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オーレオール効果 aureole effect
「大気」光象ではありませんが…。 天気の良い日に橋の上などから水面を覗き込むと、(ちょっと判りづらいですが) 光の筋が、自分の頭の影の周りに集中線のように放射状に見えることがあります。 これを「オーレオール効果」(aureole effect) と呼びます。 水を覗き込むときに見えるので、water aureole (水のオーレオール) という呼び名もあるようです。 「オーレオール」とは、後光を指す言葉です。 日差しがしっかりとあって、水の透明度・濁り具合がほどよい加減のときに見える現象です。 水深はある程度あったほうが見えやすく、太陽の高さはあまり低すぎると見えづらくなります。 水面が完全に凪いで、全く波打っていない場合は見えません。
水に射し込む太陽の光は水面で屈折しますが、水面で波打っていると、 波の山がちょうど凸レンズのような役割を果たし、光が集中した部分ができます (図1)。 水が多少濁っていると、これは光の筋として見えます。 波がたくさんあると、この線が平行にたくさん現れます。 このたくさんの光の筋は、もともとの太陽の光の角度から(波打ってない場合の水面で) 屈折したくらいの角度の方向になっていますが、それを水面の上から見ると、 今度は逆に屈折するので、ちょうど太陽の光と平行に見えます。 そしてそれを覗き込むと、遠近感によりちょうど自分の頭の影の周りに放射状に見えるのです (図2)。 長い線ではなく、短い線がたくさんある状態なので、 放射状であることは写真などに撮ってもいまいち判りづらいかもしれません。 また、水面の波自体に紛れて見えづらくなってることもあります。 |
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