くだらな日記(2007年10月)


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10月31日(水)
 ものみな壊れる季節。
 先週は通勤途上、歩いていると靴底がぱっくりと割れた。前から2/3くらい剥がれ、後ろの1/3でかろうじてつながっている状態。ここで勢いよく全部剥がして捨て、底抜けで歩く徳田さんほど人物ができてないのでそのままにしたが、歩くと靴底が地面を叩き、ぺたぺたとものすごくいい音がする。ようやく派遣先に辿り着き、ガムテープでぐるぐる巻きにしようとしたら、あまりにみっともないと社員の人に笑われた。結局瞬間接着剤を借りてなんとかくっつけ、家に帰って靴用ボンドを隙間に流し込んで固めたが、また履くかどうか思案中。
 今朝は起きて眼鏡をかけようとしたらやたらにゆるい。よく見るとフレームとつるのジョイント部分にささっているネジが抜けていた。どこで抜けたんだろう。とりあえず針金を通してぐるぐる巻きにして固定。また派遣先で笑われるかなあ。きょう帰りにこの眼鏡を買った店に行くか、それとも格安眼鏡屋で相談してみるか思案中。あそこの宣伝を信じるなら、私に必要な特殊レンズを使っても3万円以内で作れるらしいが。
 まあ私自体が、ここ数年あっちこっちが壊れっぱなしているから仕方ないですね。OhOhOhポラロイドガール。

 池袋のメトロポリタンプラザにある、格安眼鏡屋Zoffに行って聞いたら、まあ予想していたことですが、うちで作った眼鏡以外は修理できませんとのこと。針金がいつ壊れるか心配なので、とりあえず予備の眼鏡を作る。五千いくらの眼鏡に特殊レンズ追加料金一万八千いくらを足して、ちゃんと三万円以内で作れました。目が悪いってのは不幸なことです。
 そしてうちに帰ったら、眼鏡を置いていた机の上に小さなネジが見つかりました。眼鏡に差し込んでみたらちゃんと入りました。私は沙織と申します、ではない、私はなにかに祟られているのでしょうか呪われているのでしょうか。心当たりは五人から十人くらいはあるのですが。

 呪われついでにもうひとつ。眼鏡を買ってエスカレーターで降りたところに本屋があったので寄ってみたら、創元推理文庫の「ラブクラフト全集・補巻」が出ていたので買いました。ラブクラフトが他の作家の小説に手を入れたり、他の作家と合作したりというものの短編集だそうです。上下巻あったので2冊買いました。うちに帰って見たら2冊とも上巻でした。
 いや、確かに私が悪い。ろくに確かめもせずに掴んでレジに持っていった私が悪い。だけどさ、レジでぱっと見てさ、「これ、両方とも上巻なんですが、よろしいですか?」と声をかけたりしてくれてもいいんじゃないか、店員さん。普通の人は同じ本を2冊買ったりはしないんじゃないか、店員さん。これはラブクラフトの文庫本であって、アイドルの写真集でも幸福の科学の教祖のヨタ話集でもないんだぜ、店員さん。


