仏教を深める創作ノート14

2015年11月

10月に戻る 12月に進む 月末
11/01/日
日曜日だが仕事。早朝に起きて(前夜ラグビーの決勝戦を見たので眠い)大学へ。まずは留学生の面接。それから大学院入試希望者の相談会。役目を果たして3時には自宅に戻れた。あとはひたすら入力。週末の土日が両方つぶれると疲れがたまっているが、そうも言っていられない。とにかく日々のスケジュールをこなして先に進むしかない。さて、11月に入った。年末にかけて日々のスケジュールが厳しくなっていく。ここを乗り越えたい。『親鸞』は全体の3分の2の時間を費やし、量的にも3分の2のところにいる。ここに到っても親鸞という名前になっていないが、わたしの書くものは青春小説なのでそれでいい。範宴、綽空、そして親鸞。人生の区切りに名前が変わるのは面白い。8章の終わりくらいに親鸞が登場する。するともうエンディングに向かっていくことになる。越後に着いてからはストーリー展開を少し速めたい。晩年の親鸞は子息の善鸞との対峙が中心になる。あとはドラマといえるものはないので、少し長いエピローグといった感じでアラスジ的に語っていけばいいだろう。すると8章の半ばくらいまではまだ京都にいてもいいという計算になる。草稿は年末までかかる。ゴールに着いて新年を迎えたい。

11/02/月
日曜出勤したのでそのままの月曜はつらい。おまけに豪雨。しかも寒い。今シーズン初めてダウンを着る。2コマの授業のあいまにアキ時間にネットでFootballの結果を確認。パッカーズとブロンコスの全勝対決はブロンコスの勝ち。今年のマニングは絶不調でインターセプトされることが多く、タッチダウンゼロの試合も多い。にもかかわらずチームは全勝だ。ディフェンスがものすごく強い。ランニングバックも二人いて、ここぞという時に活躍する。マニングが衰えたことでチームのバランスがよくなったのかもしれない。全勝のパッカーズに勝つというのはすごいことだ。

11/03/火
祝日。本日は休み。先週も今週も週末に休めないので本日だけが休みだ。妻と御徒町まで散歩。かなりの人出だった。あとはひたすら打ち込み。7章の後半に入っているが、まだ京都の物語が終わりそうもない。三大諍論の話に、父親との再会があり、それから法難が始まることになる。しかしその前に九条良経の死がある。順番はどうするか。まあ、考えながら進めばいい。

11/04/水
学部長会議が長引いた。夜中に少し仕事。メモは進んでいる。結局、京都にいる段階で8章に突入する。東国に行ってからはエピローグ・モードで駆け足になりそうだ。それでいいのか。全体のボリュームを増やした方がいいのか、その場で考えることにする。まあ、なるべく短い方がいいだろう。

11/05/木
4年ゼミ。出席者が増えてきた。就職活動がそろそろ終わったようだ。3年ゼミ。読書のプレゼンテーション。いろんな見方があっておもしろい。大学院。なぜか人数が増えた。卒業生2人と田無で飲む。

11/06/金
中野の早稲田エクステンションでの講座。2回目。行ったことのある場所に行くのは楽。90分、言いたいことを言っておしまい。自宅に入って少し休んでから、教育NPOとの定期協議。そのあと軽く飲む。これで一日が終わる。

11/07/土
このところ週末に休みがないことが多い。本日は朝10時40分の新館線で大阪へ。羽田プロジェクトの講演会。こちらは最後の発起人の顔見世に出るだけなので、講演の間、メモをとる。超満員で控室の椅子も会場に並べたので立ったままで原稿を書く。それでも書ける。終わって二次会。高校時代の親友Jくんが隣の席に来たので、昔話。彼とは大学も早稲田だったので、長くつきあった。いまでもメールのやりとりはしている。関係者は三次会もあるようだったが、こちらは新大阪に向かう。二次会では控えめに飲んでいたので、ハイボールの缶を3つ買って乗り込む。新館線の往復では大量のメモが書けた。帰りは飲みながら書いたのではかどった。深夜に帰宅。これで明日の日曜も休みでないのがつらい。

