矢不来のボーズ

概説上磯町の富川と茂辺地の間にある漁村を矢不来と書いて現在は「やふらい」と呼ぶがかつては「やぎない」とも呼んでいた。これはアイヌ語のヤンゲ・ナイ(荷揚げする場所)に由来するらしい。国道228号線で矢不来を通過して茂辺地にさしかかる少し手前の海中に、波に足元をえぐられた高さ3メートルくらいのコンクリート製の丸い柱状の物体を目撃できる。これは正体不明の物体で俗に「矢不来のボーズ」と呼ばれていて、「函館要塞のめじるし」という説が圧倒的である。今ならば97歳の老人が子供の頃からあったというのだから少なくとも明治の末(1910年)頃からあったのだろう。[『はこだて歴史散歩』を参考にしました]
函館湾に頭を出す矢不来のボーズ
訪問記[2002/7/1]国道228号線を走るたびに気にはなっていた物件。車の往来が激しい場所なのでわざわざ停車して記録しておこうとは思わなかったが、そのうちに波に消えていく運命だろうと考えて撮影することにした。
所在地上磯町矢不来の海上
参考書『はこだて歴史散歩』