雑記帳・かつおの尾

・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々

 

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その一(1/19)

わたしがパソコンを買ったのは'95年の3月である。
それまでパソコンもワープロも使ったこともさわったことさえも無かった。
パソコンなんてわたしには一生縁の無いものだと思っていたのである。いや,
はっきりとそう思っていたわけではなく,漠然とそう思っていただけである。
そもそも興味も関心も無かったのである。
そんなわたしが始めてパソコンに興味を持ったのは将棋がきっかけであった。
週刊将棋にパソコン用将棋ソフト「極U」の広告が載っていて,コンピューター
将棋の大会で3年連続で優勝したソフトであるとでていた。それを見て,どんな
ものなのだろうと思ったのが最初である。
週刊将棋は将棋の新聞で週刊で出ている。わたしはそのころ時々買って読んでい
たのであるが、わたしの棋力では指し手を追って行くだけでも大変で、少しでも
局面のことなど考えていたら、時間がいくらあっても足りなくなってしまう。
それで毎週とはいかず、たまに買って読んでいたのである。それでもそれまでに
「極U」の広告は見ていたはずである。見ていたはずであるが全然目に入ってこ
なかったのであろう。それがある日ある時,急に目に入ってきたのである。頭に
入り込んできたのである。それが'94年の暮れのことであった。
それからパソコンを買うまでが一苦労,「極U」を買うまでがまた一苦労、さら
にそれを動かすようにするまでが大苦労の話なのだが、それはまたあとで。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その二(1/21)

週間将棋で「極U」の広告を見て興味を持ったわたしはパソコンを買ってみよう
と思い始めた。将棋はできるし、他にゲームで遊ぶこともできそうだし、そのほ
かいろいろできそうだし、ちょっと高いゲーム機を買うつもりで買ってみようか
と思ったのである。パソコンを使いこなそうなどとは少しも考えていなかった。
まずは広告に出ていたDOS/V版とPC98版の文字である。なんのことやら
さっぱりわからない。わたしのまわりにはパソコンの事を聞くような人はいない。
本屋に行ってパソコン関係の本、雑誌を立ち読みし、やさしそうなものを買って
来て少しずつ読み始める。初心者向け月刊誌PASO(ぱそ)に当時の人気機種の
ひとつとしてあげられていた富士通のデスクパワーCが近くのダイエーで売られ
ていたのを見つけてさんざん迷った末に買うことにした。他の機種に比べて価格
が安かったことも大きなポイントであった。それでも税金、配達料込みで20万
円弱であった。わたしにとってはすごい金額である。ダイエーで買ったのは買い
易かったからである。パソコンショップなどは入ったこともないし、入りづらい
感じがしたのである。
そんなこんなで'95年の3月。パソコンが配達されてきた。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その三(1/25)

高倉健が富士通のパソコンのTVCMをしている。その最初のCM,パソコンの
入っていたダンボール箱を足で蹴飛ばして,コンセントを挿してから、「簡単
じゃあないか」とつぶやくというものがあった。あのパソコンである,わたしが
買ったのは。マニュアルの多さにはびっくりした。意味のわからないカタカナ
言葉も多かったが、配線などはわりと順調にでき、最初に電源を入れモニターに
灯りが点ったときは「おおー」と感動であった。
まずはキーボードに慣れることが肝心と、日記まがいのものを少しずつ,少しず
つ書いていくことにして,パソコンとの日々が始まる。
さて、「極U」である。近くの大型電気店のパソコン売場のソフトコーナーに行っ
てみるが、無い。パソコンショップにも何軒か行って探してみたが無い。無いも
のは無い。見つけたのは本屋である。本屋の趣味のコーナーに,将棋の本が並んで
いる中にあった。簡単な将棋入門の本と込みで売られていたのである。
同じ本が2冊並んでをり、1冊はDOS/V,1冊はPC98とある。きちんと
確認をしてDOS/V版を買って帰る。
パソコンと「極U」が揃った。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その四(1/26)

マニュアルには必要なことは書いてある。確かにそうだ。
後から,日にちが経ってから読み返してみると、なるほどそうだ、その通りという
ことばかりなのである。しかし、実際にマニュアルを見ながら作業している,その
時に,わからないことがでてきたら、お手上げである。
「極U」はDOS用のソフトである。フロッピーデスクに入っている。
これがなかなか動かせない。マニュアルの日本語が理解できない。インストールな
るものをしなければならないらしいのだが、a:がなにやら、c:がなにやらあやふ
やなもので、どうもインストールできない。きちんとコマンドを打っているはずな
のだが。そのうちひょんなことに,なんだかわからないまま動き出した。おおー,
これであるこれ。これがコンピューター将棋だ。その日は二局ほど楽しんで、満足
満足。しかし,次にまたやろうとした時にはまた,動かせない。何日かして,直接
フロッピーデスクから動かすことを覚えた。どんな方法だって遊べることができる
ならばこっちのものである。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その五(1/31)

パソコンを買うための情報を得るために雑誌を何冊か買った。その中にパソコン通
信なるものの特集があった。なんか面白そうである。掲示板なるものにはなにやら
猥雑な書き込みもあるそうだし。なにより将棋の好きなものが集まって将棋をして
いるというではないか。わたしもひとつ入ってみるかと、ASAHIネットに入会
したのが'95年の秋である。あちこちネット内を覗いてみてから,最初に「はじめ
まして広場」に書き込みなるものをする。これでいいのか、きちんと送れているの
かどうかドキドキであった。すぐにベテランの方からレスがあり,感激である。
次は将棋の会議室である。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その六(2/1)

