瞼のマレークラブ
(前頁より)



英国軍の最高機密が、マレー・クラブの美女を通して、ソ連に流れて
いることが判明した。
当然のことながら陸相は厳しい尋問にあった。
この時彼は「まさかあの乙女がソ連のスパイとは知らなかった」と言う
べきところ、「キーラーという女は知らない」とシラを切った。つまり嘘を
ついたのである。
このことが彼の『男』を著しく失墜させた。

どこの国の方々も、「英雄色を好む」ようなところがあり、女の一人や
二人、男の甲斐性というような雰囲気がある。
問題は『嘘』をついたことである。





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