Prince Edward Island

　 アンが「世界でいちばん美しい島」と称したプリンス・エドワード島。 先住民ミクマク・インディアンだけが住んでいた当時は、 Abegweit という美しい詩的な名前で呼ばれていました。 彼らのことばで、 『波間に漂うゆりかご』という意味なのだとか。 地図で見ると、 まさにセントローレンス湾に浮かぶゆりかごのような姿をしています。
　 フランス植民地時代にはサン・ジャン島と呼ばれましたが、 英国領になってからはセント・ジョン島となり、 さらに1799年に、 時の英国王ジョージ３世の王子の名に因んで、 現在の島名になったのだそうです。
　 プリンス・エドワード島は、 東西わずか 200km ほどの小さな島ですが、 ここはカナダ発祥の地ということもあって、 小さいながらも立派に一つの州となっています。 島の中ほどにある州都シャーロットタウンは、 ジョージ３世のお后の名前をいただいた町で、 その一帯をクィーンズ郡といいます。 島の東の方はキングス郡といい、 国王の名が付けられた町・ジョージタウンが中心地となっています。 残る西の方がプリンス郡。 いちばん大きな町はもちろんエドワードタウン...と思いきや、 これがなぜかサマーサイドといいます。

　 不思議だとは思いませんか？　 『プリンス・エドワード島』 という名前なのに、 なぜキングス郡とクィーンズ郡が大部分を占めているのでしょうか？　 肝心のプリンス郡には、 なぜ王子の名前が付けられた町がなく、 何となく影が薄いのでしょうか？　 さらに、 せっかくキング・クィーン・プリンスとそろっていながら、 なぜプリンセス郡だけは無いのでしょうか？　 ついでに作っておけば完璧だったのに...　ジョージ３世には王女がいなかったのでしょうか？　 それとも王女さまの名前が付けられた島は、 どこか他にあるのでしょうか？

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