イギリスの昆虫切手

イギリスは、大ブリテン島のイングランド、ウェールズ、スコットランドとアイルランド島の北部から成る連立王国です。紀元前7世紀頃にケルト人が渡来、1世紀にローマ軍の支配下に入り、ローマ軍が撤退した4世紀以降は北欧からアングロ・サクソン人が侵入し、ケルト人をウェールズやスコットランドに追放し、イングランド王国を建設しました。1066年にはフランスのノルマンディ公がイングランドを征服しウィリアム1世として即位しノルマン朝を築きました。1588年に女王エリザベス1世のもと、スペインの無敵艦隊を破り、1600年に東インド会社を設立しました。1707年にスコットランドとイングランドが合体し大ブリテン王国が成立。18世紀の産業革命を経て近代国家の建設が行われました。他方、19世紀のビクトリア女王時代までにアフリカ、アジア、アメリカ、オセアニアなどに次々と植民地を建設し大英帝国を築きました。しかし、第2次世界大戦を契機に、世界の指導的立場を米国に譲ることになり、終戦と共にアフリカ・アジアを中心とする植民地が次々と独立しました。
このイギリスから、昆虫を描いた切手5種が1985年に発行されました。ヨーロッパ特産の昆虫であるヨーロッパミヤマクワガタなどが絵画調で描かれており品格があり、お気に入りの切手の一つになりました。
1989年に英国顕微鏡学会150周年を記念してハエを描いた切手1種が発行されました。
1998年にイギリスから発行された「絶滅の危機に瀕する動植物切手」6種の中に、コオロギやバッタと同じ目に属するケラを描いた切手が含まれています。
2000年に生命/ロンドン動物園のウェブ展示を記念してアリを描いた切手1種が発行されました。
2008年に昆虫切手10種が発行されました。

United Kingdom イギリス
1985.3.12 昆虫切手
ツチマルハナバチ
Bombus terrestris
(コシブトハナバチ科)
ナナホシテントウ
Coccinella septempunctata
(テントウムシ科)
セスジギス
Decticus verrucivorus ♀
(キリギリス科)
ヨーロッパミヤマクワガタ
Lucanus cervus ♂
(クワガタムシ科)
コウテイギンヤンマ
Anax imperator ♂
(ヤンマ科)


1989.9.5 英国顕微鏡学会150周年記念切手
ルリキンバエ
Protophormia terraenovae
(クロバエ科)


1998.1.20 絶滅の危機に瀕する動植物切手
ケラの一種
Gryllotalpa gryllotalpa
(ケラ科)


2000.4.4 生命/ロンドン動物園のウェブ展示記念切手
テキサスハキリアリ
Atta texana
(アリ科)


2008.4.15 昆虫切手
アドニスヒメシジミ
Polyommatus bellargus
(シジミチョウ科)
エゾイトトンボの一種
Coenagrion mercuriale
(イトトンボ科)
アカヤマアリの一種
Formica rufibarbis
(アリ科)
シャクガの一種
Pareulype berberata
(シャクガ科)
ヨーロッパミヤマクワガタ
Lucanus cervus ♂
(クワガタムシ科)
ツツハムシの一種
Cryptocephalus coryli
(ハムシ科)
ヨーロッパクロコオロギ
Gryllus campestris
(コオロギ科)
セセリチョウの一種
Hesperia comma
(セセリチョウ科)
エントツドロバチの一種
Pseudepipona herrichii
(ドロバチ科)
ノビリスアシナガコガネ
Gnorimus nobilis
(コガネムシ科)


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