・アメリカの亀井さん (2003/1/25)

報道によると、自民党の亀井前政調会長が今アメリカに行っている模様。

許永中との関係が取り沙汰される等一般にダーティーなイメージがあり、公共事業
を中心とした積極財政の持論から「平成の田沼意次」とも言われる亀井氏ではある
が、筆者が、一定のレベルの強固な国家観を持つ「保守本道」の政治家として、小
沢一郎、中曽根康弘両氏とともに肩入れし、常時その言動をウォッチしているうち
の1人である。(筆者は、この系譜に安倍晋三氏が連なると見る。)

小沢、亀井、中曽根の3人は、集団的自衛権容認、憲法改正推進、積極財政を含む
経済政策、不良再建処理至上主義反対、消費税の福祉目的税化提唱(中曽根氏は不
明)等で国家観、政策的に共通点が多い。

一方では、首相公選制(小沢氏強い反対、亀井氏反対、中曽根氏提唱者)や規制緩
和(小沢氏包括的規制撤廃、亀井氏漸進的緩和、中曽根氏推進)のように、スタン
スの異なるものもいくつかある。

また、今回のイラク攻撃に対する対応に表れるように、対米スタンスには大きな違
いがある。
現在の小沢氏は、国連至上主義者。国連の新決議と要請を必要十分条件として、こ
れらが無ければアメリカのイラク攻撃に反対。逆にこれらがあれば積極的に協力す
る立場。
中曽根氏は、ほぼ一貫した親米論者。国連決議が無くとも、「十分な証拠」がある
等の条件が整えば積極的に協力する立場。

今回の亀井氏訪米で、亀井氏のスタンスとアメリカとの駆け引きの微妙な点が浮き
上がる。

また余談だが、今国会で野党が提出予定の公共事業受注業者からの企業献金禁止を
内容とした政治資金規正法改正案について、江藤・亀井派がこれらの企業献金の建
設業協会一括プール制等を条件に呑めば、今まで不可能と思われていた菅直人氏と
の小泉倒閣共闘、内閣不信任案成立も小沢氏を仲介に実現する可能性が出てくる。

今回の亀井氏訪米が、日米関係、国内政局にどれだけの実際的な影響をもたらすか
は未だ不明だが(25日午前中現在で、ネット上の米国側報道0件、日本側報道多数)、
亀井氏は多方面の分野について発言(放言?)をしており、政治が面白くなる事だ
けは確かである。

以下、今回の訪米に関する各引用記事の後に、筆者の短いコメントを載せる。


■「日本の不況は人災」=小泉内閣の経済政策めった切り−亀井自民党前政調会長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030123-00000115-jij-pol
 【ワシントン22日時事】訪米中の自民党の亀井静香前政調会長は22日、ワシ
ントンのシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)
で講演し、「日本の不況は人災だ」と小泉内閣の経済政策を厳しく批判し、「内閣
支持率は、つるべ落としのように落ちていくと思う」との見通しを示した。
(時事通信)[1月23日7時2分更新] ■

■亀井氏、首相の経済運営批判
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030123-00000002-yom-pol
 【ワシントン=柴田岳】訪米中の自民党の亀井静香・前政調会長は22日昼(日
本時間23日未明)、ワシントンのシンクタンク「アメリカン・エンタープライズ
研究所」で講演した。
 日本経済の現状について「日本経済は惨たんたる状況だ。小泉首相は(2001
年4月の)自民党総裁選の公約通りマイナス成長路線をとり、改革は何一つ実行さ
れていない。防災など必要な公共事業は実施して内需を拡大し、経済を活性化すべ
きだ」と述べ、首相の経済運営を厳しく批判した。
 さらに、「自由主義経済の運営には米国、日本それぞれ独自のやり方がある。猿
まねのように外国のシステムをまねたことが日本の無気力な経済状態を作った。民
間が力を失っている時は『官』が出て行くのは当然だ」と指摘した。
 小泉内閣の支持率に関しては、「今年はつるべ落としのように下がっていく。
(高支持率は)物価が下がったことに喜びがちな女性や年金生活者のお年寄りが拍
手を送っているからで、働く人たちはこんちくしょうと思っている」などと述べた。
(読売新聞)[1月23日10時45分更新] ■

