読書メモ
・「レバレッジ勉強法 〜仕事に役立ち、継続的なリターンを得る」
(本田 直之 :著、大和書房 \1,300) : 2009.03.30
内容と感想:
「レバレッジ」シリーズ。
今回は「勉強法」。勉強法を説く本はたくさん出ている。
著者本人は「筋金入りの面倒くさがり屋」で「勉強も大嫌い」だと言う。
そんな人が勉強法を語るのもおかしいのだが、著者のような怠け者でも「ラクで、最短距離で、最大限の成果を得る」ために勉強をしている。
本書はそんな彼が編み出した勉強法を紹介している。これまで何冊か類書を読んできたが共通する部分は多い。
勉強を@試験、資格のための勉強、A知識、ノウハウの獲得、B情報収集の3つに分けて考えている。
もちろん学生のための勉強だけでなく、ビジネスパーソンのための勉強も含まれている。
ビジネス書だからどちらかといえばビジネスで成果を出したいと考えている人向けに書かれている。
印象に残ったのは勉強する「仕組み」である。勉強は継続できなければ、最終的な果実を得ることができない。
時間割など型(パターン)を作って、愚直に機械的に繰り返す。習慣化できるかが鍵だろう。
著者は面倒くさがり屋だけにゴールへの近道を面倒くさがらずに考え、それを見つけたらひたすらゴールに向けて「面倒くさがらず」に勉強する。
ただの面倒くさがり屋ではないのだ。他の著書では「先行型・変革型の面倒くさがりや」と書いていた。
本には著者の性格がよく出ている気がして、勉強をネガティブに捉えず、読者をやる気にさせる勉強法という感想をもった。
○印象的な言葉
・無駄なことが嫌い
・過去問題を解け。試験のイメージをつかみ、大まかな戦略を立てる。
・想定問題集にはズレていたり的外れな問題も多い
・夜は他人から学ぶ時間
・無意識に勉強が続けられる仕組み、自動的に体が動く、習慣。型にはめる、パターン化
・情報収集も勉強。資格合格のようなゴールはないが、フローとして日々流れている情報をキャッチする。ビジネスの血液。腐るネタ
・ストック型人生:時間をやりくりして勉強に回す←→フロー型人生:忙しさに追われる
・頭に入った知識は誰も奪うことができない
・勉強には確実にリターンがある
・何を勉強するか?知らないと損をすること、希少性、時流に合ったもの
・語学を習得することで市場が日本以外に広がり、情報を得る場も広がる
・俯瞰逆算法:あるべき姿から逆算して何を勉強するか決める
・マニュアル:普遍化された先人の智恵。誰でも効率よく一定の成果が出せる
・お客さんが買いたがる営業
・やる気が出なくても時間割どおりにやる。やっているうちにやる気が出てくる
・寝る前は暗記タイム、朝起きてすぐ復習
・たった一冊のベストな参考書を擦り切れるまで使い込む。三回転させる。一回目はポイントに線を引きながら通読し全体を俯瞰。
二回目は別の色で線を引きながらピッチを上げて読み、覚えにくいものをあぶり出す。三回目は2色で線を引いた箇所に注目して読む。
・図を描く。頭にイメージとして残す
・セミナー、スクールは迷ったら値段の高いほうを選ぶ
・語学は時間がかかる。基礎となるインプットの多くは遅効性
・成果を記録する。
・語学の勉強をしながら専門を極める
・実際の英会話のほとんどは中学の教科書レベルで構成されている
・本物の情報を見抜く目。情報の出所をよく見る。
・月刊「経営予測エイジ」。日本一短い報告書。テーマの偏りがない。普段なかなか読まない多くの情報誌から厳選した記事
-目次-
1 あなたの「ビジネス偏差値」は?
2 何を勉強するかを決める
3 ラクに勉強できる「仕組み」づくり
4 成果に直結するスケジューリング
5 どんな試験にも受かるテクニック
6 挫折しない英語マスター術
7 最速で情報を「勉強する」法
8 勉強しやすい環境をつくる
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