双子と年子

 我が家には3人の娘がいる.小学5年生の双子の下に1年8ヶ月 離れてもう1人.俗に言う双子に年子である.  どうも世間では,双子,年子は大変な子育ての代名詞のようで, まわりからは絶えず「子育て大変ね」攻撃を受けたものだ.よほど 大変な子育てをしていると思われていたらしい.さすがに最近は 「大変だったね」攻撃に変わりつつあるけれど.  しかし本人達はというと,夫婦ともに気楽な性格だからか,子育 てを大変と思ったことはほとんどない.同情でもされようものなら 逆に機嫌が悪くなり,如何に自分達は楽しく子育てをしているかを 力説しだすぐらいである.

 さて,夫婦ともに気楽だから,と書いたが,10年間の子育ての 中で,実は双子の下に年子というのは,楽に子育てができる理想的 な組み合わせではないかと思い始めている.  まず,双子には赤ちゃん返りがない.通常赤ちゃん返りは,それ まで親の関心を独占できていたのが下の子供ができることによって 独占できなくなることが原因といわれているが,そもそも双子の場 合生まれたときから親を独占できていないだから,起きなくて当然 なのかもしれない.焼きもちによるいじめもなく,ごく自然に下の 娘を受け入れてくれた.

 また,早くから子供たちだけで遊ぶようになるため,親は楽がで きる.これは双子だけでも言えるようだが,年が近い友達が常に一 緒にいるわけで,早くから親無しで訳の分からない遊びをして遊ん でくれるのだ.その間親は別の作業をしていてもいいし,のんびり と子供たちを眺めていてもいい.2才3才の娘達が3人で遊ぶ姿は 今思い出してもとても愛らしく,幸せな気分にさせてくれる.

 これは幼児期だけの話ではなく子供たちが成長した後でも言える. 家族で旅行などに行ったときでも娘達は3人で何かしらの遊びを発 明して楽しんでくれるため,親は子供の機嫌を取る必要がないのだ. 最近は,さらに成長した後も,案外嫌がらずに我々と行動してくれ るのではないと期待している(そうそう甘くはいかないだろうけ れど).

 さらに,3人という人数は様々な関係が構成可能というメリット もある.双子の場合,2人だけの世界を作りがちと言われるが,年 の近い下の娘がいることでそのあたり,かなり緩和されるようだ.

 いろいろ書いたが,なんにせよ我が家では双子に年子は最良の組 み合わせだと思い,幸せを確認している.やはり我々は,ただのお 気楽夫婦なのかも知れない.まあ,世の中には様々な家族構成があ るわけで,それぞれメリットを見つけて自分達が一番幸せであると 思っていれば,きっと楽しい毎日を送れるものなのだろう.

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