山ある記 |
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巻機山 (1,967m) − 新潟・群馬県 2000.11.04 (土) |
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天候:晴れ 標高差:1,240m |
<一人の沢歩きは心細い> 3連休の中日は初日のはっきりしない天気とは違って快晴。絶好の山日和。思い切って新潟まで足を伸ばした。前夜のうちに三国峠を越えて、塩沢町入り。濃霧のせいでノロノロ運転で国道291号を清水方面に向かうと登山口。更に車で上がり駐車場(有料。帰りに支払い。\500)へ。濃霧は魚野川周辺だけで、川から離れて進むといつしか霧は晴れた。 7:20 登山口(標高730m)を出発。すぐに分岐となるが、沢を登るコースへ進む。帰りはもう一方の尾根コースを歩くつもり。やはりコースには変化があったほうがいい。 8:20 ヌクビ沢出合(1,080m)。小休憩(以下、休)。水分補給(以下、水)。脈拍140。天狗岩の下、ここから沢に寝そべった一枚岩のような上を慎重に歩く。水の中を歩くことはないが濡れた岩の上で足を滑らせると、そのまま下流へ滑り台のように転げ落ちる危険な場所もある。早朝の沢は狭く陽が射さず薄暗い。誰もいないと心細い。幸い、私の前後には遥か先を先行する人や、後方には先ほど抜き去った人もいるから、多少気は楽だ。 |
9:20 標高約1,470m地点。休。水。脈136。沢を伝って吹き降ろす風に汗ばんだ体がヒヤっとする。沢を右へ左へ渡りながら更に登る。急な斜面に申し訳程度に付いた足幅くらいの道を歩く場所もあり緊張する。 10:15 稜線分岐(1,890m)。休。水。脈156。高度をかせいでゆくと、だんだん陽が射すようになり、気分も違ってくる。体も温まる。流れがなくなった急な沢をよじ登ると、ようやく尾根に出る。ここは割引岳との分岐点。巻機山頂に向け、右へ進む。時折、路面に霜柱や氷が見える。氷を踏む音が何か懐かしい。 10:50 牛ヶ岳山頂(1,962m)!実は巻機山頂はこの手前なのだが、両者は尾根伝いに目と鼻の先なので勢い余って巻機を過ぎて、尾根の先端のここまで来てしまっていた。気温20.5度。山頂を吹く風もどこか暖かい。巻機山頂付近は笹原が広がり、池塘も多い。池塘には薄く氷が張っていた。木道が敷かれているところはよいが、その他の道は泥化していて歩き辛かった。 11:00 井戸尾根分岐(御機屋、1,930m)。山頂を下って、ここで昼食。珍しく手製の枝豆入り握り飯を持参(塩気が足りず失敗作)。水筒の熱いお茶がうまい。ポカポカ陽気で、展望も申し分ない。遠く富士山も見える。山頂からはまだ雪のない上越のスキー場がたくさん見下ろせる。学生時代に雪と戯れたスキー場は遥か下方である。あんなちっぽけなスキー場でセコセコ滑っていたことを思うと、なんか馬鹿みたいに思える。 11:40 ほんとの下山。分岐で登りとは違う尾根コースへ進む。 11:55 避難小屋。ここは通過。 |
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12:40 約1,420m地点(6合目の上辺り)。休。水。脈132。午前中に登った沢が右手にはっきり見える。我ながらよく登ったものだ。 13:10 約1,040m地点(5合目の下辺り)。休。水。脈136。 13:35 登山口に到着。脈128。無事下山したが、3合目の下辺りでハプニング。粘土化した道を慎重に歩き続けてきたが、ちょっと足を滑らせて左手を斜面に突いたところ、運悪くそこには剣山(ケンザン)ならぬ、栗の殻がトゲを広げて待っていた!手のひらの親指の付け根の一番柔らかい部分に、殻ごと無数のトゲが突き刺さった。出血はほとんどなかったが、帰りの温泉ではお湯が傷にシミた。 |
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<日帰り温泉> 五十沢(いかさわ)温泉「さくり」。一旦、六日町に出て、八海山スキー場に向かう途中で五十沢方面へ。日帰り浴場。内湯2(ジャグジー、打たせ湯も)。シャンプー、ロッカー無し。宿泊も可。\500。 <参考地図> ・どこでもアウトドア 「日本百名山を登る(上巻)」(昭文社) |
今日の装備は、ダクロンの半袖Tシャツの上に、スキーセーター。さすがに朝方は寒さを感じたが、寒くても汗はかく。体の汗を拭きながら、汗が気化する時に体温を奪われないよう注意した。午後は陽も高くなり、スキーセーターも脱いでTシャツ一枚で十分だった。 |