11/08/日
東武博物館での講演。先月に引き続いて仏教のシリーズ。今回は空海。90分間、しゃべり続けた。雨が降っている。東武博物館は東武電車のガード下にあるので、ガードづたいに行くとほとんど傘をさす必要がないのだが、ホールの入口のところだけ傘が必要。もう少し小雨なら走っていけばいいのだが、かなり降っていたので傘を出す。自宅から地下鉄千代田線まではまったく傘なして行ける。早めに会場に着いたので開始までメモをとる。このところメモが進んで大量のストックができている。入力が追いつかない。休みの日がないので一日フルに入力できる日がないので、ストックが貯まるばかりだ。

11/09/月
大学。2限と4限の2コマ。この2コマは同じ授業をする。同じ授業をするのだが、その場の勢いで違った授業になることもある。翌週、先週何を話したか忘れている。だから同じことを2度話していたり、重要なことを話し忘れていたりしているかもしれない。授業は生ものであり、活きものだ。必要なことをきっちり教える授業に魅力はない。一回限りのパフォーマンスを楽しんでもらえればと思っている。

11/10/火
早朝に起きて横浜へ。横浜パシフィコで大学学習資源コンソーシアム主催のシンポジウムに参加。この横浜パシフィコというところに行くのが大変だ。東海道線で横浜まで行ってみなとみらい線に乗り換える。昔の横浜駅だとJRと東急は隣だったのだが、いまは違うのだね。えらい距離を歩いて乗り換え、みなとみらいの駅からまた会場までえらい距離を歩いた。とても行きつけそうにないという気がしていたころ、偶然、主催者の人と出会ってつれていってもらった。よかった。30分の講演とシンポジウム。必要なことは話せた。午後は文芸家協会の理事会。中途半端な時間で、自宅に帰るのもめんどうだ。横浜駅の乗り換えに懲りたので、みなとみらい駅からそのまま東横線で渋谷方面に向かう。地下鉄副都心線にそのまま乗り入れるので新宿三丁目で下りて、ルノアールで仕事をする。それから文藝家協会へ。岳真也さんらと軽くのんで、長い一日が終わった。夜中はテレビでイーグルス対カウボーイズ戦を見る。月曜日の昼休み、学生のレポートを見ながらネットで結果の推移を見ていると、まれに見る熱戦だった。結果はわかっているし、どちらのファンでもないのだが(同じリーグのジャイアンツのファンなので両方負けろと思っている)、こういう試合は経過を見るのがおもしろい。しばらく休みがないのだが、明日は1コマだけなので、軽く飲んで寝たい。

11/11/水
大学の2限1コマだけ。学部長会議がない日なのですぐに自宅で。メモが大量にあるので入力作業をしたいところだったが、メールの返信や書類の整理をしていたら夕方になってしまった。とにかく少しは入力できた。大学のメールサーバーが変更になって情報がまったく来なくなっている。何だかよくわからないが、明日、大学で何とかしないといけない。『星の王子さま』23版増刷。ありがたいことだ。

