旅2日目です。今日は郊外に新しくできたFASHION OUTLETに出かけます。

11月22日(月)

 今日は待ちに待ったショッピングの日。仕事を辞めてからというもの、カジュアルな服があまりにも少ないことに気づいた私は、アメリカに行ったら「GAP」で買いだめをする目的があった。きっとアメリカでは日本の「ユニクロ」並みの値段で「GAP」が売られているに違いない。集合時間は8時。目覚ましを待つまでもなく目が覚めた。ああ、やってきた「時差ボケ」である。まあこれとはずっと付き合わなくちゃならないのはしょうがない、とあきらめ、服を着替え、化粧をし、両親の部屋へ向かう。まず朝食をとることにする。遠くへ出かけるのもなんなので、TREASURE ISLANDのBUFFET(日本で言うビュッフェのこと。)で済ますことにする。典型的なアメリカンスタイルのBUFFET。ソーセージやカリカリベーコン、スクランブルなどを取った後、ターキー(七面鳥のこと)を皿にのせる。ターキーの脇にはアメリカ人御用達の「オレンジソース」が置かれていた。フルーツ味と肉が同居することがどうも合うとは思えない私は当然、それを無視する。しかし、これが、後の悲劇を招く・・・。席に戻ると、もうすでに父がアイスティーを注文済。日本で言うビールの大ジョッキくらいの大きさのコップになみなみとアイスティーがつがれている。そしてテーブルの真ん中にはピッチャーでアイスティーが・・・。こっっこんな飲めるかよ・・・。いくら飲んでも減らなそうなアイスティーをすすりつつ(また、このアイスティーが味がしないんだよ、これが。ただの茶色い半透明な水。(笑))、卵やソーセージを食べる。パンは取らなかった。なぜならアメリカには絶対に日本人には「まずい」としか思えないパンが存在しているからである。私は生まれて初めて海外=ハワイに行ったとき、かの有名なABCストアで大きなパンを買って、滞在中の食料にしようとした。(当時は大学生でレストランで食事など夢のまた夢だった。)が・・・・。そのパンは酸っぱいような変な味でぱさぱさしていて・・・泣きたいようなパンだったのである。その経験をしてからアメリカではパンを取らない、買わない、というのが私の中で定説となった。というわけで、今回取ってきたのはフレンチトースト。これはまあまあいけた。さて、じゃあターキーを・・・・と口に入れてみる。ん?んんんん?こっこれはスポンジですか??かめばかむほど水分がなくなる・・・。のっ飲み込めない!!それはターキーという名の「唾吸い取り器」(妹命名)だった。いつまでも噛んでいると奥歯がかゆくなるようなそんなパサパサ感。そうか、しまった、あのオレンジソースはこのパサパサを解消させる唯一の技だったのね・・・。時既に遅し。唾吸い取り器は私の口内の唾液を全て奪ってアイスティーとともにのどの奥へと消えていった。

大ジョッキアイスティーを半分くらい飲んで(当然ピッチャーにはだれも手を着けず)、食事は終了した。さていよいよ、ホテルレンタカーを借りに行く。小さな受付には2人くらいの人が待っていた。・・・良かった、これですぐ借りられる・・・・はずはなかった。またもや手際の悪さ本領発揮で何分も待たされる。父に手続きを頼んで、またもや私たちはその辺をふらつく。といってもまだ朝も早い。カジノをやるには時間がなさすぎる。というわけで通る人々をぼーっと眺める。今日も結構寒い日だ。私たち家族は完全に冬の格好。でもまたまたいるわいるわの半袖短パン。おめーら人間じゃねーよ・・・・って向こうも思ってるんだろうなあ、こっちの格好みて。(笑)しかし、こっちのおデブさんは半端じゃない。腹が横に3段腹ではなく、縦に三段腹なのだ。それがTシャツの上からでも分かるんだからたまげる。まさに「ハンプティ・ダンプティ」の宝庫である。あの作者はこれをモデルにしたんだろうなあ・・・。変なことで感心してしまった。