10月29日(月)
 まだ風雲は2回しか見てなくて全貌をつかめていないのですが、快傑ライオン丸をヨハネスブルグかイチロー風にまとめるとこんな感じでしょうか。
・時代劇なら大丈夫だろうと思っていたらリボルバーを構えた魔人20人に襲われた
・番組開始から3回目の放送でテコ入れのためスペクトルマンの主役がゲストに呼ばれた
・足元がぐにゃりとしたので毛皮をめくってみると魔人の本体が転がっていた
・ススキの茎を持った侍に襲撃され、気がついたらススキが脳髄まで貫通していた
・小助沙織でゴースンに突っ込んで倒れた、というか自分の爆薬で破壊した寺の瓦礫に打たれる
・宿が魔人に襲撃され、「こじき」「めくら」「かたわ」と全員放送禁止用語で応酬した
・洞窟に閉じこめられてから10mの厚さの地盤が小助の爆薬で破壊された
・変身したら安全だろうと思ったら、旅の武芸者が全員変身した
・沙織の1/3がレイプ経験者。しかし獅子丸さんと夫婦になれていまは幸せです
・「そんな強いわけがない」といって出て行ったタイガージョーが5分後右目を潰されて戻ってきた
・「何もないこんな村を襲うやつはいない」と警戒を怠った村人がドクロ忍者に全員斬り殺された
・最近流行っているアイテムは「象牙の槍」 象牙でゴースンの胸のマークを突くと倒せるという都市伝説から
・虎錠之介さんが死ぬ確率は200%。番組途中で不慮の死を遂げ、代役が演じた錠之介が殺される確率が100%の意味
・3回で5つの村が壊滅など当たり前 3回で8村壊滅することも
・ゴースン上洛寸前、味方が全員死去または負傷した状況から1人で逆転
・獅子丸にとっての獅子変化はロケット変身のできそこない
・デボノバをひと睨みするだけでデボノバの命令を聞かなくなる魔人が続出
・変身するだけでゴースン魔人が泣いて謝った 労咳でまともに立てなくなる魔人も
・あまりに強すぎるからタイガージョーという新キャラをライバル扱い
・そのタイガージョーも眼球串刺し
・怪人に育てられただけの村娘も余裕で殺す
・トビムサシに勝っても納得いかなければトビムサシだけが頼りだった盲人の娘を放置して去っていった
・グッとガッツポーズするだけで魔人が大爆発
・病気の子供に俺には何もできないと言って立ち去るというファンサービス
・小助は自分の名前をすぐ忘れるから腹に「こすけ」と書いてあることはあまりにも有名
・「ゆうべお師匠様が死んだ……」の「ライオン丸のバラード・ロック」が流れるとあまりの暗さに自殺者が出る
・昔は「私は沙織と申します」という挿入歌も作っていた
・番組で使用しなかった理由は沙織のキャラにあまりにも合っていなかったから
・ライオン眼がよすぎるせいか沙織のパンチラをコマ単位で見切ることができる
・後半沙織がスパッツを着用するようになったきっかけは獅子丸のプロポーズ
・獅子丸は苦戦すると落ち込んで山小屋に篭もってしまう それを救えるのは沙織だけ
・ライオン二段飛行返しは「今日は沙織とやりたい」という暗号
・快傑ライオン丸と風雲ライオン丸を見てフニャコフニャオがライオン仮面とオシシ仮面を思いついたのはあまりにも有名
・本当はフニャコフニャオの方が数年早いが、それは「パラレルワールドだから」
・実は1972年、ピープロのうしおそうじが実写版ドラえもんを企画するが挫折。その代案としてライオン仮面からライオン丸につながったという話がもっともらしい
・実写版ドラえもん実現してたらどんな番組になったことやら。「風よ光よ未来の祈り 贈れセワシよドラえもんを のび太の未来を守るため ジャイアン、スネ夫をぶった斬れ! 今だ、今こそタケコプター! 飛べ! ドラえもん 闘え! ドラえもん ゆくぞ快傑ドラえもん」みたいな主題歌で、番組中のび太が落ち込むシーンになると「きのう ジャイアンに傷を受けた きょう しずかに嫌われた あした またテストがあって お前の採点は ゼロになるだろう」みたいな挿入歌が流れるとか
・果心居士は、いつも居士の太刀を物欲しそうに眺める少年に横笛をあげたことがある


10月27日(土)
 快傑ライオン丸はついに最終回。前回のジョーさんに続き、獅子丸も、
・小助の「ゴースンと相打ちなら死んでもかまわない!」の言葉に敏感に反応
・何かがふっきれたような笑顔を見せる
・今までしたことのない飛騨の思い出話を沙織小助に語る
・ふたりに花を渡してひとり去ってゆく
・雲間にお師匠様の面影を見る
 と、壮絶な死亡フラグを立てつつ死んでしまいましたとさ。どっとはらい。
 獅子丸の決意といい、お師匠様の面影がうなずくところといい、ゴースンへの特攻戦術といい、なんかものすごく「さらば宇宙戦艦ヤマト」っぽい死に方だったけど、実はヤマトのほうが5年くらい遅いんだよな。