11/12/木
大学のメールシステムが変更されたとやらで、大学関係のメールがここ数日届かなくなっている。自宅からの作業だとマニュアルのファイルが開けないので、とりあえず昼休みにファイルを取ろうとすると、いくつものファイルがあって茫然とした。が、よく見ると、旧いメールサーバーにある既存のメールや、アドレス帳の移し換えなどのマニュアルだった。昔のメールなどどうでもいい。とりあえずいま届いたメールを見るだけでいい。ということは一つのマニュアルだけでいいことが判りほっとする。そのマニュアルをプリントしてから、3限の授業へ。4年ゼミは写真をとるだけ。卒業アルバムを作る時期になったのだ。学生たちの内定もほぼ決まったようで、このゼミはあとは卒論提出を残すのみとなった。4限はアキ時間なので、新しいメールサーバーへの接続を試みる。旧いサーバーは大学内にあって、学部からファイルを開けないなど、不便だったのだが、新しいのはクラウド上にあるようで、そのクラウドにつないでログインするだけでいい。これは便利だ。メールソフトも新しいもので、少し途惑ったが使いやすいように設定を修正して、これでOK。メールを取り込んでみると、たまっていたメールが大量に入っていた。緊急のものに返信を出す。これで必要な処理はすべて終わった。5限は学生の発表なので楽。最後の6限は大学院の授業で、わたしが一人でしゃべる。大学院の他の講座は発表など、学生が自主的に何かする作業が多いので、わたしの授業だけは学生たちに楽をさせることにしている。やれやれ。木曜はいつも長い一日だ。帰ってフットボールの再放送を見る。それから、昼間やってメールサーバーへの接続を、自宅のパソコンでもできるようにする。ふと思いついて、妻がくれたiPadでもつなげるようにした。iPadは慣れないので、文字を打ち込むのが不便だが、旅行に出た時など、メールの確認には仕える。iPadは自宅にいる時は自宅の無線からネットにつなぐのだが、外に出た時にはスマホと同じdocomoにつなげるように設定してある。まあ、大阪に行くにしても日帰りが多く、旅先でメールを見ることはめったにないのだが。さて、夜中に打ち込み開始。週末の3日間で、たまったメモを入力してしまいたい。

11/13/金
このところ週末がすべてつぶれるというスケジュールが続いていたのだが、この週末は自分の仕事に集中する。ひたすら入力といきたいところだったが、メモとメモの隙間みたいなところがあって、そこを埋めるのに時間がかかった。メモというのはあくまで概略で、重要なシーンは書いてあるのだが、細かい詰めまではやっていないので、実際に詰めようとすると時間がかかることがある。まあ、こういうところを一つ一つクリアして、ようやくゴールが見えてくるのだ。本日は床屋に行っただけ。

11/14/土
久し振りに週末が休める。雨。どこにも出かけずにひたすら入力。

11/15/日
午前中まで雨。午後、ようやく晴れたので夕方に妻と散歩。日本橋まで歩いてタカシマヤで食事して帰る。デパートの入口で『星の王子さま』のグッズを販売していた。ボアへびのおなかの中に象、というぬいぐるみがあって購入。中に入っている象がかわいい。

11/16/月
大学。月曜日は2限と4限の2コマだけ。あいだの昼休みにネットでFootballの結果を見る楽しみがある。全勝のチームがいくつもあり、地区優勝の行方が見えてきた地区が多い。そこで2位のチームを応援している。まずはスティーラーズ。地区2位でここは首位のベンガルズが全勝なので優勝は無理だが、今日勝って6勝目。プレーオフ争いの2位チームでは首位にいる。ジャイアンツは本日は終了直前の逆転負けで5勝止まりのまま。それでも地区では単独首位。このままでは2位だとプレーオフに進出できない。首位を守るしかない。シーホークスはナイトゲームでネットで得点経過を追いながら仕事をしていた。大差で負けていたのを盛り返して、2点コンバージョンに成功すれば同点というところまで来たのだが、そこで失敗して惜敗。今日勝っていればプレーオフへの望みがあったのだがこれで絶望だろう。ブロンコスは首位を走っているのだがマニングの調子が悪く失速している。49ナーズは最悪で絶望。今年は応援しているチームがスーパーボウルに出るのは難しくなってきた。授業は2コマだけで同じことをしゃべればいいし、その間のアキ時間に教室もあいたままなので黒板を消さなくていい。これがありがたい。しかし夕方に教授会と学科会があって、これがやや紛糾。週の初めに疲れが残った。今週は木曜日が休みなので、かなり楽な週になる。

11/17/火
本日は著作権情報センターの理事会。西新宿なので丸ノ内線一本で行ける。やや遠回りの路線だが、JRで四谷乗り換えとか、都営新宿線で新宿三丁目乗り換えとか、いろいろ考えても、淡路町から丸ノ内線一本というのが楽で早い。会議は一時間で終わる。あとはひたすら打ち込みをする。7章の打ち込みがようやく終わった。

