計画道路通過予定地と城館跡


 史跡の発掘現地説明会などの情報が届くと、「もしや近い将来湮滅の可能性があるのでは」、と疑ってしまうこともしばしばです。茨城県南でも首都圏中央連絡自動車道いわゆる圏央道の計画があって工事着工は時間の問題です。よほどの価値を認められる史跡でも出ない限り工事計画の変更はないでしょうから通過予定地、とくにインターチェンジの予定地付近は早めに観察しておいたほうがよいと思います。
 いますぐわかるのはこれくらいですが、少しずつ情報を追加して行く予定です。

1.首都圏中央連絡自動車道(圏央道)

 美浦村周辺で圏央道ルートに掛るのは右図のエリアです。手元の資料に拠るとインターチェンジは五ケ所計画されています。

(1)江戸崎町沼田のインターは沼田土塁に大変近いと思われます。

(2)沼里土塁も橋脚の位置によっては湮滅の可能性があります。

(3)上小池の集落の近くにインターが計画されていますので、ほとんど遺構は残っていないとはいうものの上小池城跡も湮滅の危険があるかと思います。

(4)阿見町吉原のインター(牛久市桂のインターと呼ぶのが正しいかもしれない)は桂城のすぐ北側。ただし、牛久市役所の話では湮滅の予定はないとのこと。

2.東関東自動車道水戸線

 東関東自動車道水戸線通過地では鹿行地域があぶなそうです。

[茨城県内の概要]
区間:千葉県境〜水戸市
   (整備延長:千葉県境〜茨城町の北関東自動車道とのJCT 延長 約47km)
通過市町村:潮来町、麻生町付近、北浦町付近、鉾田町、茨城町、水戸市

3.その他の計画道路

 まだ計画以前の段階だと思いますが、千葉県の栄町〜茨城県へ入って龍ヶ崎町〜阿見町吉原(圏央道のICと連絡)〜阿見町島津〜霞ヶ浦を橋で渡り〜霞ヶ浦町平川〜玉里村長者峰〜もひとつ橋で渡り〜下玉里〜小川町〜千葉茨城道路と連絡というルートを通る道路が想定されているようです。美浦村のご近所でも島津城、塙城、上条城が危険!


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