ノート(青)


Ovation 1719-1 Custom Legend 
1998年

2006年4月購入

OVATION 1719 Custom Legend です。 サイモン&ガーファンクルのポールサイモンがセントラルパークでのコンサートで使っていたギターです。 ポールサイモンの1719は黒でしたが、このギターはサンバーストです。
98年製でOPアンプはOptimaと言われているもので、チューナもついていて非常に使いやすいです。
ディープボールですので、生音でも低音がしっかりと出ていて高音弦の響きもきれいです。

なんといってもOVATIONの特徴はアンプを通した時のOVATIONの音です。 生ギターの音とは違いますが、特徴的なOVTIONの音で、EQを使えばいろいろな場所で最適なセッティングができます。
また、プレーアビリティとしてはネックが非常に細く、また弦高をかなり低くセッティングできるので、エレキギターを弾く感覚でアコースティックギターが弾けます。

現在弦高は1.8mm程度になっています。 サドルの高さはサドルの下に敷いてあるシムと呼ばれる特殊な板の枚数を変えることで調整します。 このギターを購入したときにはナットが高く、ローフレットで弦のテンションが高かったので、ナット溝の深さを調整しましたので、今は非常に弾きやすくなっています。

 

OVATIONのギターはピックガードがないことからも、指弾きを主眼に作られているのではないかと思います。
また、アンプを通して弾けば音量はコントロール可能なので、ピックを使ってもあまり大きなストロークでかき鳴らす必要もないでしょう。

表面板にはAAAのシトカスプルース単板を使っているので、音のバランスは非常に良いのですが、他のアコースティックギターと違い側板と裏板がボール状で単板を使っていないため、音量はマーチンなどと比較すると少し不足します。 この点はアンプを通すと問題ないので、やはりアンプを通すのが最適なギターという感じがします。

Custom LegendはOvationのサウンドホールギターの中でトップに位置するギターで、ブリッジのところの彫刻といい、アバロン貝の装飾といい、なかなか美しいギターです。


Ovationのギターのネックは非常に薄くて弾きやすいのですが、あまりネックの反っているのを見たことがありません。 このネックは5層構造となっていて、たぶんネックの強度にはかなり気を使っているのだと思われます。

また、ハイフレットにカポタストを付けても、ほとんどチューニングが狂わず、低音から高音までバランスの良い音で鳴っています。   よく出来たギターだと思います。

ネックにはかなり気を使っているのですが、Ovationの弱点は表面板のAブレーシングと言われるブレーシングにあります。  このブレーシングでは強度不足のため、ブリッジが浮いたり、ブリッジの後ろが、膨らんだりしているギターが多いようです。 私は弾いた後は必ず弦を緩めていますが、弦を張ったままにした場合には、問題がありそうです。


 

プリアンプはOptimaと言われる物。 イコライザーの他にノッチフィルターがあり使用場所によりハウリングの起きる周波数をカットすることができるようです。  また、チューナがついており、これも便利です。  

また出力は高インピーダンスの1/4”ジャックの他に低インピーダンスのキャノンXLRコネクタ出力もついています。  音の方はOvationの音で、イコライザーの設定次第で場所に合わせた設定が可能です。

ということで、生ギターとしてはベストとは言えませんが、アンプを通すという用途では最適だと思います。
しかし、現在は生ギターに取り付けるピックアップの性能も非常に良くなっているので、アンプを通す時に使用するギターの選択肢は現在非常に広がっています。  

その意味でこのギターはエレキギターを弾く感覚で、アンプを通したアコースティックギターの音が気軽に出せるギターということになりそうです。
トップ アイコン
トップ


ノート(青)