−企業経営戦略−

 ・儲かる企業 −今後の戦略経営のための留意点− (2002/3/16 執筆中)

「戦略とは大局的に勝利するための、決然とした意志を伴う差別化された包括的シナリオ、概略作戦書である。」

■ はじめに −戦略無きものは敗れ去る−
・変化の時代

今日、日本経済はデフレスパイラル前夜と言われる程危険な状態に見まわれている。この原因として、バブルの後遺症を克服出来ていない事、少子高齢化による消費の縮小、冷戦の終焉による中国はじめ新興工業国の出現による国内空洞化現象等が言われている。
だが、なにより最大の原因はマクロにおいては、これらに対応出来ていない政府の経済産業政策であろう。
このマクロ経済状況を変えるためには、主に個人レベルで現政権の倒閣を図り新政権の成立を促す投票等の政治的活動が必要であろう。
同時にミクロにおいては、同じくこれらに対応出来ていない各民間企業自身の問題である事は言を待たない。
今後の変化の時代を生残りあるいは創業するためには「戦略経営」が必要であると言う事は、既に言い旧された感がある。
今日、何らかの「戦略経営」または「経営戦略」への取り組みをしている企業が殆どと思われる。
だが、これが成功し低迷を覆し成長に向かっている企業は少ない。
何かが足りない。
著者は、この原因の最大のものを戦略策定における「決然とした意志」とする。
これを織り込んで冒頭の戦略の定義としてみた。
「決然とした意志」を伴う「差別化」は、意味としては選択と集中と言いかえる事も出来る。
多くの企業で「戦略」が中長期経営計画の単なる枕詞、お飾りになっていまいか。
今後、益々加速する変化の時代においては、真の意味での「戦略」を持たない企業は敗れ去り消えて行く事になるのは必然であろう。

・信長の「天下布武」と信玄の「風林火山」の違い

「戦略」を日本史の中に見出せば端的な例の一つとして、信長の「天下布武」と信玄の「風林火山」が挙げられるだろう。
この二つはともに戦場での旗印に掲げられたものであるが、信長の「天下布武」は後述する広義の経営戦略の中の「ビジョン」に該当するものである。
即ち、「天下布武」は目指すべき未来像を示している。天下を武力によって統一し平定するという強い意志が感じられる。
一方、信玄の「風林火山」は「戦術」に該当すると思われる。
これは広義の経営戦略の下位の概念に該当する。
即ち、「風林火山」は合戦の作戦パターンまたは個別の合戦においての戦い方を示している。
それぞれを旗印にした両者のこの違いが、最終的に概ね天下を統一した者としない者の違いとなったと思われる。
また、その信長にしても「天下布武」は目指すべき未来像ではあっても、それによって最終的に何を実現させたいのかという「理念」、「ミッション」ではなかった。天下を武力によって平定した後の目的が明示されていない。もちろん信長は楽市楽座等に表された様に自由な社会を目指していたと考えられる。
だが、当時の人には、必ずしもそれが明確では無く、様々な疑心暗鬼を生み最終的に明智光秀により本能寺の変で亡ぼされた。

■ 戦略経営における各概念

ここで、戦略経営の各用語の概念整理をして見たい。
広く戦略経営と呼ばれるものを各フェーズに分けると、「ミッション」、「ビジョン」、「戦略」、「計画」、「管理」、「業務」となる。
「ミッション」は、経営理念と呼び変えてもいい。
ミッションとは、文字通り使命という意味であるが、経営を通して最終的に何を目指すのか、社会になにを還元するのか、己の存在価値(レーゾンデートル)は何かというところである。
「ビジョン」とは、文字通り未来像の事である。ミッションを受けてそれを具体的な姿とした場合どう表されるのかという事である。
「戦略」とは、ビジョンを受けてそれを実現させるための包括的シナリオ、概略作戦書の事である。
ここまでが広義の戦略である。
次に、「計画」とは、戦略に期限と経営資源の投入量等を入れて具体化したものである。
「管理」とは、計画を実行していくための現場での指揮と結果を受けてのフィードバックの事である。
「業務」とは、各員の戦い方である。
ここまでを「戦術」という。あるいは、「計画」を各方面と捉えれば「戦域」と呼ぶ事も可能だ。
なお、戦略を立てるに当たって重要な要素として、「環境」と「ドメイン」の2つが挙げられる。
上記は各戦略経営の書籍の中の平均的な区分を基にしたが、各企業で違っていてももちろんいい。
だが、戦略経営を実行するためには、意識化して区分しておく必要がある。

■ミッション
ある企業のミッション(経営理念)に以下のようなものがあった。
「先端○○の分野において、深い専門知識と改革指向を持ち、顧客に信用される企業を目指す。」
これでは弱い。言葉として弱い。
「顧客に信用される企業を目指す。」では信用されてどうなるのかが述べられていない。
老舗のパン屋さんならこれで良いが、自ずから分野、規模によってミッションは違ってこなくてはならない。
この企業の場合、「先端○○の分野において」、「深い専門知識と改革指向を持つ」そうであるから、「広く社会の発展に寄与する。」ぐらいの事は述べたい。
ミッションには、自社の置かれた立場に応じたある程度の気宇壮大さと練り上げ磨き込んだ思い入れが必要である。
そうでないと、己の存在価値(レーゾンデートル)になり得なく、何の意味もない。

■「環境」と「ドメイン」


■ビジョン
数字

■戦略
■計画
■管理
■業務

■ 戦場と敵
「敵を知り己を知れば、百戦危からず。」 (孫子)


■ 組織・ルール編 

「右肩上がりの成長の時代が終わり、多くの企業で意志決定の基準、責任体系の再設計が必要となっている。」

「組織は人体の様に各部位に機能が分かれた上で、協力と牽制により初めて高度な活動と成果を生み出す事が出来る。特に重要なのは細胞の活力と意志決定をする頭脳及びそれを各部位につなぐ背骨(脊髄)である。」

「構造改革とは、発展のためのインフラ造りである。これは国家においても企業においても明確な理念、ビジョン、戦略の下に行われる必要がある。」

構造改革とは、各員の自発性を引き出し発展を達成するのためのインフラ造りである。

■ 士気

「リーダーシップとは、各メンバーの自主性を引き出し目標に向け動機付ける事である。」 (カルロス・ゴーン)
リーダーシップとは、行動に向け人を動機付ける事である。(カルロス・ゴーン)

−経営計画・業績評価−

■ 勝算

「リスクには確率で管理すべきものと、確率で管理すべきでないバイタルなものがある。」


■ 出師の表

「こういうシナリオで目的を達成すると言う決意文、現代板「出師の表」が全社、各部署レベルで必要である。多くの企業で戦略シナリオが絵に描いた餅になっているのは決然とした意志を欠いているからである。」


−機能・構造−

−活動−

 

 

                       以上

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