くだらな日記(2006年6月)


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6月30日(金)
 超有名サイト「大西科学」で著名なジャッキー大西さんは、これまでずっと温厚な人かと騙されてきたが、実はかなり腹黒いしたたかな人なんじゃないかと最近思っている。相手はだれだか特定させずに喧嘩を売るのがたいへんに上手だ。ちょっとそよ風のような悪意を感じる、ってくらいで寸止めするのがうまい。
 ま、雑文なんか書いている人に善人なんてぶっちゃけありえないーってのは真実です。その点私は善人中の善人だよな。最近雑文書けてないし。書いても面白くないし。


6月28日(水)
 実はあの誘拐事件の被害者が救出されての記者会見をはじめて見た印象は、
「あんなのずっと監禁していて、さぞかし大変だったでしょうね犯人さん」
 というものでした。誘拐という犯罪にこれっぽっちも同情する気はないのに。そして第二の印象は
「できれば母親も誘拐監禁してひどい目に会わせてくれたらよかったのに」
 というものでした。べつにあの母娘に電車で睨まれたわけでも順番に横入りされたわけでもないのに。なんでやろな。血かな。DNAかな。


6月27日(火)
 若林さんだったか雑記草さんだったか、よく覚えていないが、gooがウィキペディアを事典としてリンクしたことに批判的な文書を読んでから、ウィキペディアのことがちょっと気になっていた。
 たしかにウィキペディアはその記述に対して疑問点や批判がある。ラルクのメンバーのひとりの身長が156センチというのはお笑いですませようが(たぶん本人や事務所はお笑いと思っていないから、あれだけ躍起になって消してまわってるのだろうが)、アメリカの著述家の冤罪事件だとか、マジな問題もある。そんな深刻なところでなくても、たとえば武田耕平の「オイヨイヨ」を載せるか消すか、司馬遼太郎の存在価値を認めるか認めないか、そんな些細なところでも論争が激しく、そこんところがだれだったか忘れたが批判した人は気にくわなかったのだろう。
 だが、しかし、と私は問う。この世の中に、これこそが公明正大、完璧に客観的な記述に満ちあふれた百科事典が、はたして存在しますか。いや、しえますか。
 スターリン権力の時代に「ソビエト百科事典」はスターリンの項目に百ページ以上の記述を費やした。スターリンの死後、それは壊滅し、代わりにフルシチョフの記述が数十ページ登場した。ブレジネフの時代になるとフルシチョフが消滅し、スターリンが全盛期の半分くらいに復活、残りをブレジネフが埋めた。
 まあそれは極端な例ではあるが、事典とはそもそも戦いの場です。論争と価値基準のせめぎあいに満ちあふれているべきなのです。ウィキペディアはそれを正直にあらわしているにすぎません。むしろ、事典や辞書はつねに正しくていつも同じ、などと信じがちなお馬鹿さんへの啓蒙の書として、ウィキペディアは与えられるべきだと考えていますが如何。


6月22日(木)
 久保田と今岡が骨折で戦線離脱。ふだんならあの、選手の調子をこれっぽっちも把握する能力のない監督が、いらない子になってしまった選手を、それでも使いたおして敗因を広げるところなんだが、みずからリタイアして監督に起用の機会を与えないとは、今年のタイガースはなんてツイてるんだろう。ひょっとすると今年は優勝するかもしれないぞ。

 村上ポンタ秀一「自暴自伝」(文春文庫+)を読む。沢田研二の話もいろいろあったが、吉田建が元気でいたらしくて嬉しかった。なにしろ私は沢田研二に偏った趣味なので、ジュリーのバックバンドを辞めた瞬間からどうなったか行方不明になってしまうので。
 でも正直、ポンタが参加していたジャズマスター時代って、ジュリーのどん底の時期と重なっているせいもあって、あんまり好きじゃなかったんだよなあ。その前のエキゾチックスはバンドっぽい仲間的な雰囲気が好きだったし、そのあとのCoCo−Loは大人っぽいサウンドが新鮮だったんだが。イメージ的には、これに井上堯之バンドを加えて、ジュリーバックバンド三強としたい気分。
 ちなみにエキゾチックスは当書では最初からその名前だったように書いているが、たしか最初はバンド名不定だったように思う。演奏する曲によって「渚のラブレターバンド」とか「バイバイジェラシーバンド」とか名乗っていたように記憶している。エキゾチックスになったのは「ス・ト・リ・ッ・パ・−」あたりからだったか。


6月17日(土)
 映画「いかレスラー」を見る。「えびボクサー」との違いは、主演クラスの演技のうまさ(男優は西村だからしょうがないとして、ヒロインは……河崎監督は大根フェチなんだろうか)、造型のよしあし、恥ずかしくて思わず目をそむけてしまったシーンの有無、演出のメリハリ(特に特撮系では、ニュース画面の多さと監督の無能さは正比例する)などいろいろあると思うが、一言でかたづけるなら、
 「えびボクサー」と「いかレスラー」の違いは、「フランケンシュタイン」と「フランケンシュタイン対地底怪獣」と同じ
 であろうな。「かにゴールキーパー」というパチモンも絶賛上映中だそうですわよ奥さん。