 そして淋しくふたり、飛騨に帰ってゆく沙織小助の後ろ姿で涙ながらに終わった快傑ライオン丸に続き、笑いに満ちあふれた風雲ライオン丸のはじまりはじまり。もうなんか、何の伏線も修業も伝授もないライオン丸ロケット変身といい、妙な姉妹の妙な幌馬車といい、黒影豹馬の豹変シーンといい、変な顔の変な秘密基地といい、志乃の数え歌といい、脳天気なエンディングテーマ(説明するのが難しいが、有名な歌にたとえると、「帰ってきたヨッパライ」に似ていると思う)といい、もうこの番組、笑うところしかない。よくぞTV局は2クールも続けてくれた、というのが最初の2回を見た正直な感想。でも大好きだぜ。風雲ライオン丸の歌が入ったCDはないのか。あれば買う。さあ検索だ。


10月21日(日)
 偽装戦隊ウルンジャー。
  アカフクレッド
  ホワイトラバーズ(スノーマークが第12話で殉職したため、第13話から登場)
  イエローロイホ(カレーパンが大好物)
  ブラックハンナン
  オレンジペコチャン

  参謀 ミート君(本名ミート・ホープ)
  長官 お鶏様(麿赤児演ずる)

 よいこのみんな、今日の「タイコさんは文豪北杜夫」「アナゴさん海蛇男に改造」「カツオは南米生まれ?」の3本ははどうだったかな?
 次回は特別編だ! 四千年の歴史を背負って、ソーメンアルヨ、ニクマンアルヨ、カバヤキアルヨ、コシヒカリアルヨの風水中華怪人が日本を襲う! 悪の手から日本の食を守れ、偽装戦隊! 戦え、ウルンジャー!

※番組よりのお知らせ:今回放送予定の「毒か?無毒か?謎の怪人イッポンシメジ」は、諸般の事情により放送を中止いたしました。

 阪神・島野コーチが退任決定。これで佐藤投手コーチに続き、またも有能なコーチが漂流船岡田丸から逃げ出していく(正田コーチは有能かどうかわからないので保留)。和田コーチ、は、早く逃げてぇ〜っ!!

 市の公式サイトなのに、ここまで説得力のないキャラクターによるお知らせは初めて見た
 三次元化したスーパーポンポコジャガピーにしなりくんも、かなりキテるものがあるな。下半身のぞんざいさがいい味出している。


10月20日(土)
 蟲画像はまだ取っておいたのがあるんですが、巨人が日本シリーズ進出したときにでも使おうかと思ってたら使いそびれた。

 ついにHDD内蔵のハイファイビデオ&DVDレコーダープレイヤーを買いました。コジマでいちばん安いのを買ったのですが、地デジ非対応なので3万円以下でした。まあ4年先のことなんて誰にもわからないし、なったらなったでビデオテープとDVDのプレイヤー、ビデオからDVDへのダビング機として使えばいいし。しかし私の知らない間にS−VHSって規格はどっかに雲散霧消したんですね。簡易再生できるからいいようなものの。
 HDへの録画を試してみましたが、最低画質でもけっこういいですね。少なくとも私が日常見ている、S−VHSの3倍画質よりはずっといい。CSチューナーとの連動サテライト予約とか、録画予約もわりと簡単そうです。ただCMカット等の編集がめんどくさい。CSでよくやってるような、1日6本一挙再放送などというと、6本分がまとめてひとつのファイルとなり、第1話と第2話の間のCMをカットして編集すると、また先頭に戻ってしまい、2話終了までスキップ・早送りしなければならない。私が説明書をちゃんと読んでないだけかもしれませんが。
 しかしこれ何に使おうかな。とりあえず日曜深夜の、まだ見たことがない必殺仕業人の最終回を録画予約するとして、あとはテレ玉の新・必殺仕置人とか、MXテレビのミラーマンとか、G+のプロレスクラシックとか撮ってみようかしら。しかし、徳田さんみたいに新しいものにチャレンジしようという根性がまるでないですね私は。
 でも快傑ライオン丸はちゃんと毎週土曜深夜、見ながらビデオに撮ります。あれだけは手作りの味を大切にしたい。2ちゃんねるの実況スレの雰囲気も好きなので。いかにも暇人の集まりというか、時代遅れどものマターリした空気がねえ。