<筆者コメント>
AEIというと、共和党の巣窟。今回の訪米は、やはり米政府の戦略的意図による
招聘の要素が大きいだろう。
それに対し亀井氏が、宿敵小泉首相の経済政策を世界に向かって思いっきり批判さ
せてもらえる舞台と跳び付いたものだろう。
当然中曽根氏の意向も強く働いている。


■<米国務副長官>日本経済に強い懸念 亀井静香氏との会談で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030125-00003018-mai-pol
 アーミテージ米国務副長官は24日、訪米中の自民党の亀井静香前政調会長との
会談で、「(安全保障面での)同盟関係の強化のためにも、日本経済に(早く)し
っかりしてもらいたい」と述べ、回復が遅れる日本経済に強い懸念を示すとともに、
小泉政権に経済成長につながる構造改革の実を早くあげるように迫った。
(毎日新聞)[1月25日11時7分更新] ■

■米国務副長官、日本経済は「力強いパートナーではない」
http://www.asahi.com/business/update/0125/005.html
 アーミテージ米国務副長官は24日、訪米中の亀井静香・前自民党政調会長と会
談し、日本の経済状況について「懸念を表明する。力強いパートナーとはいえない」
などと述べた。会談後、亀井氏が明らかにした。
 小泉純一郎首相の経済政策批判の先鋒(せんぽう)に立つ亀井氏はアーミテージ
氏に対し、「小泉さんをあまりおだてないでほしい」と述べ、「小泉改革」への支
持を続ける米政府に注文をつけた。さらに、「今の間違った政策をこれ以上展開す
るわけにはいかない。これは日本が(自ら)きちっとやるべき問題だ」などと話し
た。
 亀井氏は、米軍横田基地の管制権の返還問題をホワイトハウス当局者に続いて提
起したが、アーミテージ氏は「北朝鮮の問題がどう解決していくかということと重
要な関係がある」と答え、北朝鮮情勢が改善しない限り難しいとの考えを示したと
いう。
(asahi.com) (01/25 11:35) ■

■「小泉首相おだてないで」…米国務副長官会談で亀井氏
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030125-00000204-yom-pol
 【ワシントン=柴田岳】自民党の亀井静香・前政調会長は24日午後(日本時間
25日未明)、米国務省でアーミテージ国務副長官と会談し、日本経済の低迷に関
連し、「小泉首相は180度間違った政策をこれ以上続けるべきではない。米国は
首相をおだてないでくれ」と述べ、小泉首相の経済政策を批判した。副長官は「日
本経済の現状には重大な懸念を持っている」と強調した。
 亀井氏は、在日米軍横田基地の航空管制権について「成田、羽田空港の航空管制
が狭くなっている。日本に航空管制を持たせることを技術的に検討してほしい」と
一部引き渡しを要請。副長官は「北朝鮮問題の行方と重要な関係がある。要請に留
意する」と述べた。
 米国のイラク攻撃について、亀井氏は「イラクが危険国家である証拠を開示し、
アラブ諸国が戦争を望むかどうかを確認してほしい」と注文。副長官は「理解する」
と述べた。
 一方、亀井氏はケリー国務次官補(東アジア・太平洋担当)とも会談した。次官
補は、対北朝鮮政策について「拉致問題を置き去りにして北朝鮮問題を解決するこ
とにはならない」と語った。
(読売新聞)[1月25日11時37分更新] ■