そうこうしているうちに、ながーいレンタカー受付も終わり、いよいよラスベガス初ドライブへ出発。車に乗り込むと、ものすごく居住空間が広いことが分かる。あのハンプティを乗せるにはコレくらいは最低限必要だよな、納得。左ハンドルに右車線。慣れない運転で父もちょっと緊張気味。そんな様子を見ていると私と妹もちょっと緊張する。免許を持たない母だけがのんびり車窓からの景色を眺めていた。ハイウエイに入る。みんなとばしまくっている。スピード違反なんてものはこの国にはないのか?と思っていたら、すぐ脇でパトカーが乗用車を一台捕まえていた。そりゃそーだわな。(笑)しかし・・・乗用車よりもっとすごいのはスピルバーグのデビュー作品「激突!」さながらの暴走トラックである。ながーい荷台後ろにつけた暴走トラックがグオオオオオオオーーーと音をあげて追い越し車線を走っていく。あのー、積み荷の多いトラックは最低速度車線を走るのが日本の常識では・・・・ってここはアメリカだった。あの暴走トラック達はまじで怖い。なれない田舎者の黄サル4匹を乗せた車は最低速度車線をひたすら走った。ハイウエイが郊外に入ってくる。車の量が大分減り、父も運転になれてきたようだ。ふと横を見るとながーい列車が見えた。最低50両はあるであろう列車である。すごいなあ・・・。聞くところによると、あの列車が横切るのを待つことになると30分くらいは立ち往生らしい。はー、電車をまつのすらダイナミックなのね。さすがアメリカ。

 郊外の町を1つ経て、2つ目の町に入った。この町に目指す「FASHION OUTLET」がある。このアウトレットモールは砂漠のど真ん中にあり、レンタカーを借りるかもしくはNEW YORK NEW YORK HOTELの前から出ているシャトルバスで行くしか、方法はない。私たちは利便性を考えて前者を選択、今に至っている。目指す場所へはハイウエイから案内がたくさん出ているので迷うことなくたどり着いた。そこは大きな建物になっていて、結構いろいろなお店が入っていた。目的の「GAP」もある。私たちは獲物をとらえるタカの目になっていろんなモノを物色した。靴、服、バッグ、アクセサリー・・・。いくら時間があっても足りないくらい。目移りしながら買い物を進めていく。でもここは確かに来る価値があった。とくに「POLO RALPH LAUREN」は必見。めちゃくちゃ安い。日本で買うのがほんとに馬鹿らしくなる。まあ唯一欠点といえばアメリカは「XL天国」なので、小さいサイズがなかなか見つからないということだ。逆に大きい人はここで買いだめしたら日本の服など1着も買う必要はなくなる。このときばかりはXLの人を羨ましく思った。ラスベガスを訪れたら必ずここへは行った方がいい。昼食を取ることもせず、買い物を終えたのは午後3時。ここについたのが午前11時。ひえー、4時間も買い物してたの??我ながらあきれた。今夜はお目当てのショー「SIEGFRIED & ROY」(昔、日本にもツムライリュージョンという名前でやってきた)に行くのだ。
その前にBELLAGIOにある評判BUFFETで夕食の予定。なんとも楽しみな夜だ。帰りは運転に慣れた父が車を
飛ばして帰った。さて、服を着替えて、夕食に行くか・・・。                                    FASHION OUTLETの入り口

