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Taylor NS72CE
2003年




ナイロン弦のギターに少しはまり、購入したのがこのTaylor NS72CEです。
条件は@生音が良いこと  Aネックの状態が良くて弦高が下げられること  BPUを通した音が良いことです。
少し前に河野コンサートギターを購入したのですが、河野ギターは生音はいいのですが、PUのついていない完全なクラシックギターですので、PU付きでいい音の出るギターが欲しくなったのです。
購入時の候補はホセラミレスの4CWEとこのTaylor NS-72CEでした。
クラシックギターの価格は恐ろしく高額なものが多いですが、エレガットギターであれば、最高機種でも買える額です。
河野ギターがクラシックギターの音のリファレンスになっているので、これに対して見劣りのするのは対象外ということで、このギターの購入となりました。 実際Taylorのギターの購入は初めてだったのですが、NTネックでネック調整が簡単にできることと、弦高も低くセットできることが購入の決め手になりました。

音のほうは低音がしっかり出ていて優等生的な音です。河野ギターは7フレット付近の高音弦の音がきれいですが、低音が不足気味です。それに対して、このギターは低音がしっかり出ています。
ただトータルで音の評価をすると河野ギターの方が音量と音の深みで勝っているように思います。

クラシックギターの中古はネックが順ぞりになっているものが多く、またサドルを削っても弦高を低くセットできる範囲も限られています。 ナイロン弦でも使用後もずっと張りっぱなしは良くないと思います。
このギターも購入時には少し順ぞりで12F6弦の弦高が3.5mm程度で決して高くはなかったのですが、ネック調整をしてもらい3.0mmの弦高になりました。ネック調整ができることは非常に便利です。




このギターは米国で買い付けたものらしく、GUITAR WORKSというラベルが貼ってあります。
後ろに付属のギターケースが見えますが、Taylorのギターのケースは豪華でしっかりした作りになっています。
その分ケースに入れて持ち歩くととても重いです。 でも豪華なケースというのはTaylorギターの一つの売りになっているのではないでしょうか。



PUシステムはFishmanのPro-Blendでピエゾとコンデンサーマイクのブレンドができるタイプだと思っていたのですが、コンデンサーマイクではなく、SBTと書かれているのでSound Board Transducerの略でFishmanのSBT素子なのでしょうか、表板の振動を拾うタイプとのブレンドのようです。
さすがに二つのPUの音をブレンドできるので使い勝手が良いと思います。生音に近い音が欲しい場合にはSBT側がいいのですが、ハウリングしやすいので、その時にはピエゾ側にブレンドを調整することが出来ます。
ピエゾだけでは弦の音という感じでどんなギターでもピエゾの音になってしまいますので、ボードの音を拾うSBTとのブレンドは必須ではないかと思います。 音の傾向はどちらかというと低音側に振ってありハウリングよりは生音を意識しているような音作りではないかと思います。



ナイロン弦のギターはスチール弦のギターに比べて価格に対する音の良さのカーブがねているような気がします。
つまり2倍の価格のギターは音の良さが2倍ではなく、1.2倍くらいといった感じです。それに比べてスチール弦のギターはある程度までは価格と音の良さはリニアになっているのではないでしょうか。そのため、ナイロン弦のギターの良さにはまってしまうと際限なく予算が必要になってしまいます。1本だけいいギターがあれば良いと言うのなら問題はないですが。
とにかくこれ以上深みにはまるのは止めにしておきます。
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