山ある記

独鈷山   (とっこさん、1,266m) − 長野県             2002.04.20 (土)

 
天候:曇り時々晴れ
標高差
:530m
  <我が家からは目と鼻の先の山>
 すっかり上田の桜も散り、こんどは林檎の花が咲き始めたと聞く。
 この日は立山・黒部アルペンルートが開通したとニュースで知る。お馴染みのバスルートの雪の壁の高さは15mを超えるそうである。このルートはまだ訪れたことがないが、いずれ訪れて見たいもの。
 朝から雲が多く、山頂からの展望も余り期待できないかな、と思いながらも翌日は雨の予報であったので、とにかく出かけることにした。独鈷山に登るルートは4つほどあるそうだが、日当たりのよい南斜面から登ろうと思い、一旦丸子町の方に回り、霊泉寺入り口の宮沢という地区に向かう。丁度、”開山祭”の横断幕が張られており、一目で登山口であることが分かった。
 荒れたダート道を少し進んでいくと行き止まりになり、数台の駐車スペースがある。1台停められるだけのスペースがあったので、そこへ停め、登り始める。
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ヤマエンゴサク(18KB)

9:00 発(標高約740m)。少し登ったところで、この地区の人たちが4人、開山祭の準備をしておられた。山腹に手作りっぽい味わいの木の鳥居があり(”山之神”と手書きされていた)、その奥に小さな祠が祭られていた。丁度、準備を終えたところらしく、通りかかった私を呼び止め、御神酒を勧めてくれた。紙コップに軽く注いでもらい、しばらく話を聞く。祭りは翌日(4/21)らしく、鳥居や祠の辺りを掃き清めていたようだ。いきなりアルコールが入ってしまったが、潤滑油だと思うことにした。飲み干すとお礼を言って、山頂を目指す。
 上田の辺りは国内でも年間降水量が少ない土地だと聞いていたが、沢には意外にも水量がそこそこあった。いったいどこから流れてくるのか不思議であったが、これが山の保水力というものなのだろう。
 案外、急な登りが続く。
 
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ヒトリシズカ(24KB)。味わい深い花名である。

 

<参考地図>
・分県登山ガイド15 「長野県の山」(山と渓谷社)
・ヤマケイポケットガイド2 「山の花」(山と渓谷社)

10:05 山頂。既に男ばかりの中高年グループが来ており、狭い山頂はにぎやかである。平井寺池の方面から登って来ていたようだ。山頂は周囲がきれいに刈り込まれ、展望がよくなるようになっている。ただ、雲が多く、遠望は叶わない。天気がよく、この日のようにカスんでいなければ北アルプスの眺望もよいらしい。残念。上田盆地を見下ろす景色の方はよく、池の多さを実感できる。さずがに肉眼では自宅のアパートまでは見ることはできないが、だいたいの位置は確認できる。松本から来たという方としばらく話す。私と同じコースから登って来たと言う。気温11.9度。
10:25 下山開始。登山道はよく踏まれているが、急で狭いので下山時は注意が必要だ。花の写真を撮りながら、ゆっくり降りる。
11:05 着。往復2時間くらいでは、物足りない気もしたが、仕方がない。汗も大してかかなかった。ちょっと散歩のつもりで登れる手軽な山である。気温14.5度。

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