ニールセダカがイギリスのみで発売した、何枚かのオリジナルアルバムからセレクトして、あのエルトンジョンが自分のレーベルロケットから発売したニールセダカロケット第一弾となるアルバム。
　良質な１９７０年代バリバリのポップソングが並んでいるが、3「Laughter In The Rain（邦題：雨に微笑みを」や7「Love Will Keep Us Together邦題：愛ある限り」5「Solitare」等のヒットソングも入っていてお徳用。

　私の個人的なお気に入りは他に、ピアノが素敵な「The Other Side Of Me」、心地よいポップな「Endlessly」、ちょっとばかしキャロルキングの「It's Too Late」を彷彿させるようなサウンド「Alone In New York In The Rain」等。

　１９７０年代の隠れた名盤。そして隠れた名曲も入ってます。
　「悲しき慕情」のスロージャズバージョン。これは原曲を聞いていれば、結構目からウロコが落ちるものです。
　他にもいい曲ありますが、何といっても「Your Favorite Entertainer」「Hungry Years」の２曲は、はずせない超名曲。もしかしたらニールの中でも名曲？もしかしたら１９７０年代ポップスの中でも？・・・
　あと個人的にお気に入りは、ニールセダカの娘さんのダラセダカ作という「Hey Mister Sunshine」。これはピアノだけで歌う、あまりにもピュアな詩とサウンドに、ちょっと感涙です。

　エルトンジョンのロケットレーベルに移っての実質オリジナル第２弾。このあとニールセダカはエルトンジョンとの間にトラブルを起こして、このレーベルを去ることになったようなのですが、結局それで第二期黄金期もおわりとなってしまったようです。
　なんかそれを考えると切なくなるような名曲が並びます。特に「Perfect Strangers」なぞ、旅先で聞いたりすれば、いっそう切なさが増して良い（ちょっとマゾかな？）。
　ニールセダカの曲はアレンジ自体が、もう１９７０年代そのもので、やはりここでも郷愁を誘う美しいサウンドが非常に心地よいのであります。