「難問・悪女」創作ノート2

2010年9月

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09/01
歯医者。二度目。抜けた差し歯がはまっていた歯の根の内部を少しずつ削る。年月の間に汚れていた部分を削除するとのこと。神経のない歯だから痛いわけではないが、ドリルの振動が上顎に響く。終わると疲労困憊。歯医者は苦手だ。さて、9月に入った。「平安悪女」プロローグが終わっていよいよ悪女の列伝が始まる。トップバッターは百済王明信。よくわからない人物だが、すごい人のようだ。わたしは渡来人を高く評価する傾向がある。異国で生き抜こうとする渡来人には個性の輝きがある。日本人はよほどの大物でないと、組織の中に埋没してしまうことになる。

09/02
2番バッターは薬子。この人物はいずれ小説で書きたいと思っている。すでにこの時代は、「桓武天皇」や「空海」で扱っているし、その前後も「天翔ける女帝」や「なりひらの恋」で書いているので、よく知っている時代だ。頭の中にイメージがある。ただ空海のような脇役にページを割くことができないので、いささか乱暴な書きぶりになってしまうが、この種の通史の場合は、コンパクトな記述でテンポを出す必要がある。大きな流れを作って展開する必要があるので、支流や淀みになるような部分は極力、排除していかないといけない。空海について書きすぎた部分を削ってしまう。これでクリアー。次は順子。ここからは摂関政治の時代になる。夜、メンデルスゾーン協会運営委員会。来週の理事会にそなえての会議。問題山積。

09/03
「ベストパートナー」という雑誌のための座談会。あとはひたすら仕事。夜中に四日市の孫が来るというので、ダイニングルームで仕事。自分の書斎では玄関のチャイムが聞こえにくい。ここは地デジが見えるので嬉しい。書斎にも地デジを買わねば。午前2時半、仕事を終えて「クリミナル・マインド」を見ようと思っていたら、次男一家到着。R2号は寝ていたが、R1号は起きていた。嫁さんが寝かしつけている間に、次男と少し話をした。科学技術の話など。次男は企業の研究所に勤めている専門家だが、彼に化学の基本を教えたのはわたしである。彼の仕事の内容の概略がわかってよかった。

09/04
土曜日。妻および次男一家は渋谷に出かけた。東京本店に新しい本屋ができてノンタンの着ぐるみが来るという。予想どおりR1号はおびえたそうだ。こちらは静かな自宅でたっぷりと仕事ができた。夏の間、ずっと静かに笑っている人物であったR2号が、寝かしておくと何やら要求するようになった。自分も団欒に参加したいという意欲が出てきたようだ。この次男はわたしに似てハンサムなのだが、顔の輪郭がヒョウタンツギに似ている。

09/05
日曜日。次男一家の予定を聞いていなかったので、本日もまた喧騒に包まれるのかと思ったら、全員で嫁さんの実家の方に移動したらしい。長男はたぶん四日市に帰ったのだろう。サラリーマンだから仕事がある。そういえば最近、長男から連絡がないが、まだ長いバカンスを続けているのだろう。長男はもともと週勤3日という優雅な仕事なのだが、音楽院の先生だから休暇が長い。ことに夏は、年度末なのでものすごく長い休みがある。たぶん10月のあたまくらいから働き始めるのだろう。わたしが週に1日ずつ行くことになっているM大もW大も、後期が始まるのは月末だ。しかし前期の終わりは8月に入っていた。まあ、わたしの場合は道楽で大学に遊びに行っているのだが。