11/18/水
大学は2限の1コマだけ。だが4限に学部長会議がある。それまでのアキ時間は雑務に負われる。6章と7章をプリントしてあるのだが、チェックする時間はとれなかった。夕方、岳真也氏の事務所で宴会。軽く飲んで帰る。いつもはハードな木曜日が今週は3学期と4学期の境目の休みなので、日曜まで4連休となる(月曜の祝日は大学は休まない)。この水曜日が今週の山場だったが乗り越えた。

11/19/木
本日はマッサージだけ。あとはひたすら打ち込み。7章は終わったと思っていたのだが、親鸞が臨終の父親を見舞うシーンを入れるのを忘れていた。この作品の一つのテーマは「父と子」なので、ここで父親に会わせないわけにはいかない。メモは少しあるのだが覚え書き程度なので、打ち込みで補強しないといけない。これが大変で手間取る。4連休だからあせることはない。

11/20/金
午前中に父の臨終に立ち合うエピソードを完了。これで7章がまとまった。結局4ページ増えたことになる。他の章より少し長くなったが、親鸞が法然の門下に入った最も重要な章なので、これくらいのボリュームアップはあっていい。夕方、文藝家協会で出版社との恒例の協議会。紀伊國屋社長のお話を聞く会となった。有益な話だった。自宅に帰って8章に取り組む。いよいよ舞台は越後に移る。ここからは主人公の名前が親鸞になる。少しテンポを速めたい。流罪になる前後であまり話を引っぱらず、一挙に越後に場面を移したいのだが、場面転換として、旅の途中はしっかり風景を描かないといけない。4連休の2日目が終わった。あと2日ある。8章を一気に先に進めたい。

11/21/土
妻とバスに乗って六義園に行く。まだ紅葉は始まったばかりだがそれども色づいた木もちらほらあってよき眺めではあったが、人の方が多かった。他に行くところはないのかおまえらは、と思いながら、自分たちもそうなのだから仕方がない。高尾山とか、つくばとか、遠いところに行くだけの気力はない。まだバスで帰ってきて、3時間ほどの散歩だった。あとはひたすら打ち込み。いよいよ越後だ。妻と長男との別れがある。これまでの一般的な親鸞伝では出て来ない場面で、フィクションではあるのだが、この作品では「父と子」というのが大きなテーマなので、一つの山場にさしかかっている。しかしページをあまりさけないのでできる限りコンパクトに書かねばならない。本日はよい天気で富士山が見えた。

11/22/日
日曜はひたすら打ち込み。いよいよ越後に向けて出発する。ここから先は未知の領域だ。資料を調べても情報がない。何も考えずにとりあえず親鸞を旅に出したい。風景が見えれば感懐もあるだろう。どういうきっかけで東国に行くのかもわからない。伏線として宇都宮頼綱を2度登場させてあるので、あるいは宇都宮が越後に訪ねていくのかもしれない。4連休が終わった。かなり打ち込みが進んだ。この先の予定が立っていないので完成の目途は立っていないが、のんびりと越後から東国に向かいたい。

11/23/月
世の中が休みだということを忘れていた。御茶ノ水の駅まで行くといやに人の数が少ない。電車に乗ってみて、車内アナウンスで高円寺、阿佐ヶ谷、西荻窪は通過というので、祝日だとわかった。何の休みだ。勤労感謝の日。感謝の日に何で勤労しなければならないのか。とにかく大学は月曜は休まない。2限と4限のコマの間、いつもは休みの3限に会議が入った。ディプロマ・ポリシーについて何やかやと注文を出されて、自分がしなければならない作業が一つ増えた。15分くらい集中したら作業が終わった。5限は学科会。わりと早く終わった。さて、越後に向かう。とにかく旅に出るしかない。

11/24/火
ひたすら入力。8章に入っている。親鸞は越後に向かう。ここから先は人物との緊張した対立がないのでドラマを作りにくい。淡々とエピローグの文体で事実だけを書いていきたい。ただし要所に風景のデッサンが必要。東国に行くまではこの簡易な文体で押し切る。

