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レーサー:中村"みっか"道一
<その1><その2>
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| PHOTO by moto-mecha |
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T.O.F これが今年最後のレースとなる。 N−NKクラスで筑波サーキットを走り、今シーズンは表彰台にも上った。 「そろそろ、表彰台の一番上を狙えるだろう!」と誰もが中村選手の事を思っていた。 天気予報を覆し、冬晴れの筑波サーキットで再び走る。 マシンも体調も万全だ。今回はチーム員の森澤選手から、初めてタイヤウォーマーを借りた。 路面温度が低い朝の予選では、タイヤを暖めてからタイムアタックしていては良いグリッドが獲得できない。 周回数も少ないので、出来るだけ前からスタートしたい。 そんな中村選手に、みんなが協力してくれる。 「彼に勝たせたい!」と、そんな気持ちが伝わってくる。 そして、予選が終了した。 中村選手は見事に予選で第3位を獲得した(4サイクルではトップ)。 決勝では、如何にして前の2台(2サイクル)を攻略するかを彼なりに考えていた。 しかし、プレッシャーは無かった。レースを楽しんでいるのだ。 スタート前の選手紹介の時にも、彼女とリラックスしていた。とても、余裕がある奴だ。 「ちょっとは緊張せんかい!」と思うほどだ。 スターテング・グリッドでヘルメットのシールドを降ろした時、中村選手はレーサーに変わった。 鋭い眼光で、第1コーナーを観ていた。 スタートのシグナルと共に中村選手は飛び出していった。 そして見事にホールショットを決めてくれた。 しかし、2サイクル勢は容赦なく中村選手との距離を縮めて来る。 中村選手には焦りは無いが、マシンの差が現れ始めている。 1周目には、既に抜かれてしまい、予選通りのオーダーで周回数を重ねて行く。 しばらくすると、第1コーナーでトップを走っていたポールポジションのNSRが転倒した。 後続車を早いうちに引き離そうとしてアクセルワークをミスったのだろう。 少し引き離されていたので中村選手は転倒には巻き込まれなかった。 これで、第2位に浮上した。 中村選手は、これ以降は終始マイペースで走り続けた。 これで今年2回目の第2位を獲得し見事表彰台に上った。 ゴールした中村選手は彼女と喜びを分かち合っていた。 今シーズン、転倒もなく自己ベストも更新できた。 来シーズンこそは、表彰台の真ん中を狙ってくれよ! |
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