09/06
文藝家協会で合同委員会。暑さのせいか、委員のほとんどが当日、体調の不良を訴えて欠席。委員長2名と理事長だけの参加となったが、この3人は責任者なので、これだけでも話は進んでいく。さて、「悪女」は順調に進んでいるが、そろそろ「道鏡」について考えたい。実はまだ版元のゴーサインが出ていないのだが、いま書きたいものはこれしかないので、とりあえず書くつもりでいる。ただ出版の見通しがないとモチベーションが下がるだろうから、その場合は別のプランを進めるつもりだ。書きたいものを書くというのが作家にとって最も望ましい状況だが、この不況であるからそうもいっていられない。書きたいものはつねにいくつか用意してあるので、メニューを変更することは可能だ。児童文学とドストエフスキーは、次の試みを準備している。だが、もう少しメニューを増やしておきたい。最近、現代小説を書いていないなと思う。あまり書きたいという気もしないのだが、たまには書いてもいいかなと思っている。だが、とりあえずはもう少し「道鏡」のことを考えてみたい。「新釈白痴」のゲラがいずれ出てくるので、頭の中が「白痴」になるだろう。わたしの「白痴」は「新釈」だから、既存の「白痴」とは違う。わたしの「白痴」は一言でいえば、「かっこいいスヴィドリガイロフ」であり、「壊れていないニコライ・スタヴローギン」なのだ。といってもドストエフスキーのファンでなければ何のことかわからないが、要するに「罪と罰」と「悪霊」の橋渡しとなるような人物像なのだ。実際に書かれた「白痴」の主人公は、独創的なものではあるのだが、ドストエフスキーの全体の流れからは切れている。ところが、その橋渡しとなるような人物像が、ドストエフスキーのノートの中に書かれている。それを発見したのは小林秀雄なのだが、その発見を記した『白痴について』という本を十八歳くらいの時に読んだ。それ以来、わたしの頭の中には、その創作ノートの中の白痴のイメージが持続していた。それを具体的に作品化したのが今回の作品なのだ。で、「道鏡」もそのイメージでいってみようかと考えている。「悪霊のような道鏡」ということ。これがいちばん楽だし自然な流れではないかといまは考えている。

09/07
歯医者。新しい歯医者なので勝手がわからないのだが、この歯医者では医者と歯工技師の分業になっているらしく、本日は歯工技師の先生の担当。可愛い女性だった。十年以上歯医者に行っていないので、歯垢がたまっている。ガンガンとってくれるのだけれど、SMの女王さまにいじめられているような感じになる。気持がいい。しかし疲れた。

09/08
また歯医者。台風が近づいていて豪雨。びしょぬれになった。本日は医者の日。差し歯の土台を入れてくれるのだが、かなり疲れた。かわいい女の子にいじめられるのは快感だが、院長にいじめられるのはひたすら疲れる。夜はメンデルスゾーン協会の理事会のはずだったのだが、台風の接近で中止。とにかく仕事を進める。作品社から、『新釈白痴』のゲラが出たとメール。明日には届くだろう。とりあえず「悪女」の方を半分のところまで書いてからゲラを読むことにする。半分というのは菅原道真まで。あと一日か二日あればそこまで行ける。ゲラを読むのは楽しみ。今回の作品はいい感じで書けたという印象が残っている。あまり無理をしていない。自然の流れに任せて書いたので、読者もその流れに乗って読めるはずだ。これを読み終えてから「道鏡」にとりかかれば、ドストエフスキーのような「道鏡」ができるだろう。

09/09
初校ゲラ届く。出だしのところだけとりあえず見る。いい文章だ。展開もいい。何しろ19世紀のロシアが舞台だから、誰がこれを読むのかという疑問はあるが、ドストエフスキーの名作と同じくらいのレベルで話は展開していると思う。ショパンと同じ雰囲気の作品をいま書いても仕方がない、というのと同じことかとも思うが、まあ、世に問いたい作品だ。孫たちがまた来たので新宿へ行く。タカシマヤの前のデッキで電車を見せる。四日市の子どもだから、電車が一本通っただけでも喜ぶが、4本くらい同時に走ることもあるので、コーフンしていた。本日も涼しい。レストランのオープンエアの席でビールを飲む。いい気分だ。スペインの3人娘もいいが、日本男児2名とすごく時間もなかなかに楽しい。