<筆者コメント>
アーミテージ長官が日本経済の低迷に懸念を表明したのは、亀井氏が言わせた面が
強い事がわかる。宿願が叶って、亀井氏は本望だろう。


■イラク攻撃前に証拠開示を=亀井自民党前政調会長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030123-00000121-jij-pol
 【ワシントン22日時事】訪米中の自民党の亀井静香前政調会長は22日、ワシ
ントンで講演し、イラク問題で米国に対し、(1)イラクが危険な国家であることの具
体的証拠の開示(2)対イラク武力行使に関する周辺国の賛意の確認−を要請した。そ
の上で、こうした条件が整えば、日本は直ちに特別立法を含めた実効性のある対米
支援を検討しなければならないとの考えを示した。
(時事通信)[1月23日9時1分更新] ■

■<亀井静香氏>小泉首相の支持率はつるべ落とし 米で講演
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030124-00000111-mai-pol
 【ワシントン佐藤千矢子】自民党の亀井静香前政調会長は22日、ワシントン市
内の米シンクタンクで講演し、小泉純一郎首相の支持率について、デフレ政策を歓
迎する女性や高齢者に支えられたものとの見方を示したうえで「今年はつるべ落と
しのように下がっていく」と述べた。
 米軍がイラク攻撃への動きを強めていることについては、(1)イラクが危険な
国家という具体的証拠を世界に開示する(2)イラク周辺諸国が武力行使を熱望し
ているかどうかを確認する――を米国に求め、これらの条件が満たされれば日本は
「憲法の制約はあるが、ただちに特別立法を含めて実効ある支援をしなければなら
ない」と語った。
(毎日新聞)[1月23日22時41分更新] ■

■対イラク攻撃で米、日本に戦後復興支援など3項目要請へ
http://www.asahi.com/politics/update/0125/003.html
 米国が対イラク攻撃に踏み切った場合、米政府は同盟国日本に対し、(1)武力
行使への支持表明(2)作戦への後方支援(3)戦後の復興支援−−の3項目の支
援を望むことになるとの考えを米国防総省高官が、訪米中の亀井静香・前自民党政
調会長に伝えていたことが23日、明らかになった。
 亀井氏によると、同高官は、フセイン・イラク大統領が過去に隣国や自国民に対
して化学兵器を使った経緯などを指摘、「サダム・フセインは危険な男だ。彼が改
心する見込みはない」などと述べ、武力行使が不可避になりつつあることを示唆し
た。
 そのうえで、日本への要望として、「武力行使を支持してほしい」と同盟国とし
ての政治的な支持表明を求めた。また、「後方支援の態勢をとってほしい。戦争が
終わった後の復興支援にも期待している」などと語ったという。
 米政府はこれまで対イラク戦での支援について、「何をするかは日本政府と国民
が決めること」(パウエル国務長官)として、表向きにはあいまいな形にしてきた。
武力行使の判断の時機が近づくなか、小泉政権とは距離を置く党内実力者の亀井氏
に伝えることで、内政干渉の印象を避けつつ、米政府の意向を伝える狙いがあるも
のとみられる。
 同高官は、武力行使の際の軍事協力に消極的な姿勢が伝えられるトルコ、サウジ
アラビア、ヨルダンなど周辺国の情勢についても「公式の支持を得るのは難しいが
実質的な支持は取り付けている」と説明したという。
(asahi.com) (01/25 07:14) ■

<筆者コメント>
「国連決議」というフォーマルなものを条件とする小沢氏との違い。亀井氏には実
質で観て行こうという傾向がある。
また、大国の駆け引きの場である安保理事会よりも、周辺当事国の賛意を条件とす
るべきとの一定の考えがあるのだろう。
しかし、「周辺当事国の賛意」を何処までとするのかの基準が無い。
今回は、訪米の経緯からいっても、かなり踏み込んだアメリカ寄りの発言をしたと
見るべきだろう。


■<中曽根元首相>「イラク攻撃で特別立法を」 派閥総会で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030124-00000162-mai-pol
 自民党の中曽根康弘元首相は23日、江藤・亀井派の総会で、米国がイラクを攻
撃した場合の対応について「特別立法をするなり、堂々たる態度をとらなくてはい
けない。湾岸戦争の時のような姑息でいい加減な態度はとるべきではない」と述べ、
イラク新法の制定に積極的な考えを示した。
(毎日新聞)[1月24日2時21分更新] ■

