イラン 1964 |
キクイムシの一種 Scolytus scolytus (キクイムシ科) |
アンゴラ 1983 | ブルキナファソ 1992 | タンザニア 1987 |
タブノコキクイムシの一種 Stephanoderes hampei (キクイムシ科) |
コナナガシンクイ Rhizopertha dominica (ナガシンクイムシ科) |
キクイムシの一種 Xyleborus xyleborus (キクイムシ科) |
家を新築すると柱や天井から3〜5mmの小さな虫が脱出し、その跡には1〜2mmの脱出孔が認められることがあります。また、林のヰで枯死木や伐倒木の樹皮を剥ぐと、樹皮下に多数の造形的模様の食害跡が認められ、材部に向って穿入孔のある場合があります。これらのものはキクイムシによる食害あるいは穿入孔であることが多いようです。
キクイムシの加害は立木の枯損および材内穿入による材質の低下などのほかに病原菌の伝播者としてもあげられます。欧米諸国で大被害を与えたニレの立相病はキクイムシによって病原菌を伝播していることが明らかにされ、また、ナラ、カシ類の萎凋病およびマツ青変菌、その他の針葉樹の青変菌もキクイムシによって分散されることが知られています。
我が国における主要な樹木の種類でもキクイムシによる被害樹木は多く、スギ、ヒノキ、マツなどの樹木の種類においても被害を被ることはもちろんですが、輸入材においても南洋材、米国材、北洋材を問わず被害をうけています。