雑記帳・かつおの尾

2000年1月

 

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・わたしのY2K(2000/01/01)

パソコンは二台持っている。
いつも使っているのはCOMPAQのPRESARIO(サブノート)である。
これは98年秋に買ったものである。こちらは問題ないはずである。

もう一台は富士通のデスクパワーC(一体型デスクトップ)である。
こちらは95年春に買ったもので、日付が変わったら1980年になっていた。
2000年1月1日に直して,あとは事も無し。あたらしい年のはじまりである。

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・名人位(1/6)

今,棋士は150人くらいいるのだろうか。はっきりした人数はわからない。
(知っている方,教えてください。)その中で名人になったことがあるのは
中原、加藤,米長,谷川、羽生、佐藤の六人である。六人、この人数が多い
のか少ないのか,感じかたは人それぞれだと思います。
私は多いと思う。多いと思うが、この人数は少しずつ増えていくことになる
のでしょう。名人位も(将棋の神様に)選ばれた人がなるという昔風の考え
は崩れてしまった。今は他のタイトルと同じように勝負に勝って取るもので
ある。少し寂しい思いがする。
1月8日から羽生四冠(王将)と佐藤名人の王将戦が始まる。
元名人と現名人である。面白い将棋を見せてもらいたい。

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・袋小路の短詩(1/12)

昨年の暮れだったか、新聞でどなたかが書いていた。
詩をやっている人が一人いるとすると、短歌は10人、俳句は100人なの
だそうだ。
詩というのは現代詩のことだろう。俳句人口が一番多い。飛び抜けて多い。
これは私の少ない経験からしても実感である。そして女性が多い。女性がま
たいきいきしているのである。

しかし、なべて短詩は袋小路に入っている感じがする。
作り手と読み手が一緒なのである。作る人が読んでいる。読む人は作る人で
ある。そこのところを突き抜けて,特別に興味を持っていない人にでも,
その人の心に届くものであってほしいと思うのだが・・・

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・新防人が妻(1/13)

短歌にはルールがひとつしかない。
5・7・5・7・7の31文字であるということだけである。このルールも
ゆるやかなルールである。あとはなんでも許されるとわたしは思っている。
でも読む人の心に届くものを持っていなければ空しいだろう。気の利いた歌
しゃれた歌等々もそれはそれで意味あるとは思うのだが。だけどねえと思っ
てしまう。
万葉集の防人の妻の歌をひとつ

 今年行く新防人(にひさきもり)が麻衣肩のまよひを誰か取り見む

せつせつとした思いが伝わってくるではないか。

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・妻(め)(1/14)

万葉集には防人の妻の歌が何首か採られている。
防人は筑紫、壱岐,対馬などの守備にあたっていたのであるが,その際作った
歌を上官が集め,さらに大伴家持の手にわたり、万葉集に採られたらしい。
しかし特に任地で歌を作ることを教えたということでは無くて,それぞれの国
にいたときから日常的に作っていたものらしい。防人と言えばいわゆる一般人
であろう。妻共々,歌を作っていたということを考えてみると,まことに「ゆ
たかさ」を感じるのである。そこで防人の妻の歌がなぜ万葉集に採られている
かということであるが,任地で上官に自分の歌を出した時に一緒に妻の歌も出
したのではないかと,これは私のかってな想像である。
夫がこれから任地に向けて出発するという時に妻が歌を持たせてやったのでは
ないかと思う。防人の任期は三年である。気の遠くなるような遠方である。は
たして生きて帰ってくるかどうか。妻は自分の作った歌と着物の袖の切れ端を
夫に持たせて送り出したのではないだろうか。

防人の妻の歌をひとつ
 
 防人に行くは誰(た)が夫(せ)と問ふ人を見るがともしさ物思(も)ひもせず。

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その一(1/19)

わたしがパソコンを買ったのは'95年の3月である。
それまでパソコンもワープロも使ったこともさわったことさえも無かった。
パソコンなんてわたしには一生縁の無いものだと思っていたのである。いや,
はっきりとそう思っていたわけではなく,漠然とそう思っていただけである。
そもそも興味も関心も無かったのである。
そんなわたしが始めてパソコンに興味を持ったのは将棋がきっかけであった。
週刊将棋にパソコン用将棋ソフト「極U」の広告が載っていて,コンピューター
将棋の大会で3年連続で優勝したソフトであるとでていた。それを見て,どんな
ものなのだろうと思ったのが最初である。
週刊将棋は将棋の新聞で週刊で出ている。わたしはそのころ時々買って読んでい
たのであるが、わたしの棋力では指し手を追って行くだけでも大変で、少しでも
局面のことなど考えていたら、時間がいくらあっても足りなくなってしまう。
それで毎週とはいかず、たまに買って読んでいたのである。それでもそれまでに
「極U」の広告は見ていたはずである。見ていたはずであるが全然目に入ってこ
なかったのであろう。それがある日ある時,急に目に入ってきたのである。頭に
入り込んできたのである。それが'94年の暮れのことであった。
それからパソコンを買うまでが一苦労,「極U」を買うまでがまた一苦労、さら
にそれを動かすようにするまでが大苦労の話なのだが、それはまたあとで。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その二(1/21)

