−提 言−

 ・新世界秩序構想 試論 −DRAFT− (2001/11/11)

9月11日に発生した米国同時多発テロおよびそれに対応した米国の軍事行動等を受け、今後のテロを防ぐために、貧困の撲滅と「新世界秩序」の構築の必要性が叫ばれている。
現在まだ、各方面から具体的な構想は出て来ていない様だ。
とかく抽象的になり勝ちで、切れ味爽やかと行かないテーマであるが、下記に拙案を示す。

−理念
・地球規模の発展と調和の同時実現
 テロの発生をはじめとする世界秩序の混乱の最終決着のためには、地球規模での発展と調和の同時実現が不可欠であり、世界全体がこの方法を模索すべきである。

・国連強化と国家主権の基本的維持
 上記の目的を達成するためには、国際的な協力・調整機能の強化が不可欠である。この実現手段としては概ね国連の強化によるのが実際的である。
 最終的な世界秩序形態としては、統治権力、警察力、軍隊及び公的な福祉の主体としての相対的に強い主権国家(またはその地域連合)と、十分な調整機能を持ちながらも相対的に弱い国際調整機関または世界連邦政府の組み合わせを目指す。
 なお、主権を占有する強力な「世界単一政府」に近付き過ぎる事は、地球を「継ぎ目のないボール」、「他者が存在しない世界」にして行く事についての危険性が懸念されるために明確に避けるべきである。

−国連機構改革
・国連各活動機関の機能強化
 発展途上国の貧困撲滅、機会の不平等の解消および経済発展の促進のために、経済社会理事会、その各下部機関および総会の自立的な各補助機関の機能を強化する。
また、この目的のため、現在主に自発的拠出金によるこれらの機関の活動経費の負担を、通常の分担金とは別に、「活動分担金」として負担能力に応じて各加盟国に義務付ける。

・国連常設警察軍の創設
 国連各加盟国兵力の一定比率(5%程度)の国連への供出を義務付け、国連常設警察軍を創設する。
 これにより安全保障理事会による迅速な措置を可能にし、国連憲章の精神に従って各国の個別自衛権及び集団的自衛権の行使を必要最小限に留める。

・安保理常任理事国の拒否権制限
 安全保障理事会の常任理事国による実質事項に対する拒否権を、国連総会での90ないし95%以上の賛成により行使不可と出来るようにする。
 これにより、加盟国の圧倒的多数の意志と安全保障理事会の決定との乖離を防ぐ。

−その他−
・ 主権国家−広域圏−国連
・超大国と地域大国
・パレスチナ問題解決策
・西洋、イスラム及び諸宗教
・統一と多様性
・価値の統合
・未来へ

 

                       以上

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