   
            アウトレットの内部                    アウトレットの中にあったディスプレイ。かわいい。

 BELLAGIOのBUFFETはすこぶる評判がいい。私はここへ来る前に本やネットで調べたが、どこでも誉めていた。しかも、昨日会った外人さん達(って私がここではガイジンだが。(笑))も口をそろえて「BELLAGIOのBUFFETはおいしい。」と言っていた。ただ、美味しいからみんなも食べたい。従って待つ。待つのを覚悟で行ったら、やはり少し列が出来ていた。でも店内を覗くとどう見ても席は空いている。・・・またか。手際の悪さがここにも出ていた。それでも10分ほど待って席に着くことは出来た。さあ、昼も食べなかった分ここで食いダメだあ!!ここはカニやエビが美味しいとの噂。さっそくカニ、エビコーナーへ直行する。人気があるらしく、カニコーナーはやっぱり人が並んでいた。その列の後ろにつき、カニをGET。その後ゆでエビをGET。・・・・でもどうせソースはサウザンとかに違いない、とほほ・・・・と思っていたら!!そこには褐色の液体が・・・。そう、あったのだ!醤油ベースのソースが!!しかもご丁寧に「わさび」までついて・・・。小躍りしながら「SOY SOUSE」をエビにかける。魚介類で皿が一杯になってしまったので、一回席に戻る。そしてカニとエビをほおばる。・・・うまい・・・やっぱ醤油だよ、醤油。典型的な日本人の台詞をつぶやきながら、私の第1皿目は終わっていた。さて今度は暖かいモノを取りに行くか。また料理の置かれている方へ行った。するとさっきは魚介類に気を取られて気づかなかったが、料理ブースはものすごい広さ。しかも中華、イタリアンなど各種取りそろえてあり、おまけにデザートまで。うーん、こりゃ人気があるのも頷ける。味の方は全てGOOD。パスタはとても美味しかったし、牛の煮込みやターキーも(またターキーを取る懲りない奴(爆))とても美味しかった。もちろん、ソースは全てあの「SOY SOUSE」を使った。美味かった。さて、そろそろ腹8分目、ケーキでも・・・と最後の皿に向かったときふとあるおじさんに気づく。どうもこのおじさんさっきから「カニ」しか食べてない。妹や父に聞いたところ、そのオヤジはもうカニだけで5皿はいっているとのこと。・・・・おじさん、甲殻類をそんなに食べると後で気持ち悪くなるよ・・・。
デザートのケーキを平らげ、満腹、満腹。あー美味しかった。ここのBUFFETは大満足。ちなみにお値段は$22.50と他に比べると少し高めだが、それだけの価値はあった。さあ、「SIEGFRIED & ROY」を見に行くためにMIRAGEへ出発!!

 
       ゴージャスなホテル BELLAGIO                  ケーキをとってくる私                  ケーキとクッキー。クッキーはゲロまず。(爆)

 MIRAGEはTREASURE ISLANDとトラムで結ばれている。この2つは経営者が同じなのだ。ちなみに先のBELLAGIOも同じ経営者。いったいどんな人なんだろうか?ショーを見終わってもトラムで帰れるし、楽ちん、楽ちん。ショーブースへ行くまでの間にショーのスターである「WHITE TIGER」を常設してある場所がある。その前を通ると・・・いたいた、大きな白トラが!!かわいーい。動物好きにはたまらない。まるで大きな猫のようだ。カメラでがんがん写真を撮る。周りの人たちもみんなガンガン写真を撮っていた。トラにとってはストレスだろう。タイガーブースを抜け、いよいよ、ショーブースへ。もうすでに人がいっぱいいた。うわーうわーたのしみー。さっそく列に並ぶことにする。・・・がなんだか変なアナウンスが流れている・・・。ところどころ聞こえる英語では・・・「払い戻し・・・・中止・・・・クレジットカード又はキャッシュ・・・・」ん??なんだ??何?何があったの??父がその辺の係りのお姉さんを捕まえて何があったのか聞く。私も隣で聞いていた所によると・・・「マシントラブルで今日のショーは中止」ということだった。うそーーーー!!!せっかく2カ月も前から席を確保しておいたのにーーー!!しかも前から4列目だったのにー!!おーい、そりゃないよ・・・。明日からもずっと休演とのこと。えーん、楽しみにしてたのに・・・。くそー。悲しすぎ。