<筆者コメント>
一方、亀井氏が留守の江藤・亀井派の総会では、中曽根氏が示し合わせたように呼
応する。


■日本の核武装論を否定=「広島と長崎、2度とごめんだ」−亀井自民党前政調会長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030124-00000384-jij-pol
 【ワシントン23日時事】訪米中の亀井静香自民党前政調会長は23日、ワシン
トンのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)で講演し、北朝鮮の核開発
問題に絡む日本の核武装論が米国内で取りざたされていることについて、「そんな
こと(核武装)を考える日本人や政治家は絶無だと思う。日本は核を持つべきでは
ない」と、日本の核兵器保有の可能性を全面否定した。出席者の質問に答えたもの
で、亀井氏は「2度と核兵器を使ってはならない。広島と長崎はもう2度とごめん
だ」と強調した。 
(時事通信)[1月24日9時2分更新] ■

■亀井氏「広島と長崎、2度とごめん」
http://www.asahi.com/politics/update/0124/005.html
 訪米中の亀井静香・前自民党政調会長は23日、ワシントンのシンクタンク戦
略国際問題研究所(CSIS)での講演で、北朝鮮の核開発に対抗する日本の核武
装論が米国内で論議されていることに触れ、「日本は核を持つべきではないし、世
界のどの国も今後使用することがあってはならない。広島と長崎でもう二度とごめ
んです」と語った。
 米ワシントン・ポスト紙が日本の一部国会議員の発言などを引用して核武装の可
能性に言及したことについて問われた。亀井氏は現在の広島県庄原市出身で、父や
姉が救護で被ばくした。
 「山並みの向こうからあのきのこ雲が上ったことをいまも覚えている。2、3日
たつと、ぼろぼろになった人たちがはいながら逃げてきた」と当時の状況を語り、
「戦闘員でもない無辜(むこ)の民が一瞬にしてそうなった。どんな大義の下でも
核兵器は使うべきではない」と主張した。
(asahi.com) (01/24 19:34) ■

<筆者コメント>
ここは、言葉通り受け取るべきだろう。
因みに、亀井氏はかつて広島原爆慰霊碑の「過ちは二度と繰り返しませぬから」碑
文について、「原爆を落としたアメリカが言うなら分かるが、落とされた方が言う
のはおかしい。」と発言し、国内で朝日新聞等により問題発言とレッテルされた事
がある。(思えば可笑しな時代だった。)
米政府と阿吽の呼吸で訪米している今回は、当然これには触れないだろう。


■石原都知事、国政復帰の可能性=亀井自民党前政調会長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030124-00000381-jij-pol
 【ワシントン23日時事】自民党の亀井静香前政調会長は23日、ワシントンで
の講演で、親密な関係にある石原慎太郎東京都知事の動向について「彼が、東京都
知事だけではどうにもできず、基本は国政と思っていることをひしひしと感じる」
と述べ、石原氏が今後、国政復帰を目指す可能性があることを示唆した。 
(時事通信)[1月24日9時2分更新] ■

■ <亀井静香氏>党総裁選 自らが立候補する意欲改めて示す
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030125-00001007-mai-pol
 【ワシントン佐藤千矢子】訪米中の自民党の亀井静香前政調会長は24日、ワシ
ントン市内で会見し、9月の党総裁選について「景気を立て直す政権を作らないと
いけない。そういうことをできる人が立候補するなら、応援してもいいが、そうで
なければ私自身が立候補しなければいけない」と述べ、景気回復の断行を支援の条
件に挙げ、そうした候補者が出ない場合は自らが立候補する意欲を改めて示した。
(毎日新聞)[1月25日10時10分更新] ■

