武尊(ほたか)山
(2,158m) − 群馬県
1999.07.25 (日)
山ある記
コンビニの駐車場で車中泊して、寝苦しかった夜も、早朝には肌寒くなり目が覚めた。
5:40
オグナほたかスキー場(ガイドでは武尊スキー場とある)の駐車場。ガイドではここから更に林道を上ると、ゲレンデの途中まで車で行けることになっていたが、ゲレンデは牛の放牧場になっており、断念して足で上がることにした。
急なゲレンデで数十頭の牛たちが静かに草を食んでいる。ゲレンデ上方にロッジが見えたので、斜面をなんとか突っ切って登ろうとしたが、途中で放牧用の柵に行く手を阻まれ、林道に引き返すことに。
6:50
砂利道をいくと駐車場が。ここから、コンクリートで舗装された車1台分の急な上りが更に続いていた。ここも車で上がれていたらどんなに楽だか分からないとも思ったが、与えられた試練だと諦めて、一歩また一歩。
だいぶ陽が高くなり、気温も一気に上昇。日向での直射日光が既に厳しい。
7:15
御沢(おさわ)の水場に下りる地点。ここまでコンクリ道が敷かれていた。車がった1台止まっていた。前武尊まで1.2kmの標識。ここから登山道らしくなる。急勾配のゲレンデを更に登る。気温の上昇に伴い、地表の水分が上昇を始め、一面がガスり始めた。おかげで日が遮られ、涼しくなった。
7:50 ゲレンデ最高地点。スキーリフトの終点。
8:20 前武尊(2,040m)。日本武尊(やまとたけるのみこと)の銅像がはるか(大和の方角だろうか?)を望む。既に別ルートから来たグループが休息されていた。沖武尊まで3.4kmの標識。ここまでの行程が意外にきつかったので、この距離に一瞬弱気になったが、気合を入れ直して出発。
8:40 剣ヶ峰下。笹を払ったトラバースに沿って迂回する。
9:05 家ノ串。気温19度。武尊の斜面にたくさんの人の列が動くのが見える。私の辿ってきたルートでは途中、数人しか出会わなかったのに。
家ノ串から沖武尊
9:55
武尊牧場側への登山道の分岐を通り、水場(笹清水)の脇を抜け、濁った池とも沼とも言い難い水溜まり(三ツ池)の直ぐ横を行くと、ようやく武尊(沖武尊)山頂。山頂手前に前武尊のとは違う日本武尊の銅像。気温23度。登頂した途端に焼き肉の匂いが漂う。またやってる。狭い山頂の三角点を我が物顔で占領し、お食事中だ。かなりの登山者が来ているから、顰蹙を買っているはずだが、本人たちは果たして感じているだろうか?
360度の景観は最高。北に燧岳、谷川岳、草津白根、東に日光白根、皇海山、などが見える。やっぱり来て良かった。夏の山らしく、どの山の頂も夏曇をかぶっているため、あまり遠くまでは見ることはできなかった。
10:10
軽くドーナツを食べ、下山。中ノ岳から家ノ串にかけては、岩の尾根伝いになるが、幅も狭く両側は切り立った斜面であるから、十分な注意が必要。
沖武尊山頂から川場剣ヶ峰
10:55 家ノ串。27度。
11:30 前武尊。20度。川場キャンプ場から登ってきた3人組が休憩中。私は汗でぐちょぐちょ。かなり参っている。ここまで来ればこっちのもの。おにぎりを食べる。日本武尊の銅像にここまでの無事を感謝して下山。
途中でよく見かけた花(オトギリソウ?)
12:25 先に下りていた、さっきの3人組を追い抜き、水場へ。途中、50代くらいの夫婦がこれから、前武尊にいくとのこと。2人は天気を気にしていたが、水蒸気が上昇気流に乗ってどんどん上っているのを見ると、いつ降り出してきてもおかしくはない。前武尊まではわずかであるから、なんとかもつだろう。と、2人を見送って私は下りた。コンクリの道の上で、大の字になって暫し休息。周り一面ゲレンデがクローバーに覆われているのに新ためて気付く。童心に戻って、四つ葉を探したが、全然見つからない。もう、見つけられない年齢になった(?)のであろうか。少し寂しくなる。
13:30
スキー場の駐車場。朝とは場所は移動してはいるが、相変わらず牛たちは黙々と草を食んでいる。こいつらほっといたら1日中食ってるのだろうか?何時の間にか、林道への入り口の柵が閉じられていて、この門をくぐってスキー場を出なけばならなかった。
スキー場から下って川場方面を少しいくと、新築の日帰り温泉、”花咲の湯”がある。駐車場は満杯。モダンな作りで、2階が入り口。地下(1階)が浴場。露天風呂もある。気持ちよ過ぎ。露天風呂の脇の花壇で蜜蜂が蜜を探しているのを眺めながらノンビリ。日焼けした腕がひりひりして湯につけられない。
大広間は大勢の人が休んでいたので、残念ながら一眠りとまではいかなかった。(入浴料\500)
武尊の山麓はペンション街やテニスコート、グランドも多かった。
標高差約 830m。
<参考地図>
アルペンガイド5 「奥日光・足尾・那須」(山と渓谷社)
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