山ある記

中西山   (なかにしやま 1,741m) − 長野県鬼無里村・小谷村      2003.06.22 (日)

天候:曇
標高差:565m
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ツバメオモト(17KB)。山頂にて

  <梅雨空は鬱陶しい>
 休出や悪天などで気が付けば一ヶ月ぶりの山行。朝から雲が広がっていた。沖縄ではもう梅雨明けしたらしい。
 国道406号を鬼無里村から白馬村へ向かう途中で右折。裾花川の上流、奥裾花渓谷へ入っていく。自然園のずっと手前で入園料\400を支払って、更に狭い渓谷を進む。所々工事中で突然、砂利道になったりする。この渓谷は幅も狭いが、その両側に迫る岩の荒々しさが、これまで見たものとは違っていた。うまく表現できないが、奇岩とかではなく、如何にも堆積した地層がそのまま隆起しました、という地球のエネルギーの大きさを見せ付けられる。
 奥裾花自然園は水芭蕉で有名らしいが、花の季節は既に過ぎていて観光客も疎ら。
 観光センターのある駐車場に車を停めて、ひとまず自然園を目指す。
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オオバミゾホオズキ(17KB)

10:50 駐車場(標高約1,175m)。車道を塞ぐゲートの脇を抜けて、自然園まではしばらく舗装された車道を歩く。いきなりニホンザルの歓迎を受けるが、辺りの道路には猿の糞と思しきものが点在し、余所見をして歩くと危険!しばらくすると元池。水が澄んだきれいな池。浅い池底が透ける。
11:20 登山口(約1,280m)。特に登山口とは書いてないが、ガイド本に従い、休憩所のあるこの地点からブナ林へ入っていく。曇りとはいえ、気温は高くて、思わず休憩所の水飲み場で口をすすいで喉を潤す。
11:40 約1,355m地点。ブナの原生林にはギーギーとか、キッキッとかいう鳥の声が賑やかに響く。気温25度。
12:05 約1,585m地点。勾配が急になり息切れ。一ヶ月間、山に入らないだけで見事に脚力は衰えるもの。脚の運びが重い。ここから少し登れば落合。尾根に出る。木の幹に文字が消えかけた案内札があり、そこから山頂までは緩い登り。
12:30 山頂。意外にも多くの登山者で賑わっていた。生憎の天気で展望はよくない。東に戸隠連峰、その左に高妻山が近い。山々が霞みがかって薄ぼんやり。西には北アルプスが間近に見えるはずだが、さっぱり。イワカガミがピンクの花を付けていた。
 
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ギンリョウソウ(17KB)。銀竜草と書く。実に不思議な植物である。今池湿原にて

<参考地図>
・北信・東信 日帰りの山(章文館)
・分県登山ガイド15 「長野県の山」(山と渓谷社)

13:00 下山開始。中高年グループは先に下山し、誰もいなくなっていた。 前日買い換えたばかりのデジカメで花を撮りながらゆっくり下山。
13:20 落合(約1,620m)。ここからは急な下り。所々で水が沁み出して、流れを作り、その周りにはオオバミゾホオズキやミソガワソウなどがたくさん花を付けていた。
13:50 コウミ平分岐(約1,305m)。時間にも余裕があるので自然園を散策へ。コウミ平湿原を経て、今池湿原を散歩。水芭蕉の群生地では、水芭蕉が巨大な葉を広げていた。ブナ林には他にシナノキもあり、この木に因んでこの地方が”信濃国”と呼ばれるようになった、との説が説明書きにあった。
14:30 登山口。あとは単調な車道歩き。
15:05 駐車場。途中、1mくらいの蛇に遭遇したが、刺激しないように脇をゆっくりと避けて通過。

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