当時,ASAHIネットとPeopleは相互乗り入れをしていた。
ASAHIネットのほうには将棋の会議室は無かったが、Peopleのほうにはあった。
早速覗いてみる。最初はなんだこれはという感じであった。将棋の図面がテキスト
なので、後手の駒が下のようになっているのである。

後手:はま
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v金v飛v銀 ・ ・|二
| ・v歩v歩 ・v歩 ・v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ ・ 歩 ・|六
| 歩 歩 角 金 銀 歩 歩 ・ 歩|七
| 香 玉 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| ・ 桂 銀 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:まは
先手の持駒:なし
手数=25 ▲9八香 まで


こんなふうになっていれば普通なのだが。

図面を見るのはすぐに慣れたが、指している人はどうも強そうな人ばかりである。
ちょっと入りにくいのである。でも楽しそうだ。まあいいか、ぼろ負けしても,
楽しめればよいのだからと、ちょっと勇気を出して仲間に入れてもらう。
いったん中に入ってしまうとそこは将棋好き仲間。それからパソコン通信での
将棋が生活の一部になる。ASAHIネットとPeopleの相互乗り入れが解消され
てからは、有志とASAHIネット内に将棋の会議室を作り今もゆっくりペース
の将棋を楽しんでいる。これまでの成績は五分五分くらいか、ちょっと負け越し
というところかな。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その七(2/3)

将棋のソフトはいろいろ新しいものが出ているがわたしは「極U」が結構気に
いっている。時間制というのがあって、コンピューターのほうがある程度で読み
を打ち切って指してくるのである。昼休みなどに遊べるようにしているらしい。
あまり時間をかけずに遊べるのが良い。
Shock price 500 というシリーズでゲームなどのソフトが500円で出ているが
その中に将棋もある。これは値段につられて買ってしまった。秒読み、指し手読
み上げなどがあって楽しいのだが、将棋は弱い。500円分の力である。これは
自分のほうを10秒将棋にして指すとそれなりに楽しめる。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その八(2/9)

ゲームは単純なカードゲームがやはり面白い。
ウィンドウズ付属のソリティア,ハーツ、フリーセルなども面白いが、デスクパ
ワーを買った時におまけで付いてきたGAME PACKの中に入っていた、ス
ーパーパズというカードゲームも結構面白かった。カードの並べ替えなのだが、
考えてから動かさないと、「手詰まりです」などと笑われたりすることになる。
さめがめ、さんさめにも一時かなりはまってしまったことがある。
ジジのお魚落としとか、エムソフトのブロック崩しも結構楽しく遊んだ。
遊ぶのはほとんどフリーソフトである。お金を出したのはchild-dream.netの4作
品だけである。雑誌の付録CDーROMに「人形の傷跡」が収録されてをり、そ
の紹介文に惹かれてやってみたのだが、面白い。面白いのだが前半がフリーソフ
トで後半はシェアウェアになっている。うまいことになっているものだ。結局,
「人形の傷跡」「Lost Memory」「Creatures」「ANGEL WHISPER」と4作品とも
遊んでしまった。去年のことである。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その九(2/14)

前に Shock price 500 の将棋は弱いと書いたが、一月ほど前に新しく「将棋U」
が発売になったそうである。かなり強くなっているという話を聞いたのだが,確
認はしていない。

わたしが二台目のパソコンを買ったのは'98年の秋である。デスクパワーのモニ
ターの調子がおかしくなったのである。まずファンの音の変調に気が付いた。
時々ガラゴロと大きい音がする。そのうちモニターが真っ暗になるようなことが
たびたび起きたのである。蛍光灯などが切れる前の時のように,チカチカと光っ
たかと思うと,真っ暗になってしまうのである。これには参った。
普通に使える時もあるのだが、調子が悪い時もあるという状態が続いて,これは
いつ使えなくなるかわからないという感じである。
結局,ほこりが原因みたいだったのだが。パソコンの裏,本体を開けたのはメモ
リを増設したときの一回だけである。あとは裏に気を使ったことが無かったので、
ほこりが付きほうだいに付いていたみたいだ。ほこりでファンが変調になり、モ
ニターに影響が出たのかもしれない。確かなことはわからない。ほこりを取った
ら,機嫌をなおしてくれたようで,いちおうおとなしく動いてくれているのだ。
パソコンが使えなくなったら困るのは対局中の将棋である。対局中の相手に迷惑
をかけることになるので困る。このさい思い切ってとCOMPAQの
PRESARIO1230を買ってきた。持ち帰りである。ワード、エクセル等
の入っていないやつで168,000円也。今はこちらを主に使っていて,デスクパワー
のほうはファイルのバックアップに使っているような状態である。
(つづく)

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・わたしがパソコンを買った理由(わけ),
 そしてそれからのパソこんな日々・その十(2/21)

パソコンに興味を持っていなかったときには漠然と,パソコンはある程度きちっと
した物ができあがっていると思っていた。思い違いであった。日進月歩というか,
進んでいるのかどうか疑問であるが、次々と新しいものが出てくる。新しいソフト
も出てくる。別に新しいものがどんどん出ても構わないのだが、新しいソフトは
それなりの機械でないと動かないことが多い。これは困ったものだ。
まあ、仕事に使っている訳ではないし,趣味、遊びに使っているわたしとしては
そこそこに使えれば良いのではあるが。
最初にパソコンを買った時にはWindows3.1であった。この時はDOSのことも少しは
覚えなければと思っていたが,半年ほどでWindows95を入れて,今使っているのは
Windows98である。もうDOSのことはほとんど気にせずに使っているのだが、わた
しがパソコンで一番感動したのは,はじめてDOSでデフラグを実行した時だった。
この時は おおー、これこそコンピューター!とすばらしく感動したのである。
ほんとうの話である。
(おわり)

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