09/10
書協で図書館との定期協議。孫たちはジブリ美術館に行ったらしい。会議のあと渋谷で買い物一件。自宅に戻って「悪女」。ちょうど半分のところでストップ。河出書房の担当者からメール。「道鏡」の企画が通ったとのこと。これで正式に10月から「道鏡」を書き始める。コンパクトに書くための工夫が必要だ。前半生はなるべく省略したい。医者で定期検診をしてから、「白痴」のゲラ。1章終わる(全体は10章)。ここまではまったく問題がない。流れるごとく話が展開し、恐ろしい問いかけがなされたところで1章が終わる。その恐ろしい問いかけとは、「白痴」の原典で、イッポリートがムイシュキン公爵に問いかける場面。余命が限られた自分が有徳的に生きるためには何をすればいいか。原典では、わたしたちの前から立ち去って、わたしたちが幸福になることを許してください、とムイシュキンが答える。わたしの作品は、イッポリートが主人公なので同じ質問をするのだが、ムイシュキンは出てこないし、主人公の白痴と呼ばれる人物も第1章には出てこない。主人公の弟が、分身のごとく登場する。その《白痴の分身》にこの問いがなされる。原典ではこのシーンが山場になっているのだが、わたしの作品はそこから始まる。だから、自分の作品の方がスケールが大きいと思っている。本日は、「悪女」を書き、「白痴」のゲラを読み、さらに「道鏡」について考えた。三つの仕事が同時並行しているのだが、「道鏡」は「白痴」のもう一人の分身だし、「悪女」の冒頭部は「道鏡」の時代と重なっているので、三つの作品はつながっている。これは自然のめぐりあわせだ。夜中、アメリカン・フットボールの開幕戦を見る。ロースコアだが、緊迫した試合だった。セインツとバイキングズ。両チームとも守備が充実していた。前シーズンの決勝戦と同カード。この2チームだと接戦になる。フットボールのシーズンが始まった。今年は日本の野球が面白くないので、気持はフットボールに傾きつつある。

09/11
土曜日。本日は次男の次男の「お食い初め」。水天宮の近くの関西料理屋に予約がとれた。次男一家、われわれ。嫁さんの母と妹、それにわたしの姉を加えて、昼の宴席。ビールを飲むのはわたしだけ。2歳半の長男が騒ぐのではないかと、昨日、本屋に寄って、音の出る本を購入。だが料理屋に着く直前に長男が寝てしまって静か。次男は「お食い初め」膳の前で写真を撮ってから母乳を飲んで寝てしまったので、大人だけで落ち着いた食事になった。ようやく長男が起きたので、寝起きの機嫌の悪そうなところに用意した本を出すと、ピタッと泣きやんだ。ともあれのんびりと食事を楽しめた。自宅に帰ると次男一家は友人のところに夜の宴会で出かけていった。こちらはゲラを読む。文字の訂正だけ。ただし文字の不統一や、名前の書き間違いが多く、しっかりとチェックしないといけない。校正の人の的確な指摘に、ありがたいと思いつつ、自分でもしっかりとチェックする。

09/12
日曜日。孫たちは世田谷公園のミニSLに乗りに行った。午後、戻ってきて昼寝をしている。孫2名の寝顔を見る。自分に孫がいるというのは素晴らしいことだと思う。孫たちは明日帰るので最後の夕食。R1号はイクラが好きなので妻が大量のイクラを用意する。5月くらいに、次男夫婦が助産院の説明会に出るために、R1号の守りに四日市に行ったことを思い出した。ショッピングモールの寿司屋に行ったのだが、孫はイクラばかり食べた。あの時点ではまだR2号は生まれていなかった。その生まれていなかった人物がいまはかなりの存在感だ。わたしの顔を見ると笑う。気に入ってもらえているようだ。さて、『白痴』のゲラ、3章まで。すごい作品になっているぞ。ドストエフスキーの霊が乗り移って、創作ノートにだけ記された未完の作品が、完成品になっている。

09/13
次男一家が帰っていった。今年はスペインの長男は公務員の試験があるとかで、夏休みはスペインですごした。静かな夏になると思っていたのだが、次男一家とのつきあいが密になった。二人目の子どもが生まれて大変なのと、次男の仕事が忙しくなったこともあって、嫁さんだけが来ていることもあった。まあ、孫2人と親しくなれたのでよかったが、こちらの仕事も忙しいのでたいへんだった。孫がいなくなると急に寂しくなった。歯医者に行く日だったこともあって、奇妙に気分が沈んでしまった。歯医者、かなりハードだった。早く楽になりたい。

09/14
『白痴』のゲラを読んでいるのだが、かなり哲学的に深い議論をしている。いったいこんなものを誰が書いているのか。自分で書いた気がしない。ドストエフスキーの未発見の作品を一人で楽しんでいるような気分だ。ドストエフスキーの創作ノートのメモを元にして肉付けをしたものだから、ドストエフスキーの作品だといってもいいのだ。