11/25/水
大学は2限の1コマだけ。学部長会議のない日なので自宅に帰って仕事に集中したかったのだが、メールがいっぱい来て大学の仕事もしないといけない。自分の仕事のスピードが上がらない。

11/26/木
大学。本日は編集者の講演。授業のすべてをこの講座に振り替えたので楽だった。開会の挨拶を短くしただけ。さて、しばらくこのノートにFootballのことを書かなかった。多くのチームが10ゲームを消化して、残りは6ゲームとなった。2つのカンファレンスに地区が4つずつある。地区優勝の4チームに2位以下のチームの中から2チームがワイルドカードとしてスーパーボウルへのトーナメントに進出する。毎年、応援するチームを6つくらいに絞っておく。その中の1つがスーパーボウルに出場することを願う。今シーズン、Aカンファレンスでは北地区のスティーラーズとベンガルズ、それに西地区のブロンコス。Nカンファでは西地区のシーホークスとカージナルス、東地区のジャイアンツということにしいてある。毎年、49ナーズを応援しているのだが、今年はあまりに弱すぎ、QBのキャパニックは肩の手術をすることになった。ということでこの6チームの動勢を見るに、同地区に応援チームが2つある2地区は、どちらも応援しているチームが1位と2位なのでどちらかが優勝する。まずベンガルズとカーディナルズは優勝するだろう。その地区で2位になりそうなチームがプレーオフに出られるかというと、スティーラーズは6勝している。5勝のチームが3つあるが、とにかくプレーオフ争いのトップにいるので大丈夫だろう。シーホークスの方は5勝5敗なのでピンチ。上には7勝のバイキングスと6勝のファルコンズがいる。10勝がひとつの目安になるので、残り5戦を全勝でいくしかないが、可能ではあると思う。さて、地区に支援するチームが1つしかないところは、ブロンコスもジャイアンツも首位なので問題はないようだが、ブロンコスはQBのマニング兄が絶不調で、ついに控えQBが先発するようになった。8勝しているので優勝は間違いないが、プレーオフで勝ち抜けるとは思えない。最後のジャイアンツは首位にはいるが5勝5敗。4勝のイーグルスとレッドスキンズが迫っている。ここは首位になれなければ、勝ち星が少ないのでプレーオフには出られない。勝ち抜くしかない。次週、レッドスキンズとの同地区対決がある。これに勝てば先が見えてくる。もう1つのイーグルスがライオンズとぶつかる試合が先行して夜中に生放送していた。午前2時からというので最後まではつきあえない。7対7の同点から、ライオンズがタッチダウンをあげたところまで見て寝た。翌朝、起きてネットを見ると、その後はライオンズが得点を重ねて圧勝していた。これでイーグルスは脱落。最下位のカウボーイズも負けたので、月曜日にジャイアンツがレッドスキンズに勝てば、やや安全圏に入れる。

11/27/金
夕方、文藝家協会でオーファン勉強会。今日は講師を招いて裁定制度についてレクチャーしていただいた。業界の外の人の客観的な見解を聴くことは勉強になった。厳密な法制度の問題になると、細かいことにこだわる法律家のペースにはまってしまうので、もう少し大まかな感じで、こういうことが必要なのだという議論を展開したいと思う。本日は催し間の移動がタイトで、何とか5時半に文藝家協会を出て新宿に向かおうとしたのだが、徒歩で四谷に行って丸ノ内線で西新宿からまた徒歩でホテルへという行程だと少し早足で移動して汗をかきそうなので、タクシーに乗ったのだが、月末の金曜日ということで、道路が混んでいた。しかしベテランの運転手が最適のコースを進んだので、余裕をもっと次の会に到着できた。岳真也の作家50周年の会。最初の挨拶をすることになっていたので遅れるわけにはいかなかった。最初の挨拶は時間前に到着することが最大の仕事みたいなもので、挨拶を終えたらあとは気楽だ。あとの方の挨拶だと流れを見たり、空気を読んだりしないといけないが、トップバッターは言いたいことを元気よく言えばいい。あとはのんびりできるかと思ったのだが、知らない人からたえず話しかけられるという状態が続いて、何も食べずに酒ばかり勧められるということで、やや飲み過ぎた。ということで二次会はパスして、西新宿までのんびり歩く。そちらの方面に向かう人は誰もいないので、地下道に下りた瞬間に一人きりになれる。人と交わるのは適度な刺激があって楽しいのだが、度が過ぎると疲れる。西新宿は自宅から遠いけれども、丸ノ内線に乗ってしまえば乗り換えがないので、座席にすわってすぐにノートを出して親鸞の世界にひたることができた。気がついたら淡路町だった。

