山ある記

櫛形山   (くしがたやま 2,052m) − 山梨県         2003.04.29 (火)

天候:晴れ
標高差
:730m
  <深田久弥終焉の地>
 「日本200名山めぐり in 山梨」の2日目は最近、市町村合併で南アルプス市となったばかりの旧・櫛形町から登る櫛形山へ。前日、茅ヶ岳下山後、櫛形市街で夕食し、櫛形山山麓の”県民の森”で一泊。しかし、その”森”の駐車場でかなり早い時間に眠りに就いた、私の安眠を妨げたのは車の騒音であった。最初は若者のやんちゃな車が来たくらいの軽い気持ちでいたが、それがいつの間にか数十台になり、ゆっくり眠れなくなってきた。どうやら”森”まで上って来る峠道が格好の爆走エリアらしい(夜は近づかない方がいいかも。暴走の森と化します)。騒音が耐え切れず、その道路を彼らとは逆の山頂へ向かい、道路脇の広い駐車スペースを見つけて再び眠りに就いた。
 最近、しっかりと夜空を見ることもなかったが、この夜は星がいっぱいであった。
 karamatsu.jpg (40786 バイト)

原生林で見つけた唐松の巨木(40KB)

7:10 みはらし平(標高1,320m)を出発。櫛形山林道の途中、北尾根の上にある。甲府盆地の眺めが素晴らしい。爽やかな朝である。適度に急な坂道はよく整備されていて、道幅も広い。いいペースで高度を稼いでいく。すぐに暑くなり、Tシャツ一枚になる。気温13.1度。
7:45 約1,575地点。小休憩。前日の登山の疲れからは完全に回復してはおらず、すぐに足腰にひびいて来る。
8:00 「アヤメ平まで35分」地点(約1,660m)。北尾根遊歩道との合流。急な登りが続く。
8:30 アヤメ平(1,890m)。急坂を登り切ると、平らな湿地が開ける。アヤメの時期にはまだ早い。あちこちにまだ雪が残る。小休憩。気温19.5度。
8:55 裸山の下(約1,970m)。しばらく雪の上を歩くと、南アルプスの眺めが開けてくる。上空に雲が出始めて、気温も下がる。ヒンヤリしてきたのでラガーシャツを着る。気温12度。
9:30 櫛形山頂。山頂手前のバラボタン平の周辺は道が不明瞭であったが、雪上に残る先行者の足跡のおかげで進むことができた。山頂はガスが広がって、薄暗い。展望もなし。ここは小休憩しただけで、その先の奥仙重に向かう。櫛形山頂より約2mだけ高いピークであるが、最高峰の地だけは踏んでおきたい。
9:40 奥仙重。一方は木々に、もう一方はガスに遮られ、こちらも展望はなし。残念。小鳥の囀りを聞きながら休んでいると、私が歩いたのとは反対側のコース(桜峠)から母娘がやって来る。続いて中年男性一人。天気がよければ富士山が見えるらしかったが、諦めて引き返すことに。気温9.5度。
9:50 ゆっくりしたあと櫛形山頂に戻る。 。
 
<日帰り入浴>
”たかねの湯”。\800(町外者。高い!)。北巨摩郡高根町。国道141号沿い。南アルプス市近辺で適当な温泉が見つけられず、そのまま上田に帰る途中で見つける。清里の手前辺りにある。八ヶ岳は雲がかかって全然、見えなくなってしまっていた。
ジェットバス、打たせ湯等。露天なし。

<参考地図>
・どこでもアウトドア 「日本200名山を登る(下巻)」(昭文社)

10:05 櫛形山頂。後は下るだけ、ゆっくり食事。でも10分後には下山。
10:35 バラボタン平を抜け、コメツガの原生林が広がる場所に唐松の巨木を見つける。根元に付けられた札には樹齢300年、高さ25mとある。数本の松が根元でくっついた異様な木(*写真)。よくあることではあるが・・。
10:45 裸山(2,003m)。アヤメ平までの途中にある、こんもりと丸い峰に登ってみる。木々の合間から覗く南アの峰々は雲がかかってきて朝より不明瞭。奥仙重で出会った母娘は道を間違えたらしく、後から裸山に登って来た。アヤメ平まで行くと言うと、先に下っていった。他には珍しく若いカップルもいた。
11:00 再び下山開始。
11:15 アヤメ平。ここは通過して、どんどん下る。
11:35 「1,600m地点」札あり。小休止。脚には疲れが出ていたが、足場がしっかりしているおかげで、着地をしくじって足を挫くような心配はなかった。
12:00 みはらし平に到着。予定通り。山頂で見えなかった富士山はしっかり拝めた。多少、霞んではいたが。山頂の肌寒さとは全然違い、暑い陽射し。山菜採りに来た親父さんに会い、コシアブラという木を教えてもらう。その芽をテンプラにすると美味いと聞いたが、まだ食べ頃には1週間ほどかかると言っていた。食べられる山野草も知っていると、もしものときに便利だが、木の種類も識別できたらいいな。今年の課題である。

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