山ある記 |
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富士山 (3,776m) − 静岡県 2001.07.13 (金) |
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天候:晴れ 標高差:1,400m |
<昨年のリベンジを誓って> 関東は梅雨明け宣言が出たばかり。しかし富士山に近づくにつれ雲行きが怪しくなってきた。 一昨年、一緒に富士山に登った”I”氏と再びチャレンジ。前回は”I”氏は9合目で体調を崩し、登頂が出来ず涙を呑んだ。そのときのリベンジを果たそうと誓っていた彼の今回の意気込みはかなりのもの。その彼主導で前の週からみっちり計画を立て、準備万端整って当日を迎えた(未明3時半頃に自宅を出発)。 二人とも有給休暇をとり、前回(1999/08/29)とは違い、混雑しない早い時期を選んで来たものの、山麓から降り出した雨は富士宮口新五合目の駐車場に着く頃には、強風が加わり、とても登山どころではなくなって来た(6時過ぎ)。 日頃の行いが悪いのか、ここまで来ておきながら登山を断念しなければいけないという現実に、それまでの気合はどこかへ。しょうがないので、朝食替わりの菓子パンを食べ、しばらく車内で眠ることにした。 車内に射し込む日差しに、暑くて目が覚めたとき(9時頃)、すっかり5合目周辺は晴れ上がっていた。風は相変わらずで、山頂付近の雲の移動の早さも凄かったが折角だから、とりあえず登れるところまで行ってみようということになり支度を始める。 |
9:15
新五合目(標高2,380m)を発。 9:30 新六合目(2,490m)。小休憩。登り始めから風が強く、帽子が飛ばされそう。 10:00 六合目(2,600m)。小休憩。登山者が少ないので、周りを気にせずマイペースで登れるのがよい。 10:25 新七合目(2,780m)。小休憩。クッキー2切れ。 11:00 七合目(3,010m)。小休憩。ヴィダーinゼリー。 11:45 八合目(3,250m)。気温19.9度。小休憩。クッキー2切れ。早朝に雨を降らせた雲ははるか下方。 12:45 九合目(3,460m)。休憩。I氏が汗で濡れた衣服に吹き付ける風のせいで、体温を奪われ体調を崩してきた。万年雪山荘で少し時間をとった。昨年の深夜の富士登山での失敗が脳裏に蘇る。昨年は発汗した後に、深夜の高所ということもあり、急激に体温が下がったためにリタイヤした苦い経験をした。天そばを食べて元気を取り戻したI氏。彼にとってはこの先は未知の世界。文字通り山荘の裏には雪が残っている。おにぎり一個。 |
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13:53 九合五勺(3,590m)。気温22.2度。小休憩。ヴィダーinゼリー。一昨年は呼吸の苦しさで全然足が進まなかったが、今回は格段に進歩していた。確かに空気の薄さは実感するものの、前回のようにぜいぜいと息をすることもなかった。 14:35 浅間大社奥宮(3,710m)。山頂の強風には閉口した。帽子どころか体ごと飛ばされかねない。砂が舞い、口に入ってじゃりじゃりするのには参った。とても剣が峰まで足を伸ばすのは無理かと思われる。山頂郵便局は残念ながら既に営業終了。強風を避け、山頂の食堂に入る。 登りは晴れでも風のせいでほとんど汗をかかなかった。体温が上がらなかったせいか水分の摂取量も極端に少なく済んだ。片道では500mlのペットボトル1本で十分であった。ちなみに背中のザックには3リッター分の水が手付かずのまま。 15:10 剣が峰(3,776m)。強風の間隙を突いて一人で山頂アタックを敢行。5合目より下の景色は雲海に阻まれて、生憎の登頂。 15:35 下山開始。当初の予定では御鉢巡りをするつもりであったが、スタートも遅く、強風もあって見送った。 |
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<日帰り温泉> 富士山天母の湯(\400/1時間): 富士山スカイラインを下って、篠坂の信号を右折し県道富士白糸公園線。 富士宮へ降りる前の高原の日帰り温泉(標高515m)。平成10年7月オープンでまだ新しい。 内湯1(ジェットバスあり)、露天2(薬湯、ヒノキ浴槽も)、サウナ。 なによりも平日の夕刻で、お風呂はがらがら。大広間もがらがら。おかげでゆっくり出来た。 今回、急遽、車を貸してもらえることになったS氏夫妻(一昨年の富士登山のメンバー)へのお土産に”桜葉ワイン”を買う。 <参考地図> |
16:25
八合目。気温24.6度。小休憩。おにぎり一個。 17:55 新六合目。小休憩。さすがに変化のない景色の下りで飽きてくる。場所が場所だけに可憐な花が咲いているわけでもなし。そういう意味では詰まらない山である。山肌にはオンタデが我が物顔で一面に広がる。常に不安定な足元に気を使い、風も止む気配がない。 18:20 新五合目。気温23.4度。無事に下山。すっかり陽は隠れてしまっていたが、駐車場にはまだ明るさは残っている。 朝は日程からも登頂は無理かとも思われたが、終わってみれば明るいうちに登頂を果たし戻って来られた。快適とまではいかないが、昨年までの反省が生かされて比較的容易な印象。達成感。大成功。 シーズン当初の富士山はまだ汚されていないこともあり、いつもの鼻を突く悪臭もなくてよかった。 |