09/15
ペンクラブ理事会のあと文藝家協会理事会。理事会のハシゴは疲れる。自宅に帰ってゲラ。ほとんど直すところはない。内容が充実している。これを自分が書いたとは思えないと自画自賛しながら、基本のアイデアはドストエフスキーのものだと思い直して、少しヘコむ。しかしドストエフスキーの創作ノートにはシチュエーションが書いてあるだけで、全体はわたしの創作だといっていい。まあ、この作品の創作にたずさわれて嬉しいという思いはある。脚本に従って演じただけの役者にも喜びがあるのだから、わずかなメモから1200枚の作品が書けたことを喜びたい。

09/16
文藝家協会で文化庁の担当者と打ち合わせ。その後、青山学院大学で弁護士グループのためのセミナーに出席。電子書籍について講演をする。そのまま歩いて帰ろうと思ったのだが、渋谷の喧騒をつっきるのも疲れるので電車に乗る。夜中に少し仕事。

09/17
日本点字図書館で本間賞の選考。短時間でまとまった。帰ってゲラ。第5章が終わる。これで半分。とりあえず全部見て、『悪女』にとりかかり、時間を置いてから、もう1度、最初から読み返したい。

09/18
土曜日。コーラス。飲み会。早めに寝る。

09/19
日曜日。『新釈白痴』のゲラ。7章まで。これで7割。ここまで、大きな直しはない。細かい字句の間違いなどがあるが、全体の流れとしては完璧。まるでドストエフスキーが乗り移ったかのように、エキサイティングな思想ドラマが展開されている。これと同じレベルのものをなぜ現代日本を舞台に描けないのかと考えこんでしまうが、日本で思想ドラマを描こうとするとリアリティーがなくなってしまう。幕末だとそういう議論は可能だが、そこには宗教や哲学は絡まない。坂本龍馬なら、日本国という幻想と、「義」という概念で押し切るところだ。ところがドストエフスキーはまったく同じ時代なのに、「義」とか「愛」とか「神」とかいったものに疑いを抱いている。その疑念は現代に通じるものだ。わたしがいま書いているのは19世紀後半のロシアを舞台にしているのだが、そこで展開されているのは、現代の日本にも通じる思想ドラマなのだ。こういう作品があってもいいのではないかという一つの提案でもある。まだ7割のところまで見ただけだが、エンディングには書いている時に手応えがあったので、大丈夫だろう。これはまぎれもなく自分の最高傑作だが、たぶん次の『新釈悪霊』でもっとすごい領域に踏み込めるという予感がある。

09/20
月曜日だが、祝日。何の日だ。老人の日か。わたしのことだ。老人だが、がんばって仕事をしている。あと10年くらいはこのペースで仕事をしたいと考えている。どこかで力尽きてバタッと倒れるのもいいだろう。このところゲラを見ているのでパソコンにあまりさわっていない。今月初めの雑誌の対談の原稿が送られてきた。訂正記録が残るように訂正せよという指示で、そうすると文字の色を変えないといけない。ふだん使っているワードのツールバーは必要な押しボタンで満杯で、一つでも追加するとバーが2本になってしまって作業領域が狭まってしまう。時々理科系の本を書くので数式の押しボタンは削れない。縦中横のボタンは横長で場所ふさぎなのだが、これも削るわけにはいかない。ふと見ると上書き保存のボタンが2つあった。正規の位置の他に、いちばん右にも設定してある。これを押し慣れているので正規の位置のボタンを削ることにした。これで「赤字」のボタンを追加できた。これは便利だ。ゲラは9章に突入した。8章の終わりに観念的な哲学議論が出てくる。ここだけ沈んでいるのだが、全体の位置としては適当で、これは作品の心棒みたいなものだから削れない。すぐそのあとで物語が動き出すのでこれでいいだろう。9章は宮殿での結婚式があって大いに盛り上がる。宮殿での結婚式などというのは、構想になかったのだが書いている勢いで設定した。こういう遊びが小説には必要だ。

