ノート(青)


河野 賢
Concert
1988年


Ariaのクラシックギターは合板で音量が不足と感じていたため、単板クラシックギターが欲しいと思っていました。手頃な価格の単板がないか探していました。ギブソンやマーチンのナイロンギターも試奏してみましたが、やはり音の深みという点ではローズウッドが良いようです。クラシックギターの場合どんなブランド(作者)のものが良いのか良く知らないのですが、河野ギターだけの評判はよく耳にしていたので、このギターが目に入ったのかも知れません。

このギターはサウンドホールの下側に塗装をはがすほどのピックの弾きキズがありましたが、なかなか音が良かったので購入しました。購入するときに、同じ店でハカランダの河野ギターがあり弾いてみたのですが、低音がしっかり出ていて、またキズも少ないギターでしたが、予算の関係で検討の余地はありませんでした。
ハカランダの河野ギターはこのギターの倍の価格でしたが、今考えるとお買い得ではなかったか思います。

作者の河野賢は1967年にベルギー国際ギターコンクール(エリザベートコンクール)で金メダルを受賞し日本のギター製作者の第一人者となったことは有名です。

  

ラベルにはMASARU KOHNO 1988 Model CONCERT と書かれています。河野賢氏は1998年になくなりましたが、その後、弟子の桜井氏が引き継ぎ、桜井・河野ギターとしてギターを製作しています。
このギターの製作年88年には河野さんが全て製作していたとは思えませんが、ギター内部の板にも塗装がされていたり非常に丁寧な作りになっています。



 


このギターのネックは少し順反りのせいか、サドルはぎりぎりまで削られていましたが、テンションの弱さなどを感じることはありませんでした。弦高は6弦で4mm弱で、この頃の弦高とサドルのセッテイングはこの様なものが多いように感じます。
Taylorのナイロンガットギターを買う時に、本数制限と資金捻出のために手放すことになりましたが、音の深みという点では、河野ギターは素晴らしいと思います。

録音音源  アメリアの遺言
(MP3)




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