11/28/土
昨日、自宅に帰ってからも少し飲んだので、宿酔があるかと思ったが、大丈夫だった。うすいウイスキーしか飲んでいないので体内で蒸発したのだろう。妻がうどんを食べたいというので神田のうどん屋に行く。カレーうどん。美味。初めての店だが前からネットで調べてあった。神田にはよさそうな店がいっぱいある。そこから歩いて岩本町へ。露店が出ている。妻はそこに行きたかったようだ。そういえば去年もこの露店で、ゴムのベルトを買った。ゴムのベルトは穴がない。穴がないのにちゃんと留まる。フリーサイズということで、これが気持がいい。今年も一本買う。あとは自宅でひたすら入力。越後での生活を淡々と書いているが、アラスジだけになってしまいそうなので、風景描写を入れ、夫婦の会話を入れ、しっかりと時間の経過を書くことにした。昨日、岳さんの会で作品社の高木有さんと会って軽く打ち合わせをした。原稿の完成は少し遅れ気味だと伝えた。高木さんは枚数の超過を恐れていたが、800枚までと答えると安心していた。2000枚級の作品を書いたことがあるので、心配していたようだ。

11/29/日
昼ご飯のあと、妻と鷲神社に行く。秋葉原からつくばエキスプレスで浅草。そこから徒歩。大学を出て最初の勤務先が「トイジャーナル」という玩具業界誌だった。浅草橋から浅草にかけての玩具問屋街を取材して回る日々だったが、同僚と仕事を終えたあと、足を伸ばして鷲神社まで行ったことがあった。それ以来だから、40年以上も前ということになる。妻は初めて。とにかくどれほど人がいるのかを見に行くというのがコンセプトで、熊手を買うつもりはない。商売をやっているわけではないし、あれは毎年、大きな熊手に買い換えていくものらしいが、商売を拡げるつもりはさらさらない。ゆるやかに着地して、静かにクーリングしたいと思っている。ということで、とにかく神社のようすを見に行っただけなのだが、想像を絶した混雑だった。神社のはるか手前から身動きもできないような長蛇の列ができていた。その列には加わらずに列の横をすりぬけて神社の鳥居の前まで行く。ちらっと境内を見たが地獄のような光景だった。道路を横断して反対側に回り、日比谷線の入谷駅から秋葉原に戻った。子どもの頃、大阪恵美須町の十日戎に行ったことがあるが、それよりも混んでいた気がした。よい散歩にはなった。あとはひたすら打ち込み。この週末、金曜は忙しかったが、土曜、日曜と、仕事はかなり捗った。

11/30/月
大学。2限と4限の講義の間に、昼休みと3限があって、時間があるはずなのだが、メールの対応などで時間をとられた。自分の仕事の道具、一揃いをもってきているのだが役に立たない。ここまでの200ページぶんくらいのプリントに、年表のプリントをもっているのでかなり重い。まあ、あと一ヵ月か二ヵ月でこの作業から解放されると思うと少し希望が出てきた。亀山郁夫さんの『新カラマーゾフの兄弟』届く。上下2巻のすごい本だ。前半は『文藝』に掲載されたので、どんな話なのかはわかっているが、結末が気にかかる。が、いまは親鸞が取り憑いているのでドストエフスキーには深入りしたくない。本日で11月も終わった。作業はやや遅れ気味ではあるが順調に善進している。



次のページ(12月)に進む 10月へ戻る

ホームページに戻る