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副虹の色の順序 〜「副虹は水滴の中で二回反射するから主虹と色の順番が逆」は間違い〜

[New Slides]主虹と副虹の色の順序について

主虹は外側が赤で内側が紫なのに対して、 副虹は内側が赤で外側が紫、ということはよく知られていて、 虹の説明が書いてあるところにはもちろんたいてい書いてあります。 ところが、その理由として 「主虹は水滴の中で一回、副虹は水滴の中で二回反射するから」 と書かれていることがよくあり、また、直感的にとても納得がいく^^; 説明なので、 そう思い込んでいる人はかなり多いようです。 しかし、それは全くの間違いです。

とはいえ、「直感的にとても納得がいく」ので、 「間違い」といわれても簡単に納得は出来ない人も多いでしょうし、 実際、そのことをちゃんと説明するのはややこしいことだと思います (別に高度な数学が要るとかそういうものでもないのですが)。 そこでここでは、「二回反射しても色の順番が逆にならない例」、 すなわち「主虹と色の順番が同じである副虹」を紹介します。 実際に作るのはちょっと(?)難しいので、シミュレーションで、ですが…。

まずは通常の虹のシミュレーションをご覧下さい。 左側が水滴に入って色が出ていく光の様子、 右側がそれに対応する角度で円を描いた、虹として見える様子です。 赤い光と、紫 (の替わりに図では見やすいように青) の光が描いてあります。 外側が赤の主虹と、内側が赤の副虹、そしてその間の暗い部分 “アレキサンダーの暗帯”が判ります。 なお、このシミュレーションでは個々の光線に対する光の強さは考慮していません(#1)が、 判りやすいように副虹の線は主虹よりちょっと薄くなるようになっています。 ちなみに、円の左右で赤い部分と青い部分の間隔が違って見えるかもしれませんが、 それはディスプレイ上の画素が RGB の順 (順序は違うかも) に横向きに並んでいるからです^^;。

上のような虹になるのは、水に対する、赤い光の屈折率が 1.333 くらいで、 紫の光の屈折率が 1.344 くらいだからです。 屈折率が違うと、主虹・副虹両方の大きさと、 さらにはその位置関係まで変わってきます。 もし、赤〜紫の屈折率が 1.14〜1.15 くらいだと…

このとおり、とても大きな主虹の内側に、とてもとても小さな副虹が、 主虹と同じく外側が赤色で現れます (実際にはとても光が淡そうなので 「見える」かどうかはちょっと怪しそうですが…)。 これは「二回反射するから色の順番が逆」だとすると説明できませんよね。 お解り頂けましたでしょうか?

今度はなんと、主虹と副虹が重なってしまいます。 もし、こういう世界があったなら、 そこでは紫〜赤〜紫という虹が見えることになります。 宇宙のどこかにはそういう虹を見ている生物がいるかもしれません :-)。

#1: さらに、幾何光学しか考慮していないので、厳密な解を示してはいませんが、 ここでの目的のための近似としては充分です。


関連項目

虹 (主虹) 副虹

Contact: aya@star.email.ne.jp.cut_off_here