細川さんの外堀

概説 遺跡登録名称は谷田部大堀。谷田部城あるいは谷田部陣屋を守る街道閉塞用の土塁でしょうか。県道を挟んだ西側部分にはブルが入った跡があり湮滅しつつあります。
県道つくば真岡線沿いの土塁
その他の写真
  1. 南側(左手)の土塁がやや高くは見えるが
  2. 県道の反対側にはブルが入ってすでに湮滅しつつある
訪問記[2002/03/04]つい先日、茨城城郭会の藪仲間である五郎さんから「いい感じの谷津のところを探してみたら土塁を見つけましたよ」と連絡が入ったので早速見に行ってきました。道を走りながらこれを「いい感じの谷津」と感じ取る五郎さんのセンスの良さなんぞは『土塁ファン』の鑑だと思いました。『細川さんの外堀』という名称は、五郎さんが近くの畑で作業をされていたおばあさんから聞き取った地元での呼び名なのでこれを採用することにしました(その後、谷田部大堀という名称で遺跡登録されていることを知ったが、地元に口伝えで残ってきた「細川さんの外堀」こそが本来の名称だろうとの判断でこちらを採用しています)。外堀と言われているということは内堀もあるのでしょうか(谷田部陣屋は「北と東には堀を巡らしてあった(谷田部陣屋現地説明板)」とのことなので、これが内堀でしょうか)。土塁の高さは南側がやや高いと感じましたが、この程度の差は後世の改変でなんとでもなるでしょう。なお、地図によるとこの土塁の南約400mのところには「要害住宅」とか「要害住宅バス停」などの興味を引く名称があります。
所在地茨城県つくば市谷田部福田坪。国道354号線福田坪交差点から県道つくば真岡線で700mほど北へ行ったところ。
参考書『茨城県遺跡地図平成13年度版』