週間将棋で「極U」の広告を見て興味を持ったわたしはパソコンを買ってみよう
と思い始めた。将棋はできるし、他にゲームで遊ぶこともできそうだし、そのほ
かいろいろできそうだし、ちょっと高いゲーム機を買うつもりで買ってみようか
と思ったのである。パソコンを使いこなそうなどとは少しも考えていなかった。
まずは広告に出ていたDOS/V版とPC98版の文字である。なんのことやら
さっぱりわからない。わたしのまわりにはパソコンの事を聞くような人はいない。
本屋に行ってパソコン関係の本、雑誌を立ち読みし、やさしそうなものを買って
来て少しずつ読み始める。初心者向け月刊誌PASO(ぱそ)に当時の人気機種の
ひとつとしてあげられていた富士通のデスクパワーCが近くのダイエーで売られ
ていたのを見つけてさんざん迷った末に買うことにした。他の機種に比べて価格
が安かったことも大きなポイントであった。それでも税金、配達料込みで20万
円弱であった。わたしにとってはすごい金額である。ダイエーで買ったのは買い
易かったからである。パソコンショップなどは入ったこともないし、入りづらい
感じがしたのである。
そんなこんなで'95年の3月。パソコンが配達されてきた。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その三(1/25)

高倉健が富士通のパソコンのTVCMをしている。その最初のCM,パソコンの
入っていたダンボール箱を足で蹴飛ばして,コンセントを挿してから、「簡単
じゃあないか」とつぶやくというものがあった。あのパソコンである,わたしが
買ったのは。マニュアルの多さにはびっくりした。意味のわからないカタカナ
言葉も多かったが、配線などはわりと順調にでき、最初に電源を入れモニターに
灯りが点ったときは「おおー」と感動であった。
まずはキーボードに慣れることが肝心と、日記まがいのものを少しずつ,少しず
つ書いていくことにして,パソコンとの日々が始まる。
さて、「極U」である。近くの大型電気店のパソコン売場のソフトコーナーに行っ
てみるが、無い。パソコンショップにも何軒か行って探してみたが無い。無いも
のは無い。見つけたのは本屋である。本屋の趣味のコーナーに,将棋の本が並んで
いる中にあった。簡単な将棋入門の本と込みで売られていたのである。
同じ本が2冊並んでをり、1冊はDOS/V,1冊はPC98とある。きちんと
確認をしてDOS/V版を買って帰る。
パソコンと「極U」が揃った。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その四(1/26)

マニュアルには必要なことは書いてある。確かにそうだ。
後から,日にちが経ってから読み返してみると、なるほどそうだ、その通りという
ことばかりなのである。しかし、実際にマニュアルを見ながら作業している,その
時に,わからないことがでてきたら、お手上げである。
「極U」はDOS用のソフトである。フロッピーデスクに入っている。
これがなかなか動かせない。マニュアルの日本語が理解できない。インストールな
るものをしなければならないらしいのだが、a:がなにやら、c:がなにやらあやふ
やなもので、どうもインストールできない。きちんとコマンドを打っているはずな
のだが。そのうちひょんなことに,なんだかわからないまま動き出した。おおー,
これであるこれ。これがコンピューター将棋だ。その日は二局ほど楽しんで、満足
満足。しかし,次にまたやろうとした時にはまた,動かせない。何日かして,直接
フロッピーデスクから動かすことを覚えた。どんな方法だって遊べることができる
ならばこっちのものである。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その五(1/31)

パソコンを買うための情報を得るために雑誌を何冊か買った。その中にパソコン通
信なるものの特集があった。なんか面白そうである。掲示板なるものにはなにやら
猥雑な書き込みもあるそうだし。なにより将棋の好きなものが集まって将棋をして
いるというではないか。わたしもひとつ入ってみるかと、ASAHIネットに入会
したのが'95年の秋である。あちこちネット内を覗いてみてから,最初に「はじめ
まして広場」に書き込みなるものをする。これでいいのか、きちんと送れているの
かどうかドキドキであった。すぐにベテランの方からレスがあり,感激である。
次は将棋の会議室である。
(つづく)


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