セミの大変身を観察!

対象年齢:観察は小学生未満からOK。
       夜,戸外に出るので,小さい子は,おとなの人といっしょにやってください。


 真夏の夜,くらやみの中で,すばらしいドラマが……。

 セミの羽化って,写真では見たことがある人が多いと思うけど,本物を見た人は,そんなに多くないと思います。実際に見てみると,とても感動的なものです。
 では,なるべくラクに観察できる方法を,ひとつ。

【用意するもの】
懐中電灯,虫さされに弱い人は,虫よけスプレーなど。

【観察しよう】
  まずは,昼間のうちに,セミの出てきそうな場所をさがしておきます。

 どんな場所にセミが出てくるか。
 まず,セミのよく鳴いている,木のある場所に行きましょう。そして,ひざの高さ〜背の高さぐらいのところをさがして,セミのぬけがらがたくさんあるようだったら,OK! 地面に指の太さぐらいの穴がぽつぽつ開いている場所もOK! この穴は,セミの幼虫が出てきた穴なのです。
 街の中でも,木の多い公園などに行けば,このような場所が,きっと見つかると思います。

 さて,夕方になったら,セミの幼虫をさがしに行きましょう。さがすのは,なるべくムシ暑い日がいいでしょう。日没時刻から真っ暗になるまでがチャンスです。早い時間なら,地面や低い場所。懐中電灯をつけないと見えにくくなってきたら,もう少し高い場所を中心に,さがしてみます。見つかりましたか?

 セミの幼虫が,もう,動かないようだったら,その場で観察するしかありませんが,まだ歩いている途中だったら,大急ぎでお家に持って帰れば,部屋の中で羽化を観察することができます。
 セミの幼虫を壁や,とまり木のようなものにつかまらせて,じっくり観察しましょう。部屋は明るくても平気です。幼虫が動かなくなったら,絶対に手でさわらないように。

 ここから先の「感動のドラマ」は,見た人だけのお楽しみ。


  ちょっとだけ羽化のようすをお見せしましょう。
これはアブラゼミです。

【もう少し観察してみよう】(ちょっとくわしい説明)
 セミは幼虫でも,種類がわかります。
・ニイニイゼミは小さめで泥がついています。
・アブラゼミとミンミンゼミは似ています。どちらも飴色のつやのある幼虫ですが,触角の形がちがうのがポイント。触角の根元から2節目がやや短く,3節目が長いのがアブラゼミ。
・ヒグラシはアブラゼミよりもちょっと小さい。
・ツクツクボウシは,ヒグラシよりもさらに小さくてスリム。やや色が薄いのも特徴。
・クマゼミは大きいので,見慣れれば,間違えません。

 幼虫のいた場所で鳴いているセミの種類がわかっていれば,だいたい,わかりますけどね……。

→「身近な自然で遊ぼう」目次へ
→Home