■亀井氏、米政府当局者に横田基地の管制権返還要求
http://www.asahi.com/politics/update/0125/004.html
 訪米中の亀井静香・前自民党政調会長(元運輸相)は23日、朝日新聞記者と会
見し、ホワイトハウス当局者との会談で、現在、首都圏の空域の大半の管制を担当
している米軍横田基地について、日本側に管制権を譲るよう求めたことを明らかに
した。基地の軍民共用や返還には触れなかったという。
 亀井氏は、「隣接する羽田、成田の管制空域が狭く、民間航空機のニアミスが起
きやすい事態になっている」として管制権の返還を求めた。これに対し、当局者は、
「在日米軍の役割分担を協議するなかで検討していきたい」と述べたという。関係
筋によると、米政府側は、日本が集団的自衛権を認めていないことなどから、返還
には難色を示したという。
 横田基地をめぐっては、石原慎太郎都知事が昨年10月に訪米した際、国務省に
返還や民間利用などを求めたが、米国側は「両国政府間で議論されるべき問題」と
の立場をとっている。
(asahi.com) (01/25 09:27) ■

<筆者コメント>
石原都知事国政復帰と言い、自ら立候補と言い相変らずきな臭い。
横田基地の管制権返還要求は、石原氏の目論む基地返還への援護射撃だろう。


<まとめ>
亀井氏の今回の訪米での小泉経済政策批判は、政策転換を促すというよりも外圧を
使った退陣要求といって良いだろう。
竹中金融相が、昨年10月ハバード経済諮問委員会委員長に「米政府は竹中氏が優
れた改革者だと信じ続けている」と言わせる等して、外圧を使って不良債権処理の
ハードランディング路線「総合デフレ対策」を通した事への対抗だろう。
これを機に、既に始まっているアメリカ政府内部からの小泉経済政策批判がより高
まるのか、それとも単発で終わるのか見極めたい。

また、今回の亀井氏の発言がどの程度小泉首相を挑発する効果があったかも注目点
である。直情的な首相の事、何らかの形で猛烈な反撃を仕掛けてくるかもしれない。
あるいは、完全無視を決め込むか。
竹中金融相が再びハバード委員長に小泉経済政策の支持を表明させる程度の事は、
早速に有りそうである。

一方、今回亀井氏は「具体的証拠」「周辺諸国の熱望」を条件に、イラク攻撃への
積極的対米協力を打ち出した。
イラク攻撃が始まるまで何も決めないというスタンスで恐らく無原則、なし崩し的
な協力を強いられる事になる現小泉政権よりは主体性のある態度だが、国連新決議
のようなクリティカルな条件と違い、「周辺諸国の熱望」のようなどうとでも出来
かねない条件では、やはりアメリカに引きずられて「自動参戦」させられる危険は
大きいだろう。

亀井氏自身が、アメリカとの取り決めた条件を背負って、イラクと周辺諸国に乗り
込みイラクの査察全面協力や、フセイン大統領亡命同意を取りつけて来る等なら別
だが、そうでなければ事態を動かす手段が無い以上、やはり「自動参戦」は避けが
たいだろう。
現在党、政府で無役の亀井氏が動くつもりがあるのか、あるとした場合その効果は
出るのかウォッチを続けたい。

筆者自身は、イラク攻撃への日本の態度としては、国連新決議と要請を必須条件と
して、その上で地域秩序と国際秩序の最大化、リスクの最小化に適うなら協力する
と世界に向けて表明し、それによって得た発言力を背景に大物特使を中東に派遣し
最後までイラク攻撃回避の道を探るべきだと考える。

現政府にそのような構想力と実行力があるはずもなく、この意味でも小泉首相は一
日も早く退陣すべきである。

しかし、もし今回の亀井氏の訪米が「自動参戦」に道を開くものならば、筆者が肩
入れしてきた政治家の1人ではあるが、亀井氏についても言論によって叩かねばな
らない事になる。

 

                       以上

http://www.asahi-net.or.jp/~EW7K-STU/#提言

http://www.asahi-net.or.jp/~EW7K-STU/