 なんかもう今日のライオン丸はアレです。
 孤独な旅を続けていた虎錠之介が、強敵を倒すため獅子丸と協力し、ライオン丸&タイガージョー豪華競演して見事難敵を倒す。
 そしてジョーさんは獅子丸たちと合流して四人旅になったとたん、それまでの暗く厳しい表情が嘘のように、屈託のない晴れやかな笑顔に一変。
 小助と楽しそうに鳥を捕ったり魚を獲ったりしてはしゃぐわ、沙織を肩車するわ、「力を合わせるってことがこんなに大事なことなんだと、俺ははじめて知ったような気がする。俺とお前が力を合わせれば、象牙の槍がなくともゴースンを倒せるさ!」と力強く宣言するわ、もうなんというか、死亡フラグってのはこうして立てるもんだという教科書のようなお話でした。
 そして次回予告では「怪人の攻撃を受けて盲目になったタイガージョーを助けに走る獅子丸。しかし、時すでに遅く……」と無情なナレーション。嗚呼、ジョーさん……。

 そして死ぬ者があれば生まれてくる者がいる。kasumi様にめでたく第二子がご聖誕あそばされたようです。まことにめでたい。


10月18日(木)
 ようやく怒りも弱火になってきたし、なによりも自分で自分のホームページを見るのが気持ち悪くなってきたので、そろそろ元に戻す。まあ、kasumi様の胎教にもよくないしねえ。


10月14日(日)
 ライオン丸を見ているうち、「ライオン丸のバラード」がどうしても欲しくなってamazonで特撮ソング全集を衝動的に注文。

きのう お師匠様が死んだ
きょう ドクロが襲ってくる
あした 雲がまたちぎれ 三人に吹く風は牙をむくだろう

 という、子供向け番組とは思えないせつない歌詞を子門真人がせつせつと歌いあげる快作。他にも「友情のバロムクロス」「宇宙猿人ゴリなのだ」「ハカイダーの歌」「サブローのテーマ」「悪魔が今日も笛を吹く」「ケイは生まれた」なども入っているらしくて楽しみ。タイガージョーの口笛のテーマと、ネズガンダの登場BGM(たぶん、既存のジャズの名曲なんだろうが)が入っていればもっとよかったんだが。

 しかし、まるっきりのシロートでも簡単に予想できるような最悪の展開をなぜ選ぶのかね、あのアホウ監督は。どうしてこの世の中に存在しえないほどのアホウな選手起用をする監督が、この世に実在できたのかね。
 しかし監督はアホウだが選手もなあ。ミーティングすらしない監督はほっといて、選手が自発的にパリーグのCSを研究したとしか思えない。そして、ソフトバンクの慢心とロッテの拙攻と日本ハムの貧打と阪神の先発陣とソフトバンクの中継ぎ陣とロッテの抑えとソフトバンクの秋の風物詩を見習ったとしか思えない。
 もう来年の久保田は間違いなく敗戦処理で100試合登板記録達成だ。たぶん敗戦処理の機会は来年いっぱいあるぞ。

 寝る前にジョージ秋山「銭ゲバ」を読む。すさみきった心にはここちいい漫画だ。


10月13日(土)
 金曜日の夜は遅かったので駅前の店はのきなみ閉まってた。24時間営業の居酒屋は開いていたが、あそこは10日にも遅くなって入って、カツ重定食を頼んだんだが、あんまりうまくなかったんだよなあ。あの店、ちょこちょことツマミを頼んで食うにはいいんだがなあ。
 そんなわけでスーパーで食材を買って帰り、久しぶりに自炊。つーても百円引きになってたトンカツを使ってカツ丼作っただけです。ご飯炊いてタマネギ切ってダシで煮込んでトースターで暖めたトンカツ切って入れて卵でとじるだけ。サルでもできるわこんなん。でも居酒屋のカツ重よりうまかった。

 今日は昼に野球、夜に野球、深夜にライオン丸と家から出られない日程なので、やっぱりまた自炊かなあ。とりあえず買うだけ買ってみたパンとか豚肉とかワンタンの皮とかとろけるスライスチーズとかモヤシとか残ってるし。しかしこれで何を作ろうと思っていたのだ俺。

 そういえば先週の日曜日に新宿に出たとき、ラムタラの隣に大人のおもちゃ屋さんができていた。
 入り口近くのワゴンにネタ系のコンドーム、ええとビスコの箱にそっくりな「ドスコイ」、ボンカレーのパッケージに酷似した「ボンクレー」(どんな周期なんだ)なんてのがあったのはいいとしても、地下の奥の方にダッチワイフのコーナーがあって、そこに矢部美穂の実物大抱き枕が売っていたのにはちょっと驚いた。仕事選べよ。しかしトーミネがああなっちゃったため、「天使のU・B・U・G」のOGでまだ生き残っているのはこの人と大石円くらいなんだよなあ。

 また阪神の第1戦先発は下柳か。阪神は2005年の日本シリーズでも第2戦に下柳を使わず失敗したよな。下柳みたいなベテランは第2戦に回したほうがいいと、前から力説しているのだが。下柳で負けるともう勢いを止められる投手がいないんだよなあ。第1戦を若い投手でいき、勝てばそのまま勢いに乗ってよし、負けても次の試合でイヤな流れをベテランの下柳がうまく断ち切る、ってのがベストだと思うんだよなあ。
 2005年は第1戦が井川。これはもう文句なしのエースだし当然。第2戦が安藤。これが間違い。あのころの安藤は先発転向したばかりで、まだ経験も浅く、エースKOの悪い流れを止めるような技量はまだ持っていなかった。安藤を持ってきた監督がアホウです。大敗で連敗しちゃうと、さすがの下柳でももうどうしようもないですわ。揚子江の流れは棒杭一本ではせきとめられませんよ。ちょろちょろした小川だった流れを放置して揚子江にしちゃった監督がアホウです。
 明日上園先発だったら笑っちゃうしかないよね。ま、そんなアホウな監督はさすがにこの世の中にはいないと思うけど。

 なんかもう、このままだと来年あたりは久保田が敗戦処理で100試合登板とかしそうな気がする。そして10年後くらいに、「なまじっか07年にCSなんか行っちゃったせいで、監督続投になったのが今に至る暗黒時代の決め手だったよなあ。久保田も藤川も、本来なら今でも投げてておかしくない投手だったんだけどねえ」などと語られそうだ。

 大西科学の新作「ジョン平とぼくときみと」が11月に出るそうですね。おめでとうございます。
 しかも今回は短編集だとか。短編集とは、つまりそのシリーズが世間に認知された証拠ともいえる重要なものでございます。
 ビル・プロンジーニの「名無しの探偵」シリーズの初の短編集「名無しの探偵事件ファイル」が8作目(日本語訳では6作目)、トーベ・ヤンソンのムーミンシリーズ初の短編集「ムーミン谷の仲間たち」が7作目(日本語訳で3作目)、モンゴメリの赤毛のアンシリーズ初の短編集「アンの友達」が4作目(日本語訳も同じ)とすると、赤毛のアンとついに肩を並べたといっても過言ではありますまい。
 さらに、日本語訳のシリーズでは原作よりも短編集が出るタイミングが早まることにご注目ください。そうです。日本人は欧米人よりも短編好き、サイドストーリー愛好者が多いので、日本での人気シリーズには短編集を出せという読者からの圧力が強まるのです。逆に言うと、もう短編集出しちゃったらこっちのもん、読者のハートは鷲掴みということでございます。
 ところでこのシリーズ、使い魔にハブとかコブラとかサソリとかムカデとかイモガイとかヒョウモンダコとかヤドクガエルとか、毒持てる生物がまだ出ていないと別なところに書きましたが、カモノハシくらいならそのうち出ないではないかもしれませんな。かわいいから。
 あと個人的には、ダイオウグソクムシ、ウデムシ、ヒヨケムシ、ラクダムシ、ヨロイモグラゴキブリ、カイヤドリウミグモ、ソコボウズ、ナガヅエエソ、ハラビロカマキリ(普段は並以下の能力だが、尻からハリガネムシが出てくると5倍にパワーアップする)、カタツムリ(ただのカタツムリ。実は寄生するレウコクロリディウムが使い魔で、これが寄生したカタツムリは主人の命ずるままに動き、ナパーム弾クラスの破壊力を持つ)なんていう使い魔が登場してイラストレーターの銀八さんにかなりの精神的負担がかかる日が来ることを楽しみにしております。


10月11日(木)
 ここんとこ毎週木曜日は高田馬場の病院に通院している。きょうは帰りに古本屋へ寄ったと思ったら、「毛沢東の経済戦略」「人民公社の奇跡」「中共の民衆生活」「林彪事件の真相」「中国共産党・整風文庫」などという本をやたらに買いあさってしまった。そんなに中国通になってどうする。しかも四十年前の。
 そして夜は高田馬場のタイ屋台料理屋でカオマンガイ(鶏肉たきこみごはん)とラープムー(挽肉サラダ)を食う。カオマンガイについてた鶏のスープはうまかったし、ラープムーもビアシンが恋しくなるいい辛さだったが、じっとこらえてウーロン茶。まあしかし、やむを得ないとはいえ、本場屋台の五倍はするなあ、値段。


10月6日(土)
 最近処方された薬が増えすぎたのか、新しい睡眠補助剤が身体にあわないのか、それとも虫食った報いなのか、明け方にすごくイヤな悪夢を見た。田舎に帰って川で魚すくいして遊んでいたら、川の底からオオグソクムシと、尻尾のないザリガニと、フタゴムシをすくいあげたのだ。フタゴムシとは正式には雌雄がつながって生きている扁形動物だが、これはそういうものではなく、実際にはフクロムシに近い。カニに寄生する動物で、珍しいことに二匹のカニに同時に寄生する。寄生されたカニはこの虫を介してつながり、あたかもシャム双生児のような格好で生きていかざるを得ない。とはいってもそう長い期間ではない。この幻想フタゴムシ(実在するフタゴムシと区別するためこの名で呼ぶ)は、寄生した二匹のカニの内臓を等分に食い荒らし、やがてカニは殻と脚だけの存在と成りはてる。それまでに幻想フタゴムシは産卵し、活発に泳ぐ幼生はカニを求めて去っていくことはいうまでもない。私が夢の中で触ったこの幻想フタゴムシ寄生ガニは、片方の殻を触ったらぽろりと外れたくらいだから、相当寄生が進んでいたのだろう。このカニも、オオグソクムシも、ザリガニも、どういうわけだかホルマリン漬けになったか深海で棲息していたかのように色あせて薄桃色の、ちょっとぶよっとした手触りだった。ああいま思い出しても気持ち悪い。
 金曜日の夜中に、ふとTVをつけたら、MXテレビではマクロスで懐かしのリン・ミンメイ砲をぶちかましており、TBSではどういう話だかよく分からないが、ヒーローそっちのけでキメラ王女様みたいな女幹部と、それに虐待される女戦闘員にのみ焦点を絞った特撮番組をやっていた。戦闘シーンは大野剣友会やJACが代行するわけではなく、その姐ちゃんたちが実際に演ずるので、そのお話にならないっぷりは論を待たない。そのせいかなあの夢は。

 外食転向すると困るのが休日だが、今日はラーメン屋「茅根」に2回目の挑戦。前回は普通のラーメンを食ったが、今回はおすすめのつけ麺、ええとデラックスだったかスーパーだったかウルトラだったか快傑だったか忘れたが(アルコール依存症の第2期症状)、具の多いやつだ。昼抜きなので麺の量は中を頼む。どこかのおじさんが「大」を頼んで、「うちの大は大きいですよ」とたしなめられていた。
 鰹節の強いここのスープは、たしかにつけ麺に合うかもしれない。麺が太くて縮れていないため、スープにあまりからまないのが、濃い味好きにはちょっと不満だが。具は、葱とナルトと味玉子とシナチクとチャーシュー。チャーシューは角切りだが、柔らかく煮込んでいるので堅いとか筋っぽいことはない。
 ただ根本的に、つけ麺とは熱いものなのか冷たいものなのか、いつどこで食べても釈然としない。温度低めのスープに、冷水でさらした麺をつけるから、どうしてもなまぬるくなるんだよなあ。どっちかにしろとラーメン業界には猛省をうながしたい。


10月5日(金)
 きょうは病院に行った帰り道で見つけた古本屋に入る。新潮文庫のビル・プロンジーニ「名無しの探偵」シリーズが珍しく売っていた。このシリーズはどこの古本屋でもなかなか売っていない。以前に見たのは4年ほど前の柏の古本屋だった。くろさんとぽいうさん、どうしてるかな。そんなに珍しいわりには、値段はたいがい百円とか二百円だ。希少価値があるわけでもないらしい。いやべつにくろさんとぽいうさんが珍しくて安いわけではない。珍しい人だとは思うけど。
 確かこのシリーズ、1巻か2巻かどっちか、一度読んだけどなくしちゃって、読み返したいんだよなあ。でもどっちをなくしたのか覚えてない。立ち読みしてみても、もう一巻の方も長いこと読んでないので、やっぱりどっちが家にある方だったのだかわからない。ええい、じゃあ両方買っちゃえ。ということで思い切って両方購入。って、2冊で150円の本にそんなに悩むなよ。
 家で確認したら、なくしたのは2巻の方だった。1巻の「誘拐」はダブっちゃったが、まあしょうがない。
 そして一緒に「魁!クロマティ高校」の6巻と7巻も購入したのだが、家に帰ったら6巻は西成のブックオフですでに購入済だったことを発見。ダブっちまった。こっちの方はすごくくやしかった。


10月4日(木)
 思うところあって健康のため、しばらく夕食を外食に切り替えてみるつもり。
 今晩は病院の帰りに、高田馬場の「ラージプート」に行った。大槻ケンジのエッセイで有名なスリランカ料理屋だ。いや、パキスタンだったかな? それともベンガル? アフガニスタン?
 平日の7時だからなのか、客は私ひとり。一番人気らしいクライチキンセットを頼む。無水で煮込んだ鶏肉のカレーと、チャパティ(もしくはナン)とサフランライスとスープとサラダのセットで1400円。ヨーグルトドリンクのラッシーは400円だが、こういうところだけぬけめのない私は、ネットの割引券をプリントアウトしていったのでドリンクは無料。
 カレーの辛さはマイルドから有名なムスリムホットまで数段階選べるが、胃潰瘍持ちの私は大事を取ってレベル3のホットにした。このくらいだとチキンの味がわかっておいしい。大槻ケンジがムスリムホットを食べたときのように、ラッシーで辛さを和らげるほどのことはなかった。チャパティはイーストを入れずに焼いたナン、クレープの如きもので、もっとパリパリしてるのかと思ったら柔らかかった。ナンより好きかも。


10月3日(水)
 高校生ドラフト会議も無事終了したようです。阪神はあいかわらず中田をクジで外した(当てたのは日本ハム。やっぱりやるべきことをやってるところとやってないところでは、幸運の女神もやってる方に微笑むよなあ)ものの、外れで高濱選手を獲得(高濱指名でその阪神にクジで負けた横浜は、やはり、裏金を粗末にした報いが来たのだと。25時)。強肩好守でシュアなバッティングのショートで、噂だけなら鳥谷をひとまわり大きくしたようなタイプだそうです。3巡では桜井2世か林2世か、今のとこまともに一塁も守れないホームランバッター、森田を獲得。4巡では清原を獲得。「阪神についに清原キター!!」「来年からユニフォームは横縞だー!!」と騒がれています。140キロ前後の速球ながら、コントロールが良く、大胆に内角を攻めることができる投手だとか。ああ、佐藤コーチが指導すれば、吉川みたいになれそうなのになあ。
 ドラフト画像で一番笑ったのは、唐川をクジで当てたバレンタイン監督と、疫病神がたまたま人間の姿に化けているとしか思えない岡田監督でした。


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