に無難な選択しになります。その音が、フレーズの最初や最後の音でなけば、弾いてみても、変な感じになることは少ないと思います。2度上下する音をつなぐというだけで、フレーズを作成するのが無難ということになりますが、これだけだと退屈なフレーズになってしまいます。逆に、7度や8度などの音程でフレーズをつないでいくと、音が飛びすぎて、メロディに聞こえません。要は、適度なバランスで順次進行と跳躍進行を取り混ぜていくことが大事です。
どれが適度なバランスかは難しいですが、ヒットしている曲の統計をとれば、どの程度のバランスになっているかを知ることができます。
これは、後の項目で紹介します。このバランスは、「適度なゆらぎを好む」という人間の嗜好を反映しています。ゆらぎとは、規則的な動きの中に少しだけ含まれる不規則な動きのことを指しています。
ゆらぎの持つ意味は、前の音から次の音が予測できるか、ということに大きく関係しています。「良いメロディ」というものは、「前の音からの流れで、期待した音がくることが多いが、たまに、予想外の音が来ることがある」というメロディです。たとえば、次のようなメロディは退屈です。

完全な繰り返しで、前の音から、次の音が予測できてしまうからです。次のように、予測不可能な動きを少し入れてやると、少しマシになり、メロディっぽくなります。 予測不可能な動きを2つ入れただけです。以前として退屈ですが、かなりマシに聞こえるはずです。


 

上記はパターンのつなぎ目以外は、順次進行でできています。順次進行は、上記のような単純な繰り返しでなくても、音が進行した際の意外性が少ないです。跳躍進行を適度に取り混ぜれば、意外性が生まれて、聞く人をひきつけるわけです。
ポイント
順次進行と跳躍進行を適度に取り混ぜる

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