  
            ホテルMIRAGE                   「SIEGFRIED & ROY」の「WHITE TIGER」 

 失望を抱きながらMIRAGEにてカジノ。(父は払い戻し手続き中。)くそー、こんなに運が悪いんだからカジノは当たるだろう。これでフィフティだ!ところが・・・スロットは¢25吸い取り器と化し、全く還元はない。なんなんだー!!と思っていたら、最後に50枚出た。ほんとの最後の1枚だった。出るとすぐ父が戻ってきたので、私たちは一旦TREASURE ISLANDに戻る。みんなはかなり無口君状態に陥っている。でも・・・私以外のみんなは4年前に見てるのよ、このショー。私だけよ、見てないの!!こんなのってある?ねえねえ。今度ツムライリュージョンが日本に来たら行っちゃうよ私。(っていつの話やら・・・。)50枚のコインを抱いてTREASURE ISLANDにてまたカジノ。そこでしばらく遊び、「海賊ショー」を見ることに。ふん、くそー、遊ばせてもらえばいいや。と思っていたらすぐに200枚が!やった!!やっぱり運は均一量なのね。その後も15分くらい遊んで、時間が来たのでTREASURE ISLANDの裏にあるBuccaneer Bayの吊り橋へ急ぐ。30分前だったのでまだ人はまばら。これが10分も前になったら黒山の人だかり。このショーは夕方から夜にか90分毎に行われる無料のショーなのだが、非常に人気があり、いつも満員だそうだ。ジャンジャンという音楽とともにショーが始まった。ショーの内容は海賊船VS.英国艦というものだ。我々観客の頭上で大砲の音がドンパチ鳴り響く。すっすごい!とても無料のショーとは思えない!!そして「海賊の天国」TREASURE ISLANDでは当然最後に海賊が、逆転満塁ホームランとでもいうべく、勝利する。英国艦は火の海。乗組員が次々と海に飛び込む中、艦長だけは一人艦と運命をともに海に沈むのだった・・・。海賊が勝利の雄叫びをあげる。そしてここがアメリカ人のすごいところなのだが、観客達も足を踏みならし、口笛を吹き、拍手喝采!いやー、やっぱりエンターテイメントはアメリカ人と一緒に見るに限る。(笑)海賊が船のなかへ消えると、スポットライトとともに沈んだはずの英国艦が浮上してくる。そしてその真ん中には、かの艦長が!!艦長がみんなに一礼をするとまたもや口笛、拍手の嵐。いいな、笑わせるよな、こういう演出。(笑)そして艦長も消えると、英国艦はバックして戻っていくのだった・・・。

     
   TREASURE ISLANDの「海賊ショー」(←が海賊船)        海賊船の船長、起死回生を狙ってジャンプ!!

 海賊ショーを見終わってもまだまだ時間がある。そこで私たちはTREASURE ISLANDの目の前にあるホテルVENETIANへ向かう。ここは今年(1999年)の5月に仮オープン(まだ全部は出来ていない)したばかりのぴっかぴかのホテルである。中はその名の通りベネチアを意識した建物でそのショッピングフロアには堀が張り巡らされ、ゴンドラにも乗れる、という懲りようだ。ベネチアングラスの店やイタリアのショップが建ち並ぶ楽しいショッピングアーケード。天井はCAESARS PALACEのフォーラムショップス(これについては明日記載)をまねしたのか、青空になっている。・・・そーいえばお台場の「ビーナスなんとか」っちゅーショッピングモールもこのフォーラムショップスの設計者と同じ人がやったとか・・・。天井が空になってるって一時期うんと宣伝してたなあ・・・などと思いつつ真新しい匂いのするショッピングアーケードを回る。ひとしきり回った後、母が「ゴンドラに乗りたい」と言い出す。彼女はこのVENETIANにゴンドラに乗れる施設があると知ってからというもの、ずっと乗りたがっていたのだ。私と妹が付き合って乗ることになった。ゴンドラの乗り場には数人人が並んでいたが、なぜかイタリア系の人が多かった。・・・そんなの本物にクニに帰って乗ればいいのに。ほんの5分ほどで私たちの番になった。船頭はイタリア人。さっすがあ、イタリア人を雇うなんて凝ってるなあ。すかさず「ボナセーラ」の挨拶。イタリア人の船頭は陽気でいろいろ話しかけてきた。そして私が一言「2年前にイタリアに行ったよ」といったら、ものすごい喜んで「サンタルチア」に始まり3曲をぶっ通しで歌った・・・。CANALの周りの人々は全員注目。・・・そういえば、  
本場のベネチアでも私の 乗ったゴンドラのオヤジだけが歌を歌いまくっていて注目されたっけ。そんなことを思い出した。母は歌つきゴンドラに大満足。船頭にお礼を言ったら「グラッチェ」の嵐。うーん、陽気すぎるぞイタリア人。(爆)
                                                                        ホテルVENETIAN

   
      VENETIANのGrand Canal Shoppes        Grand Canal Shoppesで見たベネチアングラスの置物           VENETIANのゴンドラライド

 ゴンドラも岸に着き、陽気な船頭とも別れ、あっという間に11時を回っていた。そろそろ帰って寝なくては。あわててTREASURE ISLANDへ帰る。今日、日本の友達に絵はがきを書こうと思ったのに・・・。とても疲れて無理そう。いいや、明日バスの中で・・・。そう、明日はバスツアーでGRAND CANYONへ向かうのである。朝早いんだよな、7時集合。今日の記憶はここまでだった。おやすみなさい・・・。(第3日目に続く)

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