ボスニア・ヘルツェゴビナの昆虫切手

ボスニア・ヘルツェゴビナは、旧ユーゴスラビアの崩壊に伴って誕生した国ですが、その過程にあって激しい内戦状態に陥ったことでも知られています。山岳地帯がほとんどの国土に、セルビア人やクロアチア人のルーツである南スラブ人が7世紀に定住をはじめ、15世紀からはオスマン・トルコの支配下に入りました。1878年、オーストリア・ハンガリー保護領となり、1908年に併合されたことで反発し、1914年に第一次大戦のきっかけとなったオーストリア皇太子暗殺事件がサラエボで起きました。1918年にセルビア・クロアチア・スロベニア王国が成立し、1929年にユーゴスラビア王国となり、1945年からはユーゴスラビア連邦人民共和国、1963年からはユーゴスラビア社会主義連邦共和国を構成する一共和国となりました。しかし、1991年に主権国家を宣言し、1992年には独立を選んだことから激しい内戦に突入しました。統一国家の維持を望むイスラム教徒に対して、セルビア人はセルビア共和国との合体を望み、クロアチア人の中にもクロアチア共和国との統一を望む動きがあり内戦は複雑な様相を呈しました。1995年にボスニア・ヘルツェゴビナは単一国家として存続することでNATO主体の多国籍の平和実施部隊の監視の下で包括和平協定が調印され、停戦が成立しました。
このボスニア・ヘルツェゴビナから2006年にアリを描いた切手1種が発行されました。
2009年にヨーロッパ自然保護切手として昆虫を描いた切手3種が発行されました。


Bosnia and Herzegovina ボスニア・ヘルツェゴビナ
2006.4.20 蟻切手
ヨーロッパアカヤマアリ
Formica rufa
(アリ科)


2009.9.9 ヨーロッパ自然保護切手
ナナホシテントウ
Coccinella septempunctata
(テントウムシ科)
アキアカネの一種
Sympetrum sanguineum
(トンボ科)
ヨーロッパミヤマクワガタ
Lucanus cervus ♂
(クワガタムシ科)


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