09/21
夕方まで仕事。9章までのチェックが終わる。最終章に突入。まあ、明日の深夜くらいに完了するだろう。夜はメンデルスゾーン協会理事会。なぜか会場が中華料理屋だったので生ビールがぐいぐい飲んでしまった。夜中は少しゲラを読む。

09/22
本日の明け方、ゲラ、完了。エンディングは感動的で感涙にむせんだ。自分で書いた文章だが、まるでドストエフスキーの作品のようだ。昼に起きて、「あとがき」をチェック。問題はない。これで完了だが、何か思いつくこともあるだろうから、しばらく手元に置いておく。猛暑復活。妻にジャスラックまで送ってもらい打ち合わせ。それから文藝家協会に出向いて国立国会図書館と打ち合わせ。自宅に戻ってもすることがない。「悪女」半分のところで作業を中断しているので、すぐに取りかからないといけないが、この段階にで最初から読み返してみるのもいいだろう。

09/23
また休日。今度は何の日だ。寒い。十一月の気温。散歩に出たら土砂降り。手袋がほしい。昨日の猛暑だったのに。とにかく「悪女」を冒頭から読み返す。まあ、いい感じになっている。

09/24
著作権情報センターで会議。あとは「悪女」。2章まで読んで文体が確立されていることがわかったので、新たな領域に進むことにした。まだ調子が出ない。

09/25
土曜日。友人の娘さんの結婚式。赤ん坊の頃から知っているお嬢さんなので、ああ、もうそんなに年月が経過したのかと感慨。晴れてよかった。

09/26
日曜日。何か疲れた感じ。昨日、早起きしたせいか。夜中になってようやく頭が回るようになった。文筆というものは、じっくり考えると袋小路に入ってしまう。勢いで押し切って、まちがいはあとで修正すればいい。そのスピード感がようやく戻ってきた。藤原道長の登場までが終わった。次に紫式部に言及するのだが、その先の白河天皇からは、これまで小説で何度も描いた世界だから、さらにスピードが出るだろう。その勢いで一気に書ききって、次の仕事に取り組みたい。

09/27
月曜日。歯医者。疲れた。W大学、後期第一回の授業。W大学は後期だけなので大学に行くのは久し振り。全然変わっていない。記念会堂前のプレハブ校舎も昔のまま。工事が進展していない。著作権の授業なので話すことはいろいろある。しかし疲れる。この授業は今年限りということになっている。

09/28
また歯医者。昨日は歯科衛生士で本日は先生。またまた疲れた。夜は書協と打ち合わせ。これも疲れた。夜中、仕事に集中できず、パッカーズ対ベアーズをしっかり見てしまった。まったく関心がなかったのだがベアーズというのがいいチームだということがわかった。とくに守備がいい。昔のベアーズを思い出した。

09/29
連日多忙で自分の仕事に集中できない。本日はひたすら自分の仕事。何とか難所を通過したように思う。「マルクスの逆襲」増刷決まる。巨人が負けて優勝の可能性がなくなる。もうこちらは野球からフットボールに気持をきりかえている。昨年はポストシーズンの始めから支援していたセインツのスーパーボウル制覇に感動した。今年もセインツを応援したいが、一昨年の覇者スティーラーズも応援したい。QBのロスリスバーガーがレイプ疑惑で4試合出場停止で、控えQBも負傷したのに、なぜか3連勝している。ディフェンスが圧倒的に強い。これでロスリスバーガーが戻れば鉄壁だろう。セインツも2勝1敗だが、その1敗はキッカーのミスによるもので、3連勝する力はあった。ただ接戦が多いところが心配だ。マニング兄弟のコルツとジャイアンツも支援したい。ビックが復活したイーグルスと、昨日急に興味をもったベアーズにも注目。そのベアーズのかつての名ディフェンスであったシングレタリーが監督をしている49ナーズも気になるが、まあそこまでだろう。というふうにフットボールのことを考えているのは、野球のことを早く忘れたいからだ。まだプレーオフがあるのだが、阪神にも中日にも、勝てそうにない。早く忘れたい。さて、明日はM大学の後期授業開始。教え子に会うのが楽しみ。

09/30
M大学。前期とほぼ同じ学生たちだが、教室が変わっているので何か落ち着かない感じ。しかも3階。これは老人にとってはつらいが、まあ、いい運動になる。雨。往復バスに乗ったので運動不足か。


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