概説 | 大山地区は、三叉沖をはじめ行方方面の湖上の監視は申すに及ばず、東条庄や大根城である江戸崎方向も一望できる位置である。したがって一度湖上に戦雲現れれば、狼火やその他の方法で各方面へ緊急信号の送れる重要な位置にある。そのほか、戦国末期に於ける関東の厳しい情勢を併せて考えれば、湖南側にとって霞ヶ浦制海権確保の一拠点であった可能性も浮かぶ。[「御茶園遺跡」より抜粋] なお、南側の狼火台一帯は「下の下(しものした)遺跡」という名称で最近登録された。 |
北側からの眺望![]() |
訪問記 | [2000/11/6]雁の宮神社のすぐ脇までゴルフ場になっている。神社の裏の郭からの江戸崎方向の眺めは美しい。 [2001/12/16]雁の宮の拝殿が改築中だった。今日は南側の谷を利用した低地の郭を突っ切って痩せ尾根上の狼火台へ登った。痩せ尾根上にはところどころ土塁で囲われた通路が残存している。この狼火台は太平洋戦争中対空射撃用40mm機関砲が据え付けられていたという。しかし今はこれといった遺構は無く丘陵下の民家が設置したアンテナが一本立っていた。 |
所在地 | 稲敷郡美浦村大山。雁の宮神社が目印。 |
参考書 | 「御茶園遺跡」(美浦村教育委員会) |