 西村淳「面白南極料理人 笑う食卓」(新潮文庫)を読む。文章に品位がない(タイトルに面白とか笑うとつく本に、本当に面白く笑えたためしがない)のを別とすると、適当に料理したい人に示唆的なレシピが並んでいて参考になるのだが、なかに一ヶ所、自分がいかに高級料理より安物料理が好きかというのを一頁近くにわたって列挙していてげんなり。そーゆーチープ自慢は、東海林椎名の劣化コピーども(団塊の世代とやらに多い)でうんざりしているからなあ。
 東海林や椎名はさすがに、そういう劣化コピーどもとは違う。「こういうのが好きなんだ」という自分のスタンスがはっきりしていて、そのうえで他人の評価に左右されない、自分の好みの順位を作っている。しかし劣化コピーどもは、B級食品だから好き、という「こういう庶民的なオレってサイコー」みたいな気取りがぷんぷんしている。要するに通人スノッブの逆をいってるだけで、他人の評価に右往左往している点ではまったく同じわけだ。B級映画マニア、ってのにもそーゆーのがゴロゴロしてるよね。そういう連中には、「B級だから愛好するってのは、自分自身がB級だからだ」という小林信彦の言葉を贈っておこう。


6月15日(木)
 なんか楽しい。
 いま仕事をしているのは、アパレル業界のKという会社のシステム再構築なのだが。
 そのKというアパレルは、かつて業界ベストテンに入るくらいだったが、長期低迷して潰れかかっていたわけだ。そこを、JBという会社に買収されて子会社化し、なんとか息をついたわけだ。最近ゴルフウェアの会社を買収したり、スケートブランドの会社と提携したり、積極的に展開している。
 そのJBという会社がどうにも評判がよくない。
 もともと倉庫会社で、地道にやっていたわけだが、その資産価値に目を付けた自民党代議士(選挙法違反で摘発された)の息子が、コネを駆使して買収したらしい。そこから投資会社に変貌した。
 その変貌のしかたが、はなはだよくない。
 子会社化した直後のK社の決算は、よく見るとすぐわかるように、あきらかに前年度にすべての負債を押しつけて、新社長(JBから来た)の業績が過大にすばらしいようにみせかけている。いわゆるビッグバスという、非合法すれすれの手法だ。
 さらにそういう手法を批判するマスコミをことごとく訴えてまわる。週刊ダイヤモンド、週刊新潮、はてはWebのサイト(田中角栄の番頭だった人と同名のサイトとか、なんとか汁とか、女名前の妙なサイトとか)すら訴訟して回っているらしい。子供かあんたら。
 そんなところの子会社と仕事して、いつまでもつのか、無責任なこの身としてはとても楽しい。

 なんつーのか、うえださんとか瑠架さんのサイトを見るたびに、掲示板をなんとかメンテせいよ、と言いたくなるのですが、それって出過ぎた望みですかね? どちらも荒らされてる、というほどではなく、単に主人が放置してるだけ、というように見えるのですが。そんなこと言ってサイトから逃げられてもアレなのですが。まあ逃げるのもむろん選択肢としてアリなのですが。


6月14日(水)
 半茶さんからまわってきた本バトン。なぜ私の生年を知っているのか彼は。
01.いつ頃から本が好きになりましたか?
 金本は好きだが、いつ頃から本って選手は知らないので好きじゃない。

02.家族に本好きな人はいますか?
 辻本には期待しているが、家族に本って選手は誰も知らないから好きじゃないと思う。

03.幼い頃に読んだ絵本は?
 江本ってのは幼い頃見ていたが、絵本って選手は見ていなかったから読んでもいない。

04.学生時代、読書感想文を書くのは好きでしたか?
 幸田文ってのは知っているが読書感想文は知らない。読書感想って文豪がいたのだろうか。

05.毎号チェックする雑誌はありますか?
 朝日新聞で哀号チェックをするようになった。たしかにあの新聞は朝鮮びいきだと認めざるを得ない。

06.ベストセラーは読む方ですか?
 ペストセラーは読んだ。カミュとデフォー。

07.本は書店で買いますか、それとも図書館で借りますか。
 本田は多聞だが、本はってレスラーは書店って名前なのですか?

08.あなたは「たくさん本を買うけど積ん読派」? 「買った本はみんな目を通す派」?
 たくさん本とか買った本って選手は知らないが、FAで買ったからには使ってやるのが筋だと思う。あと、くたさん本だったら積む暇も与えず読みふけると思う。「くた語入門ほめねけめー」「セイシェルの風になれ」「アメリカ珍夫婦道中」「食い物がからむと執念深い女」「敷居のない女」「電車で転倒した女・電車女外伝」「くたさんええわーと語った男を、いまの妻はどう評価するか」「喜劇・テキサス旅館」などなど。

09.本を捨てることに抵抗がありますか?
 新日本プロレスの金本選手なら捨てることになんの抵抗もない。

10.本をよんでる人は”目力”があると耳にしたことがありますがそう思いますか?
 金本には長州力がついてると聞いたことはありますが、目力ってレスラーは知らないのでなんともいえない。やはりお笑いなのでしょうか。

11.本屋さん、何時間いられますか?
 本屋さんになったら死ぬまで本屋さんだと聞いたことがあります。

12.お気に入りの本屋さんがあったらおしえて♪
 元阪神の本屋敷さんはお気に入りだったが、本屋さんって選手は記憶にない。

13.本屋さんへの要望・リクエストがあったらどうぞ。
 だから(以下略)

14.気になる箇所にはラインを引く派? 隅っこを折る派?
 ラインはバックだと信じ込んでいた。ご冥福をお祈りします。

15.速読派と熟読派、あなたはどちらですか?
 幼読派にならなってみたい。

16.本を読む場所で、お気に入りなのは?
 吉本のリードはとても読みやすかったが、本って選手も困ったら外角落ちる球なのでしょうか。しかし吉本、自分が取れない球のサインなんて出すなよ。いまさら腹が立ってきた。

17.無人島に1冊だけ本を持っていけるとしたら。
 無人島に1冊だけ本なんて知らない選手より、藤本をつれていきたい。なんか水を汲んだり魚を取ったり働いてくれそうだし。少なくとも鳥谷よりは。

18.生涯の1冊、そんな存在の本はありますか?
 山本和行は生涯にひとりのリリーフだと思うが、そんな存在の本ってリリーフエースは知らない。ひょっとして成本と間違えてますか?

19.あなたのお気に入りの作家は?
 わたしを作ったもの。

20.本を選ぶときのポイントやこだわりはありますか?
 1)給料泥棒でないこと 2)肝炎とか持ってないこと 3)セリーグに向いていること

21.本はどこから読みますか?
 橋本は岡田監督である限り一軍はないだろうなあと読んでいる。

22.昔、読んでた漫画
 がどうかしましたか?

23.学生時代ハマった本
 がどうしましたか?

24.つまるところ、あなたにとって本とは。
 とはってのはその遊女(あなたにとって本、というのは源氏名)の本名だった。

25.バトンを回す相手
 1985年生まれの人


6月13日(火)
 ファイナルファンタジー12でありがちなこと。
 「レベル素数デス」を「レベル素敵デス」と読み間違え、褒められたと思ってニヤニヤしているうちに全滅。
 ビッグスとウェッジがいつ出てくるか気になってストーリーもろくに進まない。
 恐竜とウェアウルフがなぜ賞金首でないのか悩んだことがある。


6月12日(月)
 佐藤藍子「きのうの日記を書いてからぐぐってみて、あまりの多さにめげた私ですけど、死刑台のエレベーターってジョークを考えたのも、やっぱり私です」


6月11日(日)
 佐藤藍子「シンドラーのリフトって駄洒落を最初に考えたのは私です」


6月6日(水)
 「吉野家の経済学」(安部修仁、伊藤元重:日経ビジネス文庫)を読む。いまさら読むと、この本の出た2002年から現在2006年までの、たった四年の間の落ちぶれっぷりが凄い。冗談で言っていた「吉野家は十年周期。1970年にフランチャイズ展開をはじめ、1980年に倒産、再建して1990年に株を店頭公開、2000年に一部上場。十年周期だから、2010年にはまた倒産するかも(笑)」ってのがすごく真実味が感じられてくる今日このごろ。
 こうして読むと、吉野家って新日本プロレスみたいだなあ。かつては業界のトップというだけでなく、オピニオンリーダーでもあり牽引車でもあった。なくてはならない存在だと信じられていたこともあった。それが、新日本は格闘技興行(あくまで格闘技ではない)、吉野家は狂牛病という、たったひとつのことに対応を間違えてしまったために、あっという間に奈落の底。もうだれも、なくてはならない存在だとは言ってくれないどころか、業界に迷惑をかける邪魔者扱い。企業の興亡って怖いね。はっ。そうか。お互い致命傷は、新日本はDSE、吉野家はBSEだったのか。どこかTSEで潰れるとしたら……東芝か?
 まあ、この本でも既に判断を誤ってるのだが。「アメリカの検査基準は日本とくらべものにならないほど厳しい。万が一アメリカで狂牛病騒動が起こっても、徹底的に駆除・隔離・処分し、絶対に市場に影響しないような対応をする」「最悪、狂牛病の牛を食べても、絶対に人間は狂牛病にならない。これが定説」(安部)って言葉には、もう、笑うしかない。ふは(水木漫画によく出る、しょぼくれたオッサンの淋しい笑い)。
 この本で吉野家の安部社長をヨイショしている伊藤って人は東大の経済学教授だそうだが、バブルの夢よもういちど、っていう、竹中と同じ夢を見ていそうな人だ。会社は大きくなり続けないといけない、って信じてそうだ。いくらなんでも批判精神なさすぎだし